小説『レインツリーの国』を読んで

小説『レインツリーの国』を読みました。
この本を知ったのは、たぶん小学生の時
自殺未遂はしてしまった後だけど、まだパニック障害にはなっていなかった。
私が、「普通」を生きていた時に出版された本

小学生の私は本を読むことが大好きで、同じ作者さんである有川浩さんの『図書館戦争』シリーズにハマっていました。
自分の大切なものを守ろうとするヒロインに自分を重ねて、『レインツリーの国』を抱きしめて大切な人を守った彼女に憧れて、シリーズ全6巻を読了した。その後も何回も読み返している大好きな小説です。

でも、なぜか作中に出てくる『レインツリーの国』が作品になっても、私は読むことがありませんでした。
2023年夏、大学院修士2年生になった私は本屋さんで『レインツリーの国』を見つけ、家にもあるはずなのに2冊目を買った。今、読むタイミングだと直感で思ったみたいです。

ボロボロ泣きながら読みました。
この作品のどこに感情移入したか分からない。分からないくらい自分や周りと重ねる部分があった。
途中で読むのをやめたくなるくらい、苦しかった。
今の私に、あまりにも色んな方向から刺さりすぎて本当に苦しかったです。

今読んだことが正解か悩みました。
もっと前の、それこそパニック障害になる前の私が読んでいたらもう少しだけ違う今があったかもなとか。
でも今読んだからこそ身に沁みる言葉がたくさんあったなとか。

ここ数ヶ月、ちょっとnoteには書く勇気が出ない。簡単に表には出せない出来事が私の周りで起きてしまっていて、それに重なる部分があったのも刺さった要因の一部だったりします。

私はひとみさんと同じように線を引いてしまっているのかもしれない、決めつけてしまっているのかもしれない。
この壁はこれからもきっと簡単には乗り越えられない。
だけど、私もひとみさんみたいに小さくてもまた一歩踏み出したい。そう思わせてくれる小説でした。

これからも私は私らしく音楽と言葉を大切にして生きていきたい。
考え事、悩みごとは尽きないけど、大切な言葉をまた心に増やして進んでいきたいと思います。

きっかけは「忘れられない本」。そこから始まったメールの交換。共通の趣味を持つ二人が接近するのに、それほど時間はかからなかった。まして、ネット内時間は流れが速い。僕は、あっという間に、どうしても彼女に会いたいと思うようになっていた。だが、彼女はどうしても会えないと言う。かたくなに会うのを拒む彼女には、そう主張せざるを得ない、ある理由があった――。

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今はまだ誰かに全てを話す勇気も、noteに書く勇気も無いけど、落ち着いたら今の私のことも文章に残したいです。
それがきっと私らしいと思うので。

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