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妄想旅 #一度は行きたいあの場所

このガイドブックを買ったのはいつだったかしら?

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奥付を確認すると、2011年10月14日発行(初版)となっています。

行きたいなぁ〜とガイドブックを手に取ってから、もう10年近くが経つのですね。

久しぶりにガイドブックを開けば、やはりワクワクする気持ちが蘇ってきました。そう、これは忘れていた私の原点の気持ち。


先日イタリア料理店で食事をしたときの 料理が盛られたお皿がシチリア陶器だったのを皮切りに、どんどんその想いが膨らんできます。

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美味しいイタリア料理だったと記憶しますが、覚えているのは食器のことばかりで、自分でもちょっと呆れてしまう。(イタリア料理は好きです)


シチリアと聞いて、レモンやマフィア、アマルフィ、青の洞窟という単語を真っ先に思い浮かべる人は多いかもしれませんが、私に限っては、それよりもポタジーノやカルタジローネだよ♡と思っています。

シチリアの陽気な空を映し出したかのような、ちょっとした遊び心とリラックス感漂うデザインの陶器が見たい。

キッチンには素焼きのニンニクポットがあって、街の階段にはカラフルな絵タイルがびっしり貼ってあって、お店の看板や個人宅の表札がお茶目デザインの陶板で表現されていたりする、風景に溶け込んだ陶器の姿が見たい。


それから、世界史に詳しいわけではありませんが、陶器表現の舞台裏としての歴史を感じるのも楽しそう。

シチリアはかつてアラブの支配下にあったので、イスラムの影響を受けたモチーフ(イスラムで神の鳥といわれる「孔雀の羽の目」文様など)がお皿に絵付けされているのを見つけたり、陶器の厚みや重さを手に取って感じるのもいい。イタリアは日本と同じく南北に長い地形で、北方の土はきめが細かいから薄く、南方の土はきめが荒いから厚みのある陶器が焼かれているのですよね。

イタリアの陶器といえば、マヨリカ焼き(マジョルカ焼き)。

日本の陶器のように製造された産地名ではなく製法名なので、スペインその他の地域でも同じ名称で呼ばれています。

イタリアにマヨリカ陶器が流入した二つのルートのうちの一つがシチリアルートで、スペイン支配下の時代に大きく発展し、今もなおイタリアを代表する陶産地です。だから、やっぱり興味深いのです。同じマヨリカ焼きの製法は受け継がれながらも、絵付けのモチーフはその土地や時代によって変化したり融合したりします。


あのガイドブックから10年が経って、何が変化して何が変化しないのでしょうか。

妄想は続きます。





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