見出し画像

「できなくて指摘される」ことを受け入れた働き方

新年度になり、新しい職場での仕事がスタートした。
4月になると自分が新社会人になったときを思い出す。
学生のころとは何もかもが違う環境にいきなり置かれて大変だった。

当時の私は人から教えてもらったことを全て覚えようとしていた。
理由は単純で「できなくて怒られる」のが嫌だったからだ。

私は人からの評価、言葉に敏感で、些細なことを非常に気にする。
そんな私にとって「なにをやっているんだ」と言われることはすごく苦手なことだった。

そしてその結果「怒られるから何もしたくない」という思考になった。
こうなると非常に不自由だ。
何をしても人の眼が気になるし、怒られないことを最優先にして行動する。

でも、いつまでも何もしない立場で過ごせるわけがない。
ポジションが上がったり部下がつくと「分からないなりに動く」ことも増えてきた。

最初は前と同じように「何もしない」「怒られない」という選択を続けていた。
だけどそうすると「なんで何もしないんだ」と怒られる。
なんだこれ、どうしたらいいの。

数年間もがいた。
そして「大事なところがちゃんとできてればいいや」という思考になった。

そもそも最初から100点満点で出来るわけがない。

なので「ここだけは絶対に押さえる」というところ以外はめっちゃ適当になった。
適当に済ませたところに不備があったら人に指摘してもらったらいいや、となった。
たぶん上の人には迷惑を掛けたと思う。
出勤時間とか本当に適当だったし。

でもマルチタスクが苦手な私が全てを完璧に出来るわけがない。
二兎を追う者は一兎をも得ず、になるならばキモとなる部分に本気になったほうがいい。

これってつまり物事の優先順位をつけるということだ。
何を重視するか、何からやるか、なぜこれが重要なのか。
理由とセットで優先順位を立てる。

何かを優先するということは、何をやらないか決めるのと同じ。
これを続けていると、だんだん決断力が付いてくる。

今の仕事は自分が決定する立場になることも多い。
そのため、優先順位を付けて実行内容を決めるという経験は役に立っている。

あと、適当に済ませたタスクについて他の人から「もっと改善しなさい」とか「ここが抜けている」と言われすぎてもう慣れた。
その結果、新入社員の頃に抱えていた「人に怒られたくない」という気持ちが減ってきた。

これも今の仕事に活きている。
色んな人から何だかんだと言われるけれど、それを受け流せるようになったからだ。

こんな感じで10年くらいで「怒られたくない」から「何か言われても謝ったらいいや」と考え方が変わった。
こんな適当でいいのか、と完璧主義の自分が心のなかで問いかけている。
だけどその結果、働きやすくなったのだからいいんだ、きっと。

この記事が参加している募集

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?