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最高に楽しかった1年はサポーターが居たから。


寄ってらっしゃい、見てらっしゃい。
今回のお話はサッカーが最高に楽しかったある男の物語。

果たして1年間どんな思いで彼はサッカーをしてきたのか。

サポーターに届けたい思いとは。。。
彼が伝えたい1番の思いは・・・。
じっくりみてってくださいな。。。




今季俺は福山シティFCを契約満了になってYonago Gennki SCという同じカテゴリーのチームに入った。

そのチームは昨年残留争いをするようなチームで、the 社会人チームみたいなチーム。

昨年までは声を出して応援してくれるようなサポーターはいなかったらしい。

観客はスクールの子や選手の家族、サッカーに携わってきた地元も方々。



しかし今季は
昨年チームがなくなってしまった神楽しまね(JFL)を応援されていた応援団の方や普段はガイナーレ鳥取(J3)の応援をされている方、移籍してきた選手の前所属チームから応援してくださっていたサポーターの方々が団結して俺らのチームの応援をしてくださった。



正直たまたまだと思う。

ガイナーレ出身の選手が多かったり、神楽しまねでプレーしていた選手がGenkiに入ったり。


入りは本当にそんなたまたまだと思う。


中には神楽しまねがなくなってまだ立ち直れていないサポーターの方もいた。生きがいがなくなっている方々もいた。


そんな中、俺らGenkiの試合を見にきてくださった。
そしていつしか声を出して応援してくださるようになった。。。。


声を出して応援されることに慣れていない選手が多い俺らのチームは最初はみんな戸惑っていた。


『俺らに声出し応援してくれる人がいる。』『あの人誰なん?』
『えっ名前呼ばれたんだけど。どうしたらいいん?笑』
『なんか恥ずかしいな』
『俺の横断幕とかあるやん』


最初は本当に他人感が半端なかった。
なんで俺らの試合見にきてんだろとか、プロの試合じゃなくてなんで俺らの試合なんだ?
福山シティなどのような強豪クラブでもないのに。


そんな疑問が渦巻いていた。


けどわざわざ休みの時間を俺らに使ってくれて、アウェーの試合にも応援に駆けつけてくれた。

俺らのこと何も知らない人たちが俺らの試合を見るために車で何時間もかかるところに試合を見に来てくださる。これって当たり前じゃない。


けどいつもサポーターの方々が言ってくださる。
Genkiの試合は最高だよ!
これからも応援させてくれ!!


俺は正直びっくりした。
こんなに初めましての選手を見て、試合を見て好きになってもらって、ファミリーのような雰囲気でいつもそばで応援してくれる。
こんなことって本当にあるんだなって。サッカーってすごい。そんなことを思った。


そこでチームの中で変化があった。
俺らの中で徐々にあの人たちに勝ちを届けよう。あの人たちと一緒に喜びあおう!!!
そんなことがチーム内の雰囲気に出始めた。




この大きな影響は多分俺らの監督のせいだろうね。
監督がよく試合前に伝えていたことををここで言いましょう。。

あの人たち(サポーター)を喜ばせて、
勝っても負けても胸を張れ!顔を上げろ!サポーターを含めたみんなで勝とう。
応援してくれるって当たり前じゃないんだぞ。勝ってこい。それが一番最高じゃん。

YONAGO GENKI SC監督

この思いが少しずつ浸透し、俺らの振る舞いは少しずつ変わっていった。応援コールに対して堂々と胸を張って、おじきや手を叩いてありがとうを伝えた。


けど現実は甘くなくて、6節終わった時点で勝点1。4連敗。


バレイン下関戦
石津大地Instagramストーリー


シーズンの最初上位チームとの対決で毎回負けてしまっていた。決して手が届かない差ではない。本当に小さな差。俺を含めた選手みんなはかなりのストレスを感じていた。


負けが続いているにも関わらずサポーターは常に前向きで俺らを鼓舞し続けてくれた。


『大丈夫。また1週間準備して必ず勝とう!!これからも応援します!!!Yonago genki〜!!!』と大声でコールをし続けてくれた。


猛暑で熱中症になってもおかしくない時も、大雨で風邪ひいてしまいそうな時もいつも全力で応援してくれて、声をガラガラにしてまで叫び続けてくれた。

前期リーグ初勝利の瞬間。本当に嬉しかったし、俺らのサポーターは飛んで喜んでくれてた。

石津大地Instagramストーリー



俺らのチームは世間から見れば強豪と呼ばれるチームではない。

jリーグを本気で目指している地域リーグのチームからするとありえない環境でサッカーをしてる。

正社員として働く人がほとんどで練習に毎回全員集まれるかと言われればそうじゃないし、練習場が人工芝でもない。

それでも仕事を全力でして、練習に少し遅れてでも毎日来る人もいて、次の日も朝早くから仕事なのに22時までサッカーを本気でやってる。

そんなチームの試合を本気で
応援してくれて
本気で喜んでくれて
本気で悔しがってくれて
いつもそばにいてくれて
本気で泣いてくれて
本気でアドバイスをくれて

最高に楽しかったし、最高に幸せだった。


しかし今季の結果は6位。納得いく結果じゃなかった。


もっとみんなと喜びたかったし抱き合いたかった。笑った写真を撮りたかった。
申し訳ない気持ちしかない。完全に力不足。


強豪チームじゃない?
他のチームと比べたら環境が悪い?
そんなの関係ないでしょ。だからって負けていいわけじゃない。
もっと勝たせる選手になりたいと思った。


そんな中、最終節にサポーターの方々から言われた言葉が頭から離れない。

それは

『私たちに生きがいをくれてありがとう!週末が待ち遠しかったです。最高の1年でした!!』

勝ってどんちゃん騒ぎをしたシーン
サポーターの方々の円陣


本気で自分らしさを出した1年だった。
本気で勝つためにやってきた。
この1年たくさんの葛藤や苦悩もあった。
けど最高に楽しく、幸せだった。


そしてその自分のプレーで誰かの楽しみになったことが本当に良かったと思った。
こんな最高のサッカーをこれからも続けていきたい。


選手もサポーターもスタッフも全員が喜怒哀楽の感情を一緒に味わえる。
こんな最高なことはない。楽しい時も苦しい時も共に進む。


あの景色ってさ言葉ではなかなか表せないし、仕事でも味わえるものでのない。
これからも俺らしいプレーで最高にサッカーを楽しんでいきたい。
そして少しでも人の生きがいや楽しみになったらな思います。

サポーターの皆さん。
俺からも1つ言わせてください。
『私たちに生きがいをくれてありがとう!週末が待ち遠しかったです。最高の1年でした!!』

俺からしたら逆なんですよ。
こんな最高の週末が来るのが俺らも待ち遠しかった。
最高の応援をしてくださった。力を与えてもらっていたのは俺らです。
最高の1年をありがとうございました。



そして最後に。。。
ここからは中途半端なことはできない。
だからこそ最善の選択を俺自身もちゃんと考えて選ばないといけない。
責任をしっかり持って成長していきたい。

Jリーグにもたくさんの魅力がある。
けど地域リーグにもたくさんの魅力が詰まってます。
プロでもアマチュアでも変わらない本質がサッカーにはある。


これからも石津大地をよろしくお願いします。
石津大地物語はまだまだ続く。。。。









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