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制作ノート(番外編)お姫様の小箱4

このお話は、小箱の制作過程で、勝手に脳内で生まれてきたお話です。

日花里さんの家に居候した私は、次第に(保護犬)から(人間)に戻りつつあった。

日花里さんは、作家だった。石や土や木や、浜辺にうち捨てられたものを使って作品を作る。それを売って生計をたてていた。家の中にはたくさんの材料が出番を待っていた。私にはゴミにしか見えないものが、日花里さんの手にかかると美しい作品に生まれ変わるのだ。

ある日、私は日花里さんに
「私も何か作ってみたい。」と言った。
日花里さんはにっと笑って
「いいよ。何ができるか楽しみにしている。材料や道具はうちに在る物、何でも使っていいからね。」と言ってくれた。(つづく)