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宝塚大橋の向こうから眺めている①


「宝塚大橋の向こうから」と言う意味は、まだ、胸を張って宝塚ファンだと、あの劇場に足を運びたい、宙組の舞台を見たい!と言う気持ちになり切れない所から由来する。だったら辞めたらええねんって言えればいいんだけど、そう簡単にこの思いが割り切れない。

「大好きで掛け替えのないものから」距離を置きながらも、自分の心境の変化を残しておきたいと思った。


・ハラスメントがあったか否か

ハラスメントか否かを認定しなかった。

と、言う点は「ご遺族のお気持ちに最大限寄り添ってあげて欲しい」と言うスタンスは残しつつ、劇団の判断にも一定の理解を示す。

そもそもやねんけど、最初に「被害者も加害者もおりません!」と言い切っちゃったのと「証拠があるならお見せいただきたい」みたいな事を言うからあかんねんってね。売り言葉に買い言葉やて…。

劇団の報告書を忖度とか言い出したらキリがなく、とにかく現時点で「劇団はそう言う判断をしたのだろう」と思う。そもそもあの短期間(方法含め)では判断しかねるだろうし(一番信用できるソースが報告書である以上)報告書を読む限りでは、上級生達は通常の指導を行ったと思う。それが感情的だったかどうかは見ていないから分からないが、過重な業務の負担から心身共に弱っている状態の彼女には耐えがたく叱責と捉えた。私はそう思っている。

実際、ハラスメントに当たるか否かはデリケートな問題だと思っている。ご遺族の主張とは違う事実もあるだろうし、だからこそ劇団側にも生徒を守る義務がある。その態度がご家族からしたら不誠実な事も理解出来る。証拠を見せろなんて言われたらそりゃ怒るよね。結果、誰の事も守れてへんやんってなる。

ここは本当に当事者同士で誠意ある話し合いがなされる事を願うのみ。としか言えない。

・思い出は思い出として残す事にした


あの日以来、当該上級生の思い出や感想を綴った記事が不自然な位にアクセス数が上がっている。ファンの方達と言うよりも、野次馬的なアカウントからのいいねが不気味に思えた。「脳内お花畑の宝塚ファン」と言われているようで怖かった。

だけども、当該記事を非公開にする事は、彼女たちの今までを否定し、加害者と決めつけているようで迷いもあった。

“今まで推してきて楽しかった思い出や素敵なパフォーマンスも嘘ではありません。否定されません。それは確かにあったことです。一生懸命誰かを応援したことがあるファンほど、贔屓のあやまちに責任を感じたり傷ついたりして、必要以上に擁護したり、意見の合わない人にぶつかってしまったりする危険があると思いますが、少なくとも私は、加害者とされるジェンヌさんとファンの間の思い出は誰にも奪えるものではないと思います。”

数々の宝塚ファンのブログ記事を見て、こちらの記事にとても共感したし救われた。この引用した部分だけでなく、どの立場に居るファンの事へも配慮がある。真偽定かではない情報や、野次馬的な心無い声に傷ついているファンの皆さんも是非読んで欲しい。

一読の価値があります。この形でシェアさせてください。

私が彼女たちの舞台から感じた事、得られた事は事実。感動は否定されない。こちらの記事の数々の言葉を読み、記事はそのまま公開しておこうと決意した。この場を借りてありがとうございます。

・野球界の対応について思う事。

野球はね…阪神の勝ち負けぐらいしか関心がないんだけど。(関西人、阪神の勝ち負けは今日の天気位に大切なので)

紹介する動画は「宝塚歌劇団でパワハラがあったか否か」ではなく、里崎智也さんの動画を見て、スポーツ界も宝塚歌劇団も同じような閉鎖された特殊な状況下で起き得る事として参考になった。決してこの件で宝塚にパワハラがあった!と言いたい訳ではない。どの世界にも同じ事が起き得るだろう、その背景にについて参考になった。

動画内のいくつかのコメントを抜粋し要約したい。

「部活文化でずっと来ている。野球部からプロ野球に来ている。野球界の常識は世間の非常識と言う所もある」(中略)
「訴えて初めて”ダメだったんだ”と言う認識なのよ、基本的には」
「そう言うのが当たり前の環境だった(当該選手だって)(ベテラン選手だって)新人選手だってそういう風にやられていたかもしれない」
「(世間からはそれはダメだろう、と言われるのはごもっともとした上で)当たり前の上下関係と受け捉えていた。パワハラなんて誰も認識していなかったと思う」

宝塚歌劇団にも当てはまる部分もあるんじゃないか。

里崎さんもちらっと「宝塚」と言っていたので。子供の頃からバレエに明け暮れ(そう言う環境の子が多い)中高を卒業し、2年間同じ人達の中で過ごし、劇団に入団して来ている。宝塚のルール・常識は世間の非常識な部分もある。世間に隔離されているとそれが分からなくなるだろう。

なので、生徒さん達の中にも「当たり前の事」と思っている人がいてもおかしくはないし、それが一般社会では良くない事だったなんて思わなかっただろう。劇団の大人たちもそう言う認識だったかもしれない。

この楽天球団の件に救いがあり、宝塚歌劇団もそうしていたらなぁ…と思った事がある。

球団のスピーディーなヒアリング、そして球団社長の記者会見(記者会見全文)に目を通して思った事がある。

1つは、安楽投手を自由契約にした上で「今後彼の行動、行いを含めて面倒見るといったら変ですけれども、我々に所属した選手ですので、しっかりとみてあげたいなと思っています」と言う将来へのフォローも示唆された事。投手が被害者に謝罪したい旨を、反省の態度を見せているのもあるだろう。昨今、不祥事を起こすと社会から抹消するかの如く言われるが、過ちを認め悔い改める姿勢を見せているのであれば、立ち直る道筋も立ててあげて欲しい。

上級生達と劇団、ご遺族側が話し合って、双方が納得いくのであればまた舞台に立って欲しい。彼女達にとっては辛いかもしれないけど、願わくばそうしてあげて欲しい。

「批判するのであれば球団の方に、球団の管理体制を問うてほしいなと思います。」

これぐらいの事を、あの理事長たちが言ってくれたらば。自分たちが劇団の大人たちが矢面に立って受け止める。そんな覚悟が微塵も感じない対応が残念だとしか言えない。返す返すも「被害者も加害者もおりません」じゃないし、証拠を出してもらいたいじゃないねん。

あの時の会見で、楽天球団みたいな対応が出来ていたら、ご遺族のお気持ちも少しは違ったのかなとも思う。たられば言っても仕方ないけど。