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「イノベーション」という言葉に対するアプローチの仕方。「KPI」と「時間」

11月5日、btrax主催のDESIGN for Innovation 2019に参加しました。といってもボランティアスタッフとして参加したので、朝の準備段階から、夜の片付けまで。

ボランティアしながら聞こえてきたディスカッションの中で、気づいたことをメモ的に残します。

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私が所属するスタートアップ、株式会社bajjiでは、「イノベーション」という言葉に対し、「人との出会いを増やす(ことがイノベーションに寄与する)」という観点からプロダクト開発と「場づくり(コワーキングスペース運営やイベント企画)」に挑戦しています。
このnoteのタイトル的に言うと、イノベーションという言葉に対して「人との出会い」という観点からアプローチしています。

そんな私が参加した今回のイベントは、おそらく大企業向けにイノベーションのノウハウを提供するものであった印象で、大企業に所属しながら新しいことに積極的に挑戦されている方々が主に登壇されていました。

印象的だった話が2つあります。

1つめは、新規事業の目標設定の話。

・KPIをたて、そのKPIを達成しようとすることは時間の無駄
・KPIをたて、そのKPIを達成しようとするのは、極端に言うとサラリーマンがやってくれればいい。我々は、そのようなことをやっている場合ではない。
・もちろん、会社なのでKPIを設定することは必要。詰めてくる上司や部署もいる。でも上手くはぐらかす。(※その会社で数十年の勤務経験がある方で、長年勤めているから、いい感じにはぐらかす術も身につけているとのこと)

こういったことを大企業のベテランの方がお話しされていたのが驚きでした。これは、KPIをたてなくていいという話ではないし、私自身も目標をたてることは大事で必要だと思っています。けれど、たてた数字を達成することが新規事業の目的ではない。
イノベーションの芽を可能な限り潰さないようにと、大企業のトップ層にもそういう考えを持っている人がいることが私にとっては新鮮でした。また、「目標設定」という観点からイノベーションに貢献する方法もあるのだなと参考になりました。

私自身は過去に、大手企業で社内ベンチャー的に新規事業(WEBサービス)の立ち上げに携わったことがあります。
その際は立ち上げる前から事業計画をつくり、立ち上がったあともその事業計画に沿って目標を追いました。ポジティブに高く設定しすぎた数値に立ち上げ前も中も後もプレッシャーだらけで、計画を見直す余裕もなく、瑣末な成果でもなんでもいいから数値化し、いかに進んでいるかをアピールするためにExcelをいじってばかりでした。初めてとはいえ我ながら情けなすぎですが、他の環境でもそんな状況があったりするのでしょうか…。

2つめは、時間の話。

イノベーションをおこすために必要なことはなにか?それはまず「時間をつくること」だという話がありました。

現業が忙しすぎて時間がない。毎日残業、休日も仕事で、会社以外の人と出会う機会もない。そんな状態で「なにか新しいこと考えて」と言われてもアイデアなんて出てこない。だからまずは時間をつくりなさいと。

そうして「いかに時間をつくるか」という観点で、秘書サービスを活用する話や、会議の時間をいかに減らすか、リモートワークの効果的な点など様々な方法が登壇者の経験をもとに紹介されました。

なるほど「時間をつくる」こともイノベーションに寄与するのかと、自分にとっては再発見でした。

文字で書くと当たり前のことですが、スタートアップに勤めていて「本業が新規事業」のようなことを続ける中で、そうではない環境にいる方々の実態が見えなくなっていたことに気づきました。

私たちが、「人との出会いを増やす」ためにどれだけプロダクト開発と「場づくり(コワーキングスペース運営やイベント企画)」に挑戦したとしても、人と会う時間なんてない、イベントなんて参加してる暇ないという方々もいます。
その方々が我々のターゲットかどうかという観点はさておき、イノベーションという言葉に対するアプローチの仕方として「時間」は大変参考になりました。そして自分自身も時間を作らねばと反省しました。

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些細なことですが、自分にとって大きな気づきだったのでメモしました✍️

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