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コミックマーケット99Aにおける弊サークルの改善点についての備忘録

お久しぶりです.凉と申します.

去る2021年の12月30,31日,99回目のコミックマーケット(以下コミケ)が開催されました.2年のコロナ禍を経ても開催されるか,僕自身参加できるか不安でしょうがなく,実際当日朝ホテルを出ても実感は沸かず,国際展示場駅を降りてやっと「ああ,本当にコミケが帰ってきたんだ.自分は有明に立っているんだ」と全身で感じられました.運営に携わってくださった準備会の皆さん,開催まで運んでくださりありがとうございました.参加された皆さん,お疲れさまでした.弊サークルを訪れてくださった皆さん,お手にとってくださりありがとうございました.

さて,前置きはこのあたりにして,本題に入っていこう.
弊サークルは,C97に他サークルに委託&自身が売り子として参加し,C98に申し込み,それが流れて今回のC99へと至った.今回はコロナに関する前例のない措置やお願いも多く,今後の(サークル)参加に役立ちそうな知見(特に他サークルの対応)がたくさん見られたので,備忘録を兼ねて改善点(反省点)を書き連ねていこうと思う.

改善点1:申込時のサークル区分について(ちょっと面倒な話)
学ぶことは真似ることであり,同人(とりわけ二次創作)はその最たるものであると言って過言ではないだろう.その中で写真を"学ぶ"となった際に,何を真似るかという点が問題になる.噛み砕いて言えば,「写真を何に依らせて作品(頒布物)にするか」ということである.僕はこれは大きく3方向に分けられると思っている.一つは被写体(特に撮影地)に依らせて紀行文やルポルタージュの体裁を取っていくもの,もう一つは表現自体に依らせて写真集の体裁を取っていくもので,3つ目はカメラやレンズ等の機材自体に依らせて機材解説などをなしていくものである.コミケにおいてはそれぞれ紀行(巡礼系),写真島(コス写等含む),カメラ島に分類される.(あくまで僕の主観である.念の為.) 今回僕は紀行島に割り振られたわけだが,途中から「写真島に振り分けられるべきだったのでは?」という違和感を抱いていた.僕自身は拙いながら場所に依った写真集を出しているものの,それは行った記録や観光案内,施設の紹介などを主眼にしているわけではなく,スナップショットが中心で僕としては写真表現を高めていきたいのである.このズレはどこで生じたのかというと,おそらくwebカタログのサークル情報欄に「カメラ,写真,写真集,〇〇(某マンガ,アニメの題名)」と書いていたからだと考えられる.実際僕はそのアニメの舞台をなぞるように撮り歩いていたのだが,アニメ紹介ではなく寧ろその街の裏側を撮ろうとした作品になっていた(それを狙っていた).なので,完全にコレが裏目に出たものと思われる.帰ってからすぐに訂正した.

改善点2:見本誌と陳列方法
これはコロナに伴って,見本誌にカバーを掛けて随時消毒をするようにという新しい措置が取られたものによる.僕はA5横開きとA4スクエアの物を頒布しているので市販のカバーはほぼ存在しない.かと言って手作りするのも結構しんどいし,カバーを掛けても触れるのは中面だし,紙にアルコールはちょっと......と悩みどころであった.そこで僕は写真を縮小し,一枚に全部詰め込んでビニールカバーをかけることにした.作った当初はぱっと見て全部見れるし消毒も楽だと思っていたのだが,いざスペースに広げてみると思いのほか場所を取るうえ写真集の冊子としてページを繰る楽しさも削いでいることに気づいた.なにか策はないかと挨拶回りとお買い物がてら東ホールをぶらぶらしながら観察していると,iPadにpdfで見本誌を入れてペンで操作をさせて,ペンだけを消毒しているサークルがあった.なるほどその手があったかと膝を打った.とても賢くて参考になったので,次の機会では勝手ながら真似させてもらおうと思う.また陳列するにあたってのラックとポスタースタンドの置き方も大変参考になった.既刊は発行種数が多いとどうしても雑多で乱雑になりがちであるが,うまいこと見本誌ごと整理できるように工夫を凝らしていきたいところである.

改善点3:搬入部数とエトセトラ
今回,ズボラな僕は印刷社から家に届いた箱を開封するのが面倒だからとそのまま全量会場に持っていった.ジャンル的,知名度的,参加者数的に来る人/買う人がいつも以上に少ないのは自明だ.それなのに箱ごと持っていった.ただの阿呆である.部数を読んで持っていきましょう.部数が読みにくくなったのにはチケット(リストバンド)制が導入され入場制限も加わったせいだろう.入場や館内移動は大変快適になったが,やはり絶対的な人数が居ないとただでさえ少ないマイナージャンルに来る人が更に減ってしまう.しかもそういう人は「ふらっと来て気になったものをさっと買う」人が多い印象だ(偏見とも言う).徹夜組や転売(チケット含む)の問題は良いにしても,落選したのでいけませんというのはなかなか寂しいものがある.また抽選結果が出るまで切符や宿を抑えにくいので,僕のような地方参戦勢はより参加しにくくなってしまう.現に僕は31日サークル参加で30日のチケット抽選に応募していたので,その段階で29日の晩から泊まる宿を押さえねばならなかった.全ての表現者を受け入れ、継続することを目的とした 表現の可能性を拡げる為の「場」であるという理念とのバランスの取り方を模索していってほしい.

などとまあ偉そうにつらつら書いてみたわけですが,端的に言うと「初めてのコミケ自サークル参加で色んな人から刺激を受けたし沢山の学びがあった.メモして次に活かしていきたい」ということです.最初と重なりますが,今回のコミックマーケットが無事開催できたことを大変嬉しく思います.これからもこのような表現の場が豊かであることを願います.

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