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2/19〜 好きこそもののとは言うけれど


こんにちは。
突然だが、この画像を見てほしい。

針がちょうど190°のところにあるように見える


最近訪れた科学館の展示のうちのひとつ「フーコーの振り子」だ。
地球が自転しており、なおかつこれが吊り下げられている日本が赤道上にないので、この振り子は時間によって中央部のピンを倒すらしい。
1851年、地球が自転していることを初めて証明した仕組みだそうだ。

さて、科学館に入ったわたしが最初に目にしたこの振り子、わたしが科学館を一周し終わってから戻ってきたときにどうなっていたでしょうか。
正解はこの日記の最後に。

ということでこんしゅうの日記、始めます。



科学館に行った

(気づいたんだけど、この日記は週のはじめの方からのんびり書いているので、「今週の日記」になりづらい。先週あったことについて書くことが増えるかもしれないけど、別にまあいいか)



ということで先週、科学館に行ってきた。
写真を遡って確認したところ、前回行ったのが2021年の7月のようなので、2年半ぶりらしい。 

わたしにとっては子どもの頃から幾度となく訪れている科学館。ここでは、決められたものがあるわけではないのに、大体いつもまわる順路が決まっていた。
今回は平日、1人ということもあり、意識していつものルートを『逆走』してみた。

このにっきの初めの「フーコーの振り子」もいつもの順路で回っていれば、最後の最後に見る展示物で、大体その頃には心身ともに疲れきっているから、印象どころか記憶にすら残っていなかった。もちろん、写真を撮ってあとで見比べる、なんてのは初体験だ。

さて、いつもと違うルートを通ることでなんの変化があったか、と言う話なんだけれど。
HP(ヒットポイント = 体力)が多めに残っている間に、いつもは疲れで足早に見ていた「地球の歴史」「人間の生活」「生命の不思議」のような展示をゆっくり見ることがきた。恐竜の化石がどうとか、人間の生活の仕組みがどうとか、細胞の構造がどうだとか、そういうエリアだ。
その結果、









全然面白くなかった!!!!!


いつも疲れているから興味が出ないのだろうと思っていた展示は、HPが高いときに見ても面白くなかった。面白くない、というのは展示の評価ではない。もっとシンプルに「not for me」私にとって面白くない、ということだ。




「科学」は、学生の頃は「理科」という名前で身近にあった。「理科」のセンター試験(わたしはセンター試験世代である)には「地学」「生物」「物理」「化学」の4つがあり、理系のわたしの選択は「物理」と「化学」だった。
理由は簡単。暗記が苦手なわたしには、「地学」と「生物」は無理だったのだ。


対して、「物理」は明確に得意だった。暗記することが少なく、土壇場の思考でどうこうできることが多いからだ。
特に力学については周りの学生と比べて面白いくらいに理解ができた。授業中はノートも取らず、一番前の席でずーっと黒板を眺め、教師の話をひとつずつ噛み砕いて飲み込んでいた。一つひとつが明確にわたしの実感となり、それが理解になり、わたしの一部になっていく感覚が面白かった。わたしにとって全ての科目のなかで一番全身で実感できるのが力学だったのかもしれない。

垂直抗力、摩擦、重力、加速度、仕事、など、思い出しただけで少し心が跳ねる。位置エネルギーから運動エネルギーへの変換については、今でも自転車を漕いでるとたまに思い出して頬を緩めてしまう。
しかし、それはわたしが物理を純粋愛していたからではない。
わたしが勉強というジャンルにおいて、物理という舞台で一番肯定されてきたからだ。


「わかりづらい」という評判だった教師に代わって、幾度となくクラスメイトに物理を教えた。その度に「教師よりわかりやすい」ととてつもなく感謝された。
それほど勉強ができたわけではないが、物理の順位だけはいつでも学年トップクラスだった。おうちのひとにはいつもそれで褒められた。
物理担当だった当時の担任が、面談で真剣に「大学では物理学を専攻しないか」と提案してきた。そのままの流れで教師になることを勧められた。


好きこそ物の上手なれとは言うけれど、わたしにとって物理は「上手だから好き」なものだった。
もっと物理で褒められたかった。容易に解くことのできる問題で気持ちよくなりたかった。テスト前には他の教科の勉強に手をつけず、物理の問題集を3周していた。過去に二度解いた問題でも、当時のわたしにとっては心地の良いものだった。



物理は、肯定してもらうための一番手頃な道具だった。他者からだけではない、するすると問題が解ければ、手っ取り早く自己に肯定された。



得意じゃなければ好きじゃなかっただろうな、という軽さで、心から愛しているかと問われると、まったくそういう類のものではない。
だから高校生のわたしは、担任からの誘いをノータイムでお断りした。まあ、教師とかになれる人格はしていないし。

それでも、わたしは物理が好きだ。
音も光も波だと言う話や、プラスとマイナスが引き合う引力の話も好き。もちろん、物を落としたり転がしたりする力学の話は大好きだ。

だからわたしは、科学館では生命のエリアよりは理工のエリアに長く居たいと思う。物質やエネルギーや科学の原理についての展示をじっくり見ていたいと思う。



そういう(愛ではなくても)ライトに好きなものが、これからの人生あといくつか現れたらいいな、なんてちょっとだけ願っている。




科学館に行ったという話をしたら、仲良しのフォロワーが、わたしとは全然違うエリアで過ごす時間が長かったということを教えてくれて、それもなんだかとっても良かった。



さて、このにっきの一番初めに載せた「フーコーの振り子」はというと、


針が210°を少し変えたあたりにあるように見える


しっかりピンを倒していた。
ちなみに1日に約208°まわるらしく、わたしが科学館を一周するのに 約1/10日≒2時間24分 掛かったことを示している。

ちなみにこのあと、どうしてもピンが倒れる瞬間を目撃したくて(ピンは約20分に1本倒れるらしい)1人でずっと振り子を眺めていた。



ピンが倒れる瞬間


目の前で見ることができたので、かなり満足。






今週は動物園や、
水族館や、
(また)映画館にも行った。



来週は、なんの話をしようかな。




おしまい。
ここまで読んでくださった方、ありがとう。
あなたにとってもわたしにとっても、
明日からの来週がいい1週間になりますように。