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今日の私が明日につながって

夜の散歩道でいつも会う
学校帰りの高校生カップル。

楽しそうに話しているが
このままバイバイするのが名残惜しい感ダダ漏れである。


二人の横を通り過ぎる時、
私はどうしても真顔が保てないので
せめて気持ち悪いニヤケ顔にならぬよう
ここ一番の勝負顔
ウイスキースマイルで通り過ぎてます。

夜散歩の日課です。


思うんですけど
あの年齢ですでに誰かのことを好きだと思える人間ってすごくないですか。


私が高校生のころなんて
学校帰りに食い倒れツアーやったり
プリクラ100枚撮ったり
バイト先で役立たずと罵られ号泣したり

当時我が県に一号店ができたばかりだったスタ●バ(伏字失敗)でどんなカスタムしようか死ぬほど迷ったり

マックで勉強したり
ロッテリアでシャカシャカポテト食べたり


とにかく良く食べよく遊んだ。
友達といるのが楽しくてたまらなくて
恋愛とかどうでも良かった。
人生で戻れるなら迷うことなく高校時代の3年間を選ぶ。


戻って何をしようか。

うーん、別にしたいことはないな。
ただ繰り返しの毎日をもう一度過ごしてみたい。



あれ、ちょっと今ピンと来たんだけど
私があの世に行って現世のことを振り返ったら同じように思ったりする?

あの単調で退屈で窮屈で
どうでも良い意味なんかない
あの日々にちょっと戻ってみたいなぁとか思ったりしちゃう?


「いやー特にしたいことは別にないんだけどね、ただ同じ繰り返しの毎日をもう一度過ごしてみたいなぁなんて」とか言ってたりする?

今の私が「言うかもしれない」って思うのなら
あの世の私は絶対そう思うんだろうな。




あの世とこの世くらい遠くなった
高校生の私と今の私を思う。

たしかに細胞は総入れ替えしていて
あの時の私はもうどこにもいないけど


食い倒れツアーで食べたハンバーグや
変顔してとったプリクラ
バイト終わりに食べるお寿司や
チョコレートチャンクスコーンをキャラメルマキアートで流し込んだ放課後に、
勉強しながら食べたマックポテト
電車待ちのベンチで食べたシャカシャカポテト

全部ちゃんと覚えてて
だからあの頃の私と今日の私は一緒だと思える。


で、きっと今日の私が明日につながって
重ねて重ねて、あの世の私に繋がる。


そう考えたらちょっとだけ怖くなくなる。

きっとあの世でも高校生カップルのことチラッと思い出すと思うし。

そのことをこうして文章にしたためている
月曜夜10時のことも思い出すんだろう。


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