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伝言を手紙に

梅雨のひぬまの夕間暮れ
バイクの音で突然

あ、従兄の三回忌

そろそろ過ぎた頃じゃないか

事故だった
従兄に過失はなかった
なかったのに

これはメッセージ
ガツンときた

妻が寂しがっているから
よろしく頼む
まかせる

死者は生者に何もできない
あわてて文箱ひっくり返し
従兄の奥さんの手紙を見つけた

頼む

って
ちゃっかりしてるなぁ
子どもの頃も
すぐ年下の従妹だから
いいように使われてたような気が

急な死別だ
心残りだろう
気持ちの細やかな従兄だったし
ああ死んじゃったんだなぁ
たった五文字が伝えられないと

頼む
いいよ

子どもの頃のように
手紙を代わりに出してあげる

ありがとう

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