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パリに住む人たち

「パリで働いている人」と聞くと、

コーヒーを片手に
颯爽とパリの路地を歩く、
かっこいいイメージが浮き上がる。

「パリに住んでいる人」と聞くと、

テラス席で本を片手に
優雅にコーヒーやワインを飲んでいる姿を
想像してしまう。


フランスという国にいる、
というだけで、

私たちは、そこには
優雅な暮らしがあるのだろうという
イメージを、勝手に持ってしまっている。

そこに、憧れを持つと同時に
羨ましい、

という微かな嫉妬心を
感じることもある。

フランス、とりわけパリでの暮らしは
優雅で知的で、クリエイティブで、
素敵に満ちあふれていると想像してしまうけれど

実際、
パリに住んでいる人たちはどう暮らしているのか?

本当にみんながみんな、
おしゃれな暮らしをしているのか?

そんな疑問に答えてくれるのが、
『パリでメシを食う』川内有緒

川内さんのもう一つの著書、
『パリの国連で夢を喰う』は、

高校留学から帰国した後に出会った。

フランスでの暮らしの
「あるある」を正直に綴っていて
とっても面白くて、大好きだった。

そして、あれから数年後
本屋でたまたま見つけたこの本を
今回、読んだ。

川内さんの文章は軽快だけれど
心がこもっていて、
10人の日本人について、
それぞれ愛のある語り口で紹介している。

まるで、その人たちが私たちの目の前にいて、
話をしてくれているような…

紹介しているのは
スタイリストや芸術家、
バリバリのキャリアウーマン、
カメラマン、パフォーマーなど。

自分の道を貫く、かっこいい人たち。

パリに住んで仕事をしている、と聞くと
カリスマ的で、凄腕で、

週末にはセレブが出入りするような
パーティに行って…なんて
華やかな生活を想像してしまう。

だけど、
実際はそうではないのかもしれない。

少なくとも、
この本に出てくる日本人は
輝いてみえる側面は少ない。

誰もが、苦労しながら、
毎日一生懸命生きている。

人生を、磨きながら、
とでも表現したくなるように。

前の記事でも触れたように、
フランスは、素敵な国ではあるけれど

生きるのにとても
大変な国だと感じている。
(それは、どの国でも同じだと思うけれど)

日本とは真逆で、
自分の意見をはっきり言わないと
存在しないと見なされてしまう。

頑張って声を上げながら、
生きていくことが必要な国。

伝統を重んじ大切にしていく国である一方、
新しいものも大好きなフランスは

新しいトレンドやアートなどが
どんどん生み出される、
とっても面白い国。

世界中の人が集まってきて、
新旧交わる、そんな街が、パリだ。

そんな活動的な街、パリで、
生きていくのは
やはり大変そうだ

この本の人たちは、
みんな、本当に一生懸命生きている。

その舞台が、
たまたまパリなだけ。

海外で暮らす、と聞くと
かっこよく聞こえるけれど

そこがフランスだろうが
日本だろうが、そこに優劣はない。

この本に出てくる人たちのように
私は日本で、自分の夢に向けて
今は生きていきたい。

日本には、「こうあるべき」という常識や型が決まっているけれど、
フランスにはそれがない。

だから、きっと日本にはいられない人が
こうしてフランスや別の国に行くから
輝いて見えるんだと思う。

だけど、私は日本で、
「こうあるべき」という枠から外れても
生きていきたいと、今は思う。

日本も、どんどん変わっているし、
いつか、フランスのように

自分を出していても、
受け入れてもらえる国に
日本がなっていけばいいと、思う。

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