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制作ノート(番外編)お姫様の小箱6

このお話は、小箱の制作過程で、勝手に脳内で生まれたお話です。

ついに、小箱が出来上がった。

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日花里さんに見せた。日花里さんは、手のひらに箱を乗せ、様々な角度から眺め、蓋を開けた。そして、そっと閉めた。

「素敵。いいんじゃないの。」日花里さんは、そう言ってにっと笑ってくれた。私の大好きな笑顔。私は嬉しかった。

「これ、お姫様の小箱なんだ。」
「そうか。お姫様は、そろそろお城に帰るのかな?」
「帰るというより、私も日花里さんみたいに、自分の王国を作るよ。自分のやり方でね。」
「それはいいね。」
「また、遊びに来てもいい?」
「もちろん。いつでもおいで。」

私は日花里さんをハグした。

日花里さんと、さよならした私は一度も振り返らなかった。というより振り返れなかった。というのも、また、目からダラダラと涙を流していたし、涙に伴って鼻水も・・・。

「まず朝ごはんをどうするかだ。」


あえて、日花里さんの家で朝食を食べずに旅だった私。

グーッ

夜明け3

まず、お腹の虫をなだめなくては・・・。

こうして私は新たな一歩を踏み出した。

(おしまい)