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花相の読書紀行№.146『血の轍』

公安と刑事の対立を描く、社会派サスペンス

【血の轍】/相場 英雄
<あらすじ>
東京都内の公園で絞殺体が見つかった。
被害者は元刑事。警視庁捜査一課の兎沢が調べると、被害者は殺される直前、パソコンのメモリーカードを知人に送っていた。
兎沢はカードを追うが、入手寸前に邪魔が入る。立ちはだかるのは、かつて所轄時代に数々の事件を解決しながら兎沢に捜査のイロハを叩き込んだ公安部の志水だった。殺された元刑事は警視庁全体を揺るがす、ある事件の真相を掴んでいたのだ。
事件を詳らかにしたい刑事部と、闇に葬り去りたい公安部の熾烈な争いが勃発し、兎沢と志水の絆が引き裂かれていく‥‥。

★感想
警察ものの社会派サスペンスが好きな私。
しばらくぶりに男世界の警察と公安の確執・争いを描いた作品を読みました。
それぞれの登場人物の背景、事件へのかかわり、互いの接点を過去と現在を交えて語る部分の前半を乗り切れば、そこからは一気読みでした。
元警察官が殺された一つの事件をきっかけに、広がる疑惑、ラストの展開はここだろうと予想していたけど、最後の最後に“あれあれ、え~”って唸ってしまいました。
2014年にはWOWOWでドラマ化され、兎沢役を谷原章介さんがやられていました。
現在、谷原さんはフジテレビ『めざまし8』の総合司会をやられていますよね。

男臭い、警察小説を読みたい方におススメです。


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