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盲導犬ユーザーをシモキタに案内してみた

2016年からシモキタリングまちづくり会議のUD部会の活動をお手伝いしています。今回は、2023年11月6日に実施したまち歩きを報告します。

まち歩きのねらい

シモキタリングUD(ユニバーサルデザイン)部会は車いすユーザーはメンバーにいますが、他の障害当事者がいません。色々な視点で新しいシモキタを楽しんでもらい、誰もが訪ねやすいまちにしようと考えています。
今回、次の3つを目標にまち歩きをしました。

①補助犬ユーザーにシモキタのまちを楽しんでもらおう
②補助犬ユーザーにシモキタのまちの使い勝手を聞こう
③補助犬ユーザーとのまち歩きで、必要なサポートを知ろう

今回のゲストをお招きするにあたっては、以前から交流のあった日本補助犬情報センターに仲介いただきました。

今回のまち歩きゲスト

はじめてシモキタを歩くゲストのために、事前にUD部会メンバーとゲストとでオンライン打合せをし、よりまちを楽しんでもらうためのコースづくりをしました。
はじめて来ていただくにも、オンラインで簡単な打合せをするだけで、お互いの様子がわかり、不安が減りました。

zoomで事前打合せ


写真撮影とコーヒー、まち歩きが大好きなゲスト

視覚障害者が写真撮影?と思われるかも知れませんが、写真撮影とまち歩きが大好きで、歩く速さも競歩か?と思うほどのスピードで普段は歩かれます。ただし今回はメンバーにあわせた速度で歩いていただきました。
下北沢は、最近コーヒーショップも増えてきているので、おすすめのコーヒーショップをご案内することにしました。

盲導犬がユーザーに教えるのは3つ

盲導犬というと、視覚障害者の目になって、すべて教えてくれると思い混んでいる人もいらっしゃるのかと思いますが、盲導犬が教えるのは次の3つです。
1.曲がり角
2.障害物
3.段差
信号が変わったことは犬は教えることができません。
またまちの様子をユーザーに教えることもできません。
一緒に歩く人がまちの状況を伝えることで、よりまちを楽しむことができるわけです。
その他、トイレの場所、エスカレーターや階段の上り下りも伝えます。

まち歩きをしてみた

コーヒー好きでシモキタ初心者向けコース(約2時間)

下北沢駅南西口に集合して、顔合わせをした後、早速まち歩きをしました。

盲導犬ピッケルくん とても人なつっこい性格でした
雨庭広場を案内
下北沢の古着街を歩く
OGAWA COFFEEではそれぞれの好みに応じたオリジナルのコーヒーをじっくり味わいました

実際はもっと歩くはずでしたが、コーヒーショップでけっこうゆっくりしたため、あっという間のまち歩きでした。

ガイドしてみて

UD部会のメンバーは、ユニバーサルデザインを勉強したり、障害当事者もいますが、Tさんをガイドしているときは、ちょっと緊張している様子でした。「なかなかうまくいかない」という声も聞かれましたが、上手にできなくても相手のニーズに応じて、できることをやっていくことを重ねていくことが大事です。これが、まさにこのUD部会が目指すまち歩きです。

ゲストから

まちの様子を共有しよう

視覚障碍者にとっては、見えないので、におい、花などの香り、肌で感じる日差し、風あたり、地面の感じ方で、情報を取ります。
テレビとラジオの実況の伝え方は、野球、相撲、ラグビーなど伝え方が違います。例えば、風景を説明するにしても、テレビでは、ご覧のようにで終わりますが、ラジオでは、その状況を細かく語り伝えているのがわかります。
どのような様子なのかを伝えることが基本です。

シモキタの印象

今回の下北沢は、約2時間でしたが、駅の改札を出ると、広場になりバスやタクシー乗り場がなく、緑のある公園を歩いたり、ハーブ専門の店や商店街を歩いてビルの中のコーヒー店でコーヒーを飲みながらみんなでお話をして、最後に、駅前の広場で、みんなの記念写真を撮ったのが楽しかったでした。
ぜひ、いろいろな視覚障碍者の方と街歩きをしていただきたいと思います。それぞれ違った感想が得られると思います。
この時の盲導犬ピッケル君は引退し、今は新しい盲導犬といっしょに歩く慣らし歩きをしています。

おわりに

今後も、いろいろな障害当事者の方にシモキタのまちをご案内したいと思います。試行錯誤になるかとは思いますが、ぜひ一緒にシモキタのまちを楽しんでみませんか?

今回もお読みいただきありがとうございました。


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