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3月18日〜 癖(へき)の原点


こんにちは。というか、こんばんは。
先にお伝えするのですが、現在3月24日の23時15分です。なんとなく薄ぼんやり決めているこの記事の締切は今日の午後。
……あと45分。

果たして、いけるのでしょうか。
それではこんしゅうも、スタート。


読了!


最近、とある小説を読了した。分厚い本の、さらにその上下巻が揃うまで待っていたら、なんだかそのまま忙しい時期に突入してしまって。
半年ほど寝かせていたものにやっとのことで手をつけ、ついに読み終わった。達成感がすごい。

この日記を読んでいるあなたには、「この作家の新作は必ず買う!」という推し作家さんはいるだろうか。
わたしはこの世に1人だけいる。SNSもチェックしているし、お知らせしてくれるアプリなんかも使って、何が何でも新作を逃さないようにしている作家さんがこの世に1人だけ。
今回読み終えたのは、その作家さんの最新作だった。

その方は児童作家で、わたしが初めてその人の本を手にしたのは小学校中学年の頃だったように思う。
今でも覚えている。今ではなくなってしまったあの本屋の、あの黒い児童書の棚の前。読んでいたシリーズの最新作に追いついてしまったとぼやくわたしに、おうちのひとが「じゃあ次はこのシリーズを読んでみたら?」と棚から抜き取って手渡してくれたのが、その作家さんの本だった。
(わたしのおうちのひとは本の虫ばかりで、家には本のタワーがいくつも建設されていた。当時、本屋さんに行ったときには好きな本を何でも1冊買ってもらえる、という決まりがあって、わたしは順調に筋金入りの本の虫へと育っていた。このことに関しては、おうちのひとに限りなく感謝をしている。)

その作家さんの本は、わたしに取って本当に面白いものだった。ワクワクさせられたし、ハラハラさせられたし、ドキドキさせられた。わたしはすぐにその世界の虜になって、その作家さんの出した既刊はほとんど全て読み漁った。
そして大人になった今でも、わたしはその虜のままだ。最新作が発売されるとなれば、低い棚には大きすぎる図体で恥ずかしげもなく児童書のエリアへと足を踏み入れ、目当ての本を手に、そそくさとレジへと向かっている。そのときのワクワク感は、あの頃と何ひとつ変わらない。

そして、その小説を久々に読み終えて少し気がついたことがあるので聞いて欲しい。


わたしの一部、この本でできてる!!!!!


ラブソングばかり聴いているし、自分が創作するときは恋愛の話ばかり書いている。しかし、恋愛小説はあまり読まないし、ラブストーリーのドラマや映画にはあまり手を出さない。少女漫画についても、ほとんど読んだ経験がない。
昔から自分のこの嗜好を少し不思議に思っていた。

しかし、今回その最新作を読んでいて合点がいった。どうやらわたしは「物語の主軸ではないところで描かれる恋愛」が好きらしい。そしてそれは、ほかの何でもなくこの作家さんの影響らしい。

思い返してみれば、世界を助ける、冒険に出る、スポーツをする……その傍らでひっそりと恋愛が描写されるのがとても好きだった。たまに恋愛もののドラマなんかを見るときは、メインの2人ではなく、サブでくっついていく2人(メインの2人の友人同士だったりする)の方を好きになることが多かった。
なにか他に大きなテーマがあって、その横におまけの玩具のようについてくる恋愛が大大大好物なのだ。

作品に対する好みや嗜好(以下「癖(へき)」)の形成のされ方って様々あると思う。
もちろん元々の気質に由来することもあるし、なにか自覚できるようなきっかけみたいなものが存在することもあるだろう。成因なんて様々あっていいし、入り組んでいたっていい。
なかでも特にわたしが他の人間の口から聞いて印象的だったのが、「小さい頃に浴びたコンテンツが大人のオタクになった自分の『癖』に多大なる影響を与えている」という話。三つ子の魂百まで論で、割とよく聞くような気がする。

これ、実ははじめて聞いたときはあんまりピンと来なかったんだけど。今回読んでいてやっと、それが自分ごとのように感じられた。

というのも、その最新作のなかで、シリーズ内で長らく(リアル時間軸で20年以上)仄めかされていた男女2人に恋愛的な進展があったのだ。それを読んでいるときのわたしの高揚感と言ったら! 自分の人生の半分以上の期間見守ってきた2人が、ようやくそれっぽい雰囲気になっている。夢にまでみた展開だった。これ以上ないくらいにドキドキした。

と同時に、確信した。わたしの癖(へき)の一部はこの作家さんの小説によって形成されている。このシリーズ内にも他に何組かそれらしい2人組が存在していて、どのペアも大好きだし、他のシリーズに登場するカップル(未満)も余すことなく全て好きだったのだ。

しかし、作品自体は恋愛小説ではない。描写はほんの僅かで、「顔を赤らめた」「触れた手を慌てて引っ込めた」「ぼそりと呟いた」とか、そんな文が二つ三つ存在するだけ。
わたしは幼い頃からそれがめちゃくちゃ好きだった。グサグサ刺さったのだ。そしてそれはそのまま、大人のオタクになった自分の癖(へき)になってしまった。

ということで、自分の癖(へき)についての理解が深まって、とてもいい気分だったので日記にしました。
ここまで読んでくださったあなた、ありがとう。あなたも何か、幼い頃に形成された癖(へき)の自覚はありますか。

よければ匿名の感想箱みたいなものを作ってみたので、気が向いたら教えて欲しい。わたしが嬉しいです。




そういえばこんしゅうは水族館に行ったんだった。ついでに少しだけ写真見てってよ。

並んでとぶイルカ
赤ちゃんアザラシ
(この子に会いに行った)
凛々しいペンギン
タオルで遊ぶカワウソ
(2匹いるの、わかる?)



ということで、こんしゅうはここでおしまい。
ここまで読んでくださった方、ありがとう。
あなたにとってもわたしにとっても、
明日からの来週がいい1週間になりますように。