【ささぼーCS準優勝】フルパワーロマネスク構築理論&プレイング解説【解説動画付き】
はじめに
ZweiLanceです。
今回は自分とそーすやきそばさんが『第0回ささぼーCS』でシェアし、準優勝(あのルーダ天門さえなければ…)となった『フルパワーロマネスク』について解説記事を書かせていただきます。
と言ってもデッキリスト自体は配信の通りですので、本構築やプレイングに至るまでの思考について、沢山沢山回して悩みぬいた結論ですので、読み物としてお楽しみいただけますと幸いです。
4tロマネスクが最強
自分は普段、紙のデュエルマスターズをプレイしており、日常的にデュエプレのランクマッチに潜っている訳ではありません。
ご縁があって『ZweiLanceCUP』という公認イベントを主催したり、配信者王のようなお祭りイベントに呼んでいただいたり、そういった機会で短期的に触れることはありましたが、競技的なイベントに本格参戦するのは今回が初めてのことでした。
改めましてデュエプレ公式様、ささぼーチャンネルの皆様、貴重な機会を作っていただき、ありがとうございました。次回も応募します。
「定期的に大会開いてるからなんとなく環境は分かるし、近所だし、ダメ元で応募してみて、通ったら丸そうなデッキリスト拾って遊びに行こうかな」くらいノリで応募してみると、これが運良く当選。
しかし当選してからよく考えてみると、紙のDMと違って全く調整環境が整っていないことに気付きます。
仕方がないので紙DMの一番弟子でもあり、公認大会を解説として盛り上げてくれているそーすさんに連絡してみることに。
とりあえず時間がないなりに環境の理解と、有力なデッキタイプの選定から始めないといけない訳ですが、雑多も雑多とのこと。
そんな中で彼のイチオシデッキがこちら
なるほど。ランプしてロマネスク出してヴィオラソナタとライオネルで盤面を作って勝ちと。
確かにシンプルで太いし、ライフプランチャージャーで再現性もある程度は確保されていて、最低限のデッキパワーはありそう。
とりあえずフリー対戦で回してみることに。
彼の言う通りですぐに確信したが、最低限どころではなく、このギミックはずば抜けて強い。
まずライオネルが想像の500倍強い。
今の環境だとこれをまともに処理できるカードが、ゲーム終盤のディアジゴクくらいで、まず場を離れないし、受ける展開でも「ミステリーキューブが5回撃てる」って書いてある。
加えて横にいるヴィオラソナタとロマネスクで殴っているだけで、相手のデッキが勝手に爆発する。
この時点ではVANもそこまで流行っておらず、順当に大型ドラゴンを並べてアドバンテージを稼いでいけば、基本的にはそのまま優勢が覆らない認識に。
そしてヴィオラ→モーツァルトの全処理や、破壊に対して盾送りになる効果を活かしたイージスブーストの有限STループなど、回せば回すほどデッキ全体のシナジーが見えてくる。スムーズにマナさえ貯まれば大体なんとかなるパワーがある。
また、環境の全体像も見えてきて、
・火単速攻(4t~押し付け)
・水単ジャバジャック(4t~押し付け)
・火自然モルト王(5t~押し付け)
・ビッグマナ系(6t~押し付け)
・闇単ボロフ(ニトロこそあるが最終的なキルターンは遅め)
ひとまず、このあたりのデッキとそのゲームレンジを仮想的とすることに。
まずターボロマネスクというギミック自体が、下3つに対しては明確な有利が付く。
逆に上2つに関しては、後手はほぼ目無し、先手だと最速でのロマネスクを押し付けつつ、イージスブーストくらいは踏ませたい体感があった。
しかしながら、今大会における速攻・ミッドレンジデッキへの認識として、今回の全試合BO3というルールに加え、ささぼーさんのファンが多く集まる。
…なんとなくだけど2〜3分で終わるゲームより、ロングゲームを好む人がだいぶ多いのではないか?というちょっぴり都合の良い仮説があった。
ささぼーCSだからこそフルパワー理論
ともかく、内心この時点で「前寄せのデッキは下手にメタらない」の方針で結論が出ていた。というか、出さざるを得なかった。
受けという要素はデッキのスロットを大幅に圧迫した挙句結局確率依存。
その上、下3つに対してはノイズにしかならず、言ってしまえば都合が良いだけのお荷物にもなり得る。
よくフルパワー理論なんて言ってみたりもしたけど、今回はまさにその例に当てはまるケースだ。
勝つために、ビートを捨てる。
当日、実際にこの仮説は概ね正しかったようで、ほとんど前寄せのデッキに当たることもなく、同時に、周りでも多く見かけることはなかった。
何にせよ「全てをメタる」なんてサガループみたいな芸当はできない訳で、基本的には何か大きなリターンを得るために何かを割り切ることになる。
そんなこんなで、「後ろ寄せのデッキ全てを倒すべく、最速でロマネスクを叩きつけて勝つ」の再現性を極限まで高めていく方向性で、話は進んでいく。
数を回していくうちに見えてきた課題は至ってシンプルで、あまりにも「引きが強い前提」で構築されてしまっている。
自然文明の総数は多色込みの僅か24枚で、やりたい動きはライフ→ライフプラン→ロマネスク…いや紙の感覚だとそんなポンポン決まらんて。
ロマネスクやそれを出すための各種文明をテンポ良く引けた時は強いが、その再現性がどうしても気になる。
そして1tでも止まるならこのデッキである意味が薄れてしまう。
余談だが、この時現代DMのカードプールって本当に不自由なくデッキ組めるんだなぁ、と再確認したりもした。
加えて、一部の入っているカードが弱い。
特に火文明単色。
デッキの基盤を成立させるために入っている2種類のリュウセイは、ロマネスクから繋ぐにしてはバリューが低過ぎるし、ロマネスクを経由せずに出すにしては勝たな過ぎる。色でしかない。
かと言って自然単色のマナ加速を安易に入れれば良いかというとそういう訳でもない。
マナを伸ばしてもロマネスクが引けていなければ意味がないし、このデッキはとにかく火文明が足りておらず、その課題も同時にクリアしないといけない。
どうしたものかとカードリストを眺めていると、信じ難いカードと目が合ってしまう。
※以下有料部分では、最終的には抜けていくも現在の基盤に多大なヒントをもたらした信じ難いとあるカードの話と、最終的なリストに至るまでの思考、そして大会後の環境を見てアップデートした最新のリスト、各対面へのプレイングについて記載しています。
そして特にプレイングに関してなんですが、このデッキは死ぬほど殴ります。
殴るべきタイミングを見極め、行くべき時に行かないと、ちゃんと負けます。
コンボデッキの側面も大きいですが、ロマネスク着地以降は、必要に応じてビートダウンの脳に切り替える必要があります。
そういったマインドについても具体的に解説していきます。
また、自分が大会当日に行った殴るプレイをした試合について、リプレイ映像と解説付きで購入者限定向けに公開しました。是非参考にしてみてください。
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