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【GTS小ネタ】「S.Sakamoto」を救え!異常にヘタなAIがいる話【SKMTWIN】

このnoteをご覧の皆様の中には、eスポーツ化したグランツーリスモに憤りを感じている方はいるだろうか?

「スポーツマンシップ」の名の元に自由を奪われ、ゲームが上手いやつだけが良い思いをする弱肉強食の世界…

「俺はただ、中古車屋で最初の車を悩み、四駆で壁に対して垂直に当たりながらマッハを超え、ウィリーで21億km/h出す…
そういうグランツーリスモが好きなんや。」

そうお考えの貴方はGTSportに見切りをつけ、従来のグランツーリスモの雰囲気が帰って来そうなGT7に期待し、延期しては落胆するなど一喜一憂して過ごしてはいないだろうか?

だが少し待って欲しい。
貴方は本当にGTSportを遊び尽くしただろうか?

この記事では、おそらく貴方は知らない、本当のGTSportの遊び方を紹介する。

■S.Sakamoto

事の始まりは、周りより異常にヘタな走りをするAIを見つけてしまったことだ。

1人で遊べるキャンペーンモードの中の「GTリーグ」
そのビギナーリーグにある「Z Heritage」というイベントがその舞台である。

3車種のフェアレディZで争う全5戦のレースイベントだが、エントリーリストを見ると気付くことがある。
有象無象のAIの中、日本人の「S.Sakamoto」というドライバーは必ず、黒いZ33に乗って登場するのだ。

何回エントリーし直しても「S.Sakamoto」だけは現れる。
これが、全ての始まりなのである。


「S.Sakamoto」の走りをよく見てみよう。
名前だけたまたま固定されて、結局走りは有象無象のAIだろうと思ったら、これが違うのだ。 

ヘタ…!異常にヘタなのである。

どうしてZ33でこんなにもアンダー出しながら、当たり前のようにコースアウトするのだろうか。
ヘアピンもミドル・アウト・アウト…
他のAIはちゃんとコースアウトせずに走れるというのに。

更には抜きに来た他のAIにプッシングしてクラッシュさせた後、なんてこと無い場所で壁に激突。

これは、いけない。


しかし、ここまで特徴付けされては、疑いようがない。
「S.Sakamoto」は有象無象のAIなどではなく、グランツーリスモに密かに仕込まれた「キャラクター」なのだ。

「S.Sakamoto」が何者なのかは一切不明だが、使用するメッキホイールを履いた黒いZ33を見ると、その隠されたストーリーが垣間見える。

おそらく「S.Sakamoto」は20代半ばの男性。
新卒で企業に入社し、初ボーナスでまだ高騰しきってないFRスポーツカーのZ33の中古車を約100万円で購入した。

納車祝いに走り屋の先輩からメッキホイールをもらい、時間があればヤフオクで安いパーツを探すも、使えない前期型用の物しか見つからず「いやぁ…ちょっとなぁ」と眉間にシワを寄せる。

そういう、グランツーリスモをやるような車好きなら誰しもが持ってる「フィロソフィー(哲学)」を、この「S.Sakamoto」AIからも感じるのだ。

そんな「S.Sakamoto」は、プレイヤーがGTSportでZ Heritageにエントリーする度レースに出走し、醜態を晒し、時に愛車のZ33をスクラップにしてしまう。

もう全世界で何回、こんなことが繰り返されてきたのか。


こんな無慈悲な事があってええんか…?
この世界はゲームの中であっても、あくまで残酷であり続けるんか…?

この定めされた運命、変えられないのか…?


いや、変えられる。
俺達プレイヤーは、何度でもレースをリトライすることで、運命を変えられる!


もうお気付きだろう。
GTSportの真の姿は「リアルドライビングシミュレーター」でもなければ、ましてや「eスポーツ専用レースゲーム」でもない。

車好きの鏡写しのような「S.Sakamoto」が、望まない走りやクラッシュを繰り返す世界線から、何度もリトライしてプレイヤーが優勝へ導く「タイムリープ系レースゲーム」がGTSportの真の姿なのだ。

ジャンルとしては「リゼロ」「ターミネーター」「東京リベンジャーズ」などと同じである。

我々プレイヤーのミッションは、「S.Sakamoto」のクラッシュを防ぎ、優勝へ導くこと。
プレイヤー間での合言葉は、一つ。

#SKMTWIN

■SKMTWIN

サカモトウィン

その合言葉を胸に、「S.Sakamoto」を栄光の勝利へ導く為に、Z Heritage Rd.5ラグナセカへエントリーする。

ここでは「S.Sakamoto」はなんとポールスタート!
この位置を守るだけで「S.Sakamoto」はこれまでの輪廻から開放され、空へ羽ばたく"ドラゴン"へ昇華するのだ。

ガバガバローリングスタートで後続との差は確保されているかに思われたが…

暫くするとフグZ軍団に追い付かれ、白フグに「S.Sakamoto」は抜かれてしまう。

そこでプレイヤーである僕の出番なのである。
トップに立った白フグをキッチリ撃墜(オト)す。

トップ「S.Sakamoto」、2番手に僕という完璧な陣形が形成される。

何人たりとも「S.Sakamoto」に近付く者は許さない。
そういう強い覚悟で、挑んでいるのだ。

しかし、「S.Sakamoto」にプログラミングされた破滅へのカウントダウンは、そう簡単には止まらない。

…?
おい「S.Sakamoto」…
この先はラグナセカでも難所のコークスクリューだ。
もうお前の敵はいない。全て僕が抑えた。
だから攻める必要はないんだぞ。

…聞こえてるか「S.Sakamoto」!
減速をしろ「S.Sakamoto」ぉ!!
おい!「S.Sakamoto」!!

うぉいうぉいうぉいうぉいうぉい!!

あああああああああああ!!!????
「S.Sakamoto」ぉぉおおお!!!!

完璧に思われた「S.Sakamoto」防衛作戦は、「S.Sakamoto」の自滅により失敗に終わった。


このように、「S.Sakamoto」の運命を変えることは並大抵のことではない。
油断すればすぐに「S.Sakamoto」から破滅へ向かってゆく。

それでも尚、運命に抗うことを止めないプレイヤーは、SKMTWINの合言葉を胸にリトライを繰り返す。

悲劇の輪廻を廻っているのは「S.Sakamoto」なのかプレイヤーなのか。

全5戦全てのコースで「S.Sakamoto」を優勝させた後に、それが分かるのかもしれない。


岡田


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