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夜行大型客船で行く🚢1泊旅行でもたっぷりと楽しめる【伊豆大島】

東京都の島である、伊豆諸島。大島、利島、新島、式根島、神津島、三宅島、御蔵島、八丈島、青ヶ島と小笠原諸島の2島(父島、母島)の計11島の島々は、美しい自然と豊かな海洋資源であふれています。

その中でも伊豆諸島最大の島が、伊豆大島。
島の中央部には標高758mの三原山があり、今も火山活動を続けています。また島の約97%が自然公園法によって規制されているため、自然景観と生態系が十分に保護されています。

これは、2021年11月に友人たちと初めて伊豆大島へ訪れた時の記録です。

【金曜 10PM】東京・竹芝客船ターミナルから夜行大型客船「さるびあ丸」に乗る

ノルウェーの国旗に似たマーク。まるで外国の船に乗るみたい

今回の旅は、金曜夜22時に東京・竹芝客船ターミナルから出発する大型客船「さるびあ丸」に乗るところからスタート。花金の夜を大型客船の上で過ごすなんてなんだか優雅です。夜景も最高に美しい。

さるびあ丸から見えるみなとみらいの夜景
(左)ブルーが基調の綺麗で清潔な船内(右)2等室はかなり狭い

船内はとっても大きくて綺麗。もちろんエレベーターもあり、シャワールームやレストランあります。運賃は、どのランクの部屋に泊まるかで6つに分かれています。

特等室はホテル同等の個室。2024年5月現在で、特等室は片道16,670円。私たちが選んだ最安価の2等室は5,950円。和室タイプと椅子席タイプがあり、和室を選びました。寝袋持って船の上で雑魚寝体験、面白い。
ちなみに、高速ジェット船で行く方法もあります。

この時は11月でしたが、まだまだ暖かい時期。夜は外のデッキでそれぞれが談笑しながら飲んだり食べたりを楽しんでいます。デッキのライトは真っ青。なんだかパーティー船に乗っている気分。

この日はサプライズで友人のバースデー

【土曜 6AM】無事に伊豆大島へ到着

夜を楽しみ、寝袋で寝ていたら、あっという間に朝6時。大島に到着。到着の港は元町港と岡田港と2つあり、その日にならないとどちらの港へ到着するか分からないらしい。(私が行った時はそうでした。)
到着してすぐに乗ったバスから見えた朝焼けと富士山がうそみたいに美しい。もちろんNOフィルター。自然のなす芸術にただただ感動。

大島は自動車がほとんどいないことから、サイクリストにも有名な旅先です。島内を一周すると約46.6km。かなりアップダウンがあるので、走りごたえがあります。今回はレンタサイクルで島内を探索しました。元町港には何箇所かレンタサイクル店があります。私たちが借りたお店ではスーツケースなど荷物を預かってもらえました。この日は活火山の三原山へ行くことにしました。

意地でも電動自転車を選ばない、ガチサイクリストの私

レンタサイクルで三原山へ

島内を1日中レンタサイクルで移動

スタートの元町港から三原山頂口までレンタサイクルで走ります。距離にして約7km。距離はそんなに大したことないのですが、急な坂や長くゆるく続く登り坂が結構あります。電動自転車に乗りたくなかった私は、重いマウンテンバイクを選び、この高低差の激しい道を汗だくで走りました…。

どこへ行っても富士山に会える
三原山中腹にある展望台
頂上を目指して歩きます

三原山山頂に到着

黒い火山岩でおおわれた裏砂漠。日本で唯一の砂漠です。黒い砂漠の向こうに広がる青い海と真っ青な空。芸術的な水平線。とにかく見晴らしが素晴らしかった。

晴天の三原山頂上から式根島や利島が見えました
ぽっかりと穴の開いた三原山火口

実際の三原山火口は、写真以上に巨大で迫力があります。吸い込まれそうな大きな穴。まるで世界・ふしぎ発見。火口の向こうに、また富士山が顔をのぞかせています。

島内を探索した後は、水着着用の温泉プールへ

三原山ハイキングが終わった後はまた自転車に乗り、農産物直売所「ぶらっとハウス」へ向かいました。ここでは大島の牧場で作られる大島牛乳を使用したソフトクリームやジェラートが販売されています。フレッシュな生乳で作られたアイスクリームって本当に美味しい。

海沿いを友人と走る

大島には、男女が水着で入れる温泉プール「愛らんどセンター 御神火温泉」があります。1日のアクティビティを温泉プールで締めくくるなんて最高じゃないですか。サンセットを眺めながら温かい温泉に浸かる、生きててよかったと思える。(笑)

いい湯だな♪あははん

「ふれあい民宿椿山」に泊まる

(右)新鮮なお刺身がとっても美味しかった

大島にはいくつか民宿がありますが、今回は「ふれあい民宿椿山」に泊まりました。朝食+夕食付で一泊一人9,000円〜10,000円です。夕食のみ、朝食のみ、素泊まりのプランもあります。ご飯も美味しく、民宿の方も優しく、とても居心地のいい民宿でした。

幸せな時間

【日曜 11AM】地層切断面を見に行く

二日目もレンタサイクルを借り、島の南西部を沿岸に沿って走りながら探索をしました。そこで現れた「地層切断面」。

高さ約24m、長さ630mの巨大パノラマスケール。昭和28年の大島一周道路の建設工事中に偶然発見されたもの。島全体が活火山の伊豆大島では、大古から噴火を繰り返しています。火山灰が地表の斜面に対して平行に堆積することをマントルベディングと呼び、この地層切断面はその様子を伝えてくれる代表的なスポットになっています。

「鵜飼商店」の美味しいコロッケを食べる

レンタサイクルを波浮港まで走らせると、揚げたてコロッケで有名な「鵜飼商店」があります。揚げ物メニューは定番のコロッケ、メンチカツ、ロースカツ、ヒレカツ、その他にもたくさんの揚げ物が売られています。注文してから揚げてくれるので、ホクホクのサクサク。

(左)波浮港にあった大島全体の地図(右)鵜飼商店の揚げたてコロッケ

ちなみに伊豆大島はツバキが有名なので、ツバキオイルなどのお土産が購入できます。ツバキオイルはサラサラしていて全然ベタつかないので、ごく少量を顔につけることでちょうどいい保湿になります。

【日曜 2:30PM】伊豆大島→東京へ

帰りの船を待つ

幸せな時間はあっという間に過ぎてしまいます。名残惜しいけど、こんな価値ある瞬間を一つでも多く経験して生きていきたいから、また旅に出ようと思える。

大型客船のデッキで過ごす時間が楽しい

行きの船では夜景を眺め、早朝には朝焼けの空の富士山が見れた。そして帰りには夕日を眺めながら、東京に着くその最後の瞬間までデッキや船内で旅行気分が楽しめた。電車や飛行機の移動にはない、移動時間の贅沢な使い方。

(右)2等室の窓から見えた景色

伊豆諸島はずっと遠い場所だと思っていたし、船で行くなんて何となく面倒で行きづらいと思っていたけど、全然そんなことはない。金夜22時に出発してワイワイとやって眠れば、翌朝に現地に着いてしまう。高速ジェット船で短時間で行く方法もある。

それにサイクリストの私としては、この大型客船を利用してロードバイクを簡単に持ち込めば、輪行旅がずいぶん楽になることが嬉しい。バラして積み込むかバラさずに持ち込むかで料金は変わるけれど、ロードバイクとともに遠い旅が出来るのはかなりありがたい。

大島には商店街や繁華街があるわけでもない。だからこそ、どこへ行っても広大なありのままの自然を水平線上に見ることが出来た。東京のコンクリートジャングルに住む私は、自然のなかで「今、ここ」をしたくて旅をする。
次回は自分のロードバイクを持参して大島を走り抜けてみたい。

Nana.

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