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2024年最強ソフトバンク上位打線を抑える方法を考えてみた

2024年、FA制度により山川穂高選手、トレードによりウォーカー選手が入団したことにより12球団最強打線と言われているソフトバンク上位打線への対策を考えてみた。(表示されている成績は4月26日までのもの)

現在、ソフトバンク打線は打率、得点、安打数、本塁打数、盗塁、OPS、四球、塁打数、出塁率、三振数がリーグトップである。

では個人的なデータからソフトバンク打線を抑える方法を考えていこうと思う。コース別成績はストライクゾーンとその周りのボールゾーンを含めたゾーンを9分割して書いている。打球方向はフェアゾーンを5分割して数字を出している。

コース別成績(左バッターの場合)
内㊤ 中㊤ 外㊤
内㊥ 中㊥ 外㊥
内㊦ 中㊦ 外㊦





周東右京選手

成績

打率.316 長打率.329 出塁率.391 三振19 四死球10 犠打1 犠飛1

コース別成績

7-2 4-1 5-0
5-2 9-6 10-3
8-1 9-2 19-7

対左 外㊦空振り凡打多
対右 内㊦、外㊤空振り多

打球傾向

左15% 左中23% 中22% 右中23% 右18%


これらの数字から対策を考えてみたいと思う。
コース別の成績から真ん中の高さとインローの打率がしっかりと残っていることがわかる。右ピッチャーは空振りの多いコースから見てもここを攻めていくことが必要であると思う。左ピッチャーはアウトローの空振りの回数がとても多い。足が速い選手でもあるため、三振を狙うことが抑える秘訣になってくるだろう。
次に守備位置についてである。前述のとおり足の速い選手であるため、セーフティバント、内野安打の可能性がある。そのため、俊足警戒のような守備位置がいいのではないかと思う。センター方向への打球が多いため、二遊間の守備が重要となる。内野安打対策で逆シングルの打球を減らすために少し利き手の方向によっておくという守備位置もなしではないと思う。外野手は定位置の少しだけ右で良いように感じる。あまり、塁線を開けすぎる長打が増えてしまうからである。


今宮健太選手

成績

打率.282 長打率.479 出塁率.400 三振11 四死球14 犠打6 犠飛0

コース別成績

4-1 2-0 3-0
7-1 8-3 8-3
16-3 18-8 5-1

対左 外㊦内㊦、外㊤空振り多
対右 外㊤㊦空振り多、内㊤凡打多

打球傾向

左26% 左中19% 中17% 右中21% 右17%


これらの数字から対策を考えてみたいと思う。
ピッチャーの利き手にかかわらず、アウトコースを苦手としているように見える。対左ピッチャーに関してはインコースの空振り回数も多い。高さを見ると高めの安打率はそれほど高くないため、アウトハイが一番攻めやすいところになるのではないか。低いコースは真ん中に入ってしまうと非常に安打率が高いため、危険が伴うがコントロールの良いピッチャーならインコースとアウトコースをうまく使い、抑え込める確率が増えると思う。
打球は三塁線が高くなっている。サードショートがすこし左に、レフトも少し夜程度でよいのではないだろうか。決して左方向に極端に偏っているわけではないため、より過ぎには注意したい。真ん中からインコースを攻めるときには、左方向に意識を多めにおいてもよいかもしれない。長打率が非常に高くなっている。左方向と右中間の割合が高くなっている。攻めた守備位置をとる場合はセンターを左寄りに、ライトを右中間寄りに寄せるのが良いかもしれない。
ランナーがいる場合は犠打の可能性も高くなる。


柳田悠岐選手

成績

打率.333 長打率.453 出塁率.490 三振16 四死球24 犠打0 犠飛1

コース別成績

4-2 11-4 7-3
8-5 3-1 7-2
8-1 18-5 9-2

対左 外㊦空振り凡打多
対右 内㊤空振り多、内中外㊦空振り凡打多

打球傾向

左14% 左中19% 中16% 右中30% 右20%

これらの数字から対策を考えてみたいと思う。
基本的にピッチャーの利き手と逆のコース、つまりクロスする角度のある球の空振り・凡打の回数が多くなっている。左ピッチャーは特にアウトローを、右ピッチャーは低いコース、特にインローをうまくつかうことが必要になる。いずれにせよ球が浮かないようにすることが重要であると思う。
打球方向は右中間がとても多く、左方向の打球が少なくなっている。現在、柳田シフトという右方向によりセカンドは右方向寄りの深い位置を守るのが存在するが、それが適していると思う。



山川穂高選手

成績

打率.233 長打率.477 出塁率.299 三振21 四死球8 犠打0 犠飛2

コース別成績

8-2 5-1 6-0
7-2 11-4 6-4
20-4 15-5 8-0

対左 外空振り凡打多、㊦空振り多
対右 外㊦空振り多、外㊤凡打多

打球傾向

左34% 左中34% 中17% 右中8% 右6%

これらの数字から対策を考えていきたい。
簡単に右ピッチャーはアウトコースと低めのL字型、右ピッチャーはアウトローがキーになってくる。低めとインハイは凡打率も三振率の非常に高い。真ん中の高さに投げないことが重要になる。
打球方向は極端に左方向に偏っている。打率、出塁率の割に長打率が非常に高いため、外野手は左方向警戒のシフトでよいと思う。数値的にコースの外内にかかわらず引っ張ってくるということがわかる。それを警戒しておくことが重要である。


近藤健介選手

成績

打率.312 長打率.494 出塁率.442 三振21 四死球18 犠打0 犠飛0

コース別成績

9-2 4-2 4-0
5-1 8-4 10-3
10-3 14-3 15-6

対左 外㊦凡打多
対右 ㊦凡打多

打球傾向

左22% 左中14% 中20% 右中19% 右25%

これらの数字から対策を考えていく。
空振りの癖が少なく、三振は少し外角に偏っているが、安打も出ている。インコースのほうがヒットの確率が低いようには見える。出塁率・長打率が高いため、この打者の前にランナーを置かないことが重要になると思う。
打球方向も少し右に偏ってはいるものの、特に癖がないように感じる。


まとめ

打線を見ると出塁率が高く、盗塁ができるため併殺になる可能性が少ない周東選手が1番、この5人の中では比較的に三振が少なく、打球を出せる可能性と出塁率の高い今宮選手が2番、四死球が多く出塁率が高く、ランナーを返す役割も果たせる柳田選手が3番、ここまでの出塁率が高い選手たちを一気に返すことができる長打力の高い山川選手が4番、ここからのもう一度のチャンスメイクにも、得点圏にランナーがいる場合にはランナーを返すことにも徹することができる近藤選手が5番ととても理にかなった打線になっていると思う。現在周東選手の代わりに川村選手が1番として多く試合に出ている。

この打線を抑えるためには、まずは周東選手を出塁させないことが重要であると思う。三振が少ないほうではなく、長打力も高いわけではないため、積極的にストライクゾーンを攻めていくことが重要になる。足が速いため、内野手は特に警戒して守る必要がある。投手のフィールディングも一つのポイントになるのではないだろうか。9人目の野手として、意識を置いておくことが重要である。次には山川選手の前にランナーを置かないことである。1・2・3番と出塁率の高い選手が並ぶ。打席数が多いのもあるかもしれないが、四死球の数は他球団の選手と比べてもとても多いように感じる。一方で三振数も多い。これらを踏まえると、やはり、ストライクゾーン周りで勝負していくことが必要となる。(余談1)苦手なコース、打球方向の癖を考え、可能性の高いところを丁寧についていくことが最強上位打線を抑えていくポイントになると思う。

もちろん、各球団がこのデータや対策を持っていないとは全く思っていない。だが、素人なりに、データを見て最高上位打線と名高い2024ソフトバンク打線を抑える方法を考えてみた。


(余談1)ソフトバンク打線を2点以内に抑えた試合の先発ピッチャーは山崎(日)×2、宮城(オ)、今井(西)、エスピノーザ(オ)、藤井(楽)、メルセデス(ロ)である。このうち、規定イニングに乗っているのは最初の4人で、彼らの与四球率は山崎が19人中2位、宮城が19人中5位、今井が19人中7位、エスピノーザが19人中8位という好成績を残している選手が多い。

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