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アイドルの恋愛禁止問題について

アイドルのスキャンダルがまた巷を賑わせています。恋愛禁止と言われているAKBの子です。しかもその子はかつてスキャンダルの無いAKBにしたいという旨の発言をしていたことから、騒ぎが大きくなっています。

そもそもAKBに恋愛禁止というルールがあったのかというと「実は無かった」というのが真相なのですが、その言葉がどこからか生まれてきて、運営側が特に否定せずむしろそれを売りにしてきた部分も無きにしも非ずなので、明文化されていなかっただけで実質恋愛禁止という暗黙のルールはあったと言えるでしょう。

アイドルの恋愛問題が出てくると常に一定数の外野、つまりアイドルファンでは無い人達が「人として恋愛を禁止するなんておかしい」と言い出すのを目にします。
これに付いてはそもそも文化が違うので同じ立場で語ることが不可能な問題ですから、ヲタクと意見が合わないことは当然なのです。

もちろんヲタクにも色々といます。アイドルの恋愛肯定派なヲタクだって少なからず存在しますし、僕自身元々アイドルヲタクですが、昔から今もずっとアイドルの恋愛は肯定派です。
しかし、手放しに肯定しているわけではありません。
若い女の子ですから恋愛によって成長し、輝くことは少なくありません。恋をした途端に可愛くなる子、美しくなる子、沢山います。だからこそ基本的にはアイドルにも恋愛をして輝きを増して欲しいし、人として成長して欲しいと思っているのですが、その為には成長させてくれるような相手でなくてはいけませんし、ガチ恋という言葉もある通りリアルな恋愛対象として応援しているファンも少なからずいるのですから、そんな人達の気持ちを裏切らない為には、絶対にバレてはいけないのです。

つまり「アイドルの恋愛は肯定派だが、成長させてくれる相手であり、絶対にバレてはいけないということに協力してくれる相手じゃ無いと肯定できない。」という、かなり限定的な肯定派なのです。

アイドルに対してリアルな恋愛を求めるなんてどうかしているという意見もしばしば耳にしますが、んなこたわかってるんですよヲタクもアイドルも運営も。
擬似恋愛でも幸せな気持ちになれればそれで良いわけで、実際にアイドルヲタクとしての経験も恋愛経験もある僕からすればそれは同じように見えて別の幸せですし、アイドルに対する疑似恋愛の構造はある意味宗教と似ているというか、根本的には同じなのです。

宗教もそうですよね。
神なり仏なり教祖なりを信じている人がいて、そんな人達はお布施もする。それを外野がとやかく言うことでは無いんですよ。
もちろんそのお布施が高額すぎてそれを得る為に犯罪に走るようなことがあってはいけません。それは糾弾されるべきですが、自分が真っ当に働いて得たお金であればそれをどう使おうがその人の自由です。人に迷惑をかけなければ良いのです。
お布施をすることによって幸せな気持ちになれるなら、それを周りがどうこう言う筋合いではありません。

そもそもアイドルという言葉からして宗教的。
アイドル、すなわちIDOLとは偶像を意味します。
偶像とは神仏が形になったものであり可視化できるようにしたものです。
つまりアイドルは神なのです。
それを信じる信者がいるのです。

ここでアイドルの恋愛の話に戻りましょう。
「アイドルだって人間なんだから恋愛を禁止するのはおかしい」という意見は既にずれていることがわかりますよね。
アイドルは人間じゃないんですよ。神なんです。
上記の言葉をその神を信じていない一般人が言うならわかります。しかしこれはアイドル本人が言ってはいけない言葉だと思います。それは自らアイドルではないと言っているのと同義となるからです。
神だって恋愛することはあるでしょう。
しかしその場合、相手も神、もしくは神的な存在、あるいは神への理解が深い人であって欲しいし(男性アイドルと恋愛して欲しいという意味ではありません)、神ならば全て完璧に隠して欲しいと思うのです。それができないならその人は人間であり、当然人間であることは否定しませんが、アイドルであるということは否定されても仕方ないことだと思います。

最近のアイドルは様々な形がありますから、恋愛肯定を全く隠していないタイプのアイドルもいます。その場合はヲタクもそれをわかって推しているわけですから問題はありません。
しかしAKBのように暗黙のルールとして恋愛禁止が存在したり、AKBでなくとも事務所のルールとして恋愛禁止というのが明文化されている場合、アイドルはそれを守るべきだと思うのです。
最近は結婚してもアイドル活動を続ける人も増えてきましたが、それが許されるのはレアケースです。スキャンダルなく長年頑張ってきた方、もしくは結婚や恋愛発覚によって離れるヲタクを差し引いてなおファンの数が多い方に限られます。

だからこそ恋愛肯定を隠していないアイドルだったとしても、恋愛していることは可能な限り隠して欲しいなとも思います。少々矛盾しますが、その方がアイドル界では成功につながると思うからこそです。売れる気持ちがないなら自由にすれば良いとも思いますが。

アイドルとして売れるには…
ここから先はまた別の話ですし少々長くなるので違う機会にまとめたいと思います。

結論として、アイドルの皆さん、僕は恋愛しても良いと思っていますが先述した条件付きであり、恋愛して欲しくないと思っているヲタクも多数いますので、その上でどうするかよく考えて欲しいです。
アイドルというのは尊い職業であり、尊い存在です。
夢の具現化です。
その夢を壊さないような存在であって欲しいと思います。ヲタクにとっても、本人にとっても。
もうひとつ知っておいて欲しいのがAKBの小嶋陽菜さんの言葉。
「恋愛禁止と言われている私たちに寄って来る男にロクな男はいない」
至言です。
男を見極める際の一つの大きな指標になる言葉ですね。

何よりもまず恋愛よりも尊い仕事をしているということ、忘れないで欲しいです。

そしてアイドルでもアイドルヲタクでもない皆さん、そもそも文化が違うので自分の正義をアイドルやアイドルヲタクに押し付けるのはやめてください。
再度書きますが、「んなこたわかった上でアイドルを推している」んですから。
他人の信じている宗教に口を出すのと同じことなので、そのように考えて欲しいです。

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