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役に立っていないんじゃないかという不安と、さようならした

職場環境にうまく適応できていないのでは…?
業務で役に立っていないのでは…?
チームから価値を感じてもらえていないのでは…?

こうした不安にかられたことはないでしょうか。今回は、私がこれらの不安とさようならできた経験について書きたいと思います。

仕事に慣れてくると、できていないことにばかり目がいってしまう

前職であるインクワイアにいたときの話です。入社して3ヶ月ほどたったころ、私は自分の力不足を痛感し、不安でいっぱいでした。

入社して1ヶ月ほどは環境に慣れることに一生懸命でした。新しい環境が新鮮で、楽しさが勝ります。できないこともできるようになっていきたいとポジティブに変換できていたように思います。

しかし、入社して3ヶ月ほどがすぎると、新鮮に感じる心も落ち着き、仕事の内容に対する解像度もあがっていきます。そうすると、自分ができていないことも解像度高く見えてくるようになってきてしまいました。

その結果、できていなことばかりに目が行くようになっていました。

インクワイアに転職する前は採用ブランディングを得意とする制作会社で働いていました。納品型のプロジェクトが多く、期日までに成果物を作り終えるためのプロジェクトマネジメントが基本。一方、インクワイアは企業のオウンドメディアや発信の支援をしていて、「終わらせない」ためのプロジェクトマネジメントが必要になります。これまでの経験で培ってきた方法論をアンラーニングしなければなりませんでした。

アンラーニングに必要な考え方やフィードバックは、社内のメンバーからたくさんもらえていました。しかし、それに比例して、「どうしてうまくできないんだろう」「役に立っていないのでは」という気持ちばかりが膨らんでいました。

目をむける先を変える

そんな不安とさようならできたのは、当時社内で実施されていた「メンタルモデル勉強会」がきっかけでした。

メンタルモデル勉強会の中で、「推論のはしご」を使って最近のもやもやをリフレクションしてみよう、というワークがありました。私は「役に立っていないんじゃないか」という不安を扱ってみることにしました。

推論のはしごでは、観察可能な事実や経験の中から自分がどの部分を取り出し、意味づけをして判断に至っているのかを紐解いていきます。

見えてきたのは、できていないことばかり取り出し、「こうなりたいという大きなイメージとのギャップがめちゃくちゃある!」と意味付ける自分の思考回路でした。さらには、他者も欲しい人材像と私にギャップを感じているのでは?と考え始め、不安な気持ちになるということも見えてきました。(いま文章に起こすと大げさな感じがしますが、当時は本当にそんな気持ちでした。)

たとえ小さくても、インプットしたことや実践したことはたくさんあるはずなのに、大きなイメージとの比較に目が向き、「理想とのギャップがめちゃくちゃある」という雑でネガティブな捉え方に陥ってしまう。そんな自分の思考回路に気づけたことで、「まずは小さくてもできたこと、次できるようになりたいことを見ていこう。」といった気持ちに変化していきました。

他者軸を抜いて編集する

もう一つ、不安とさようならするのに役立った考え方があります。

自分が大事だと感じていることを、他者軸を抜いて編集するという考え方です。

当時、私は「成長」を重要視していました。しかし、成長を測るには、どこの地点からどこの地点にどれくらい変化することが成長なのか定義する必要があります。定義しようとすると、どうしても会社で定義される人物像や他者からの評価が基準に目が向いてしまいます。つまり、成長という要素は私にとって他者というベクトルを持つものでした。

この成長への意識は、先に述べた「理想とのギャップがめちゃくちゃある」という雑でネガティブな捉え方にもつながっていて、なかなか厄介な存在でした。でも、自分の中では大事なので無視することはできません。

では、自分の小さな積み上げを評価できるような捉え方にずらせないだろうか?

そんなことを考えるうちに他者軸を抜いた言葉に編集するという発想を得ました。「成長」は他者軸を抜くと「変化」になりました。変化であれば、どれくらいの変化が良いか、どこへの変化が良いのかは別に気にしなくても問題ありません。

とにかく変化を捉えることを大事にしよう、そう考え始められたことで、さらに不安と距離を置くことができました。

以上が、私が役に立っていないのではという不安とさようならできた話です。もし、同じような不安を感じている誰かの参考になったら、嬉しいなと思います。


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