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「シャチホコ&ニワトリ親子」

記念作品シリーズ 第八回

「かいのどうぶつえん」では、2006年の開園以来、毎週1作品のペースで、新作を制作。
そして、100回目ごとの節目に、“記念作品”を制作し公開してきました。

このシリーズでは、時間をさかのぼって記念の作品をご紹介します。

八回目は、2013年6月に公開した第100回目の作品「シャチホコ」(Shachihoko)と、
2006年6月に公開した、第1回目の作品「ニワトリ親子」 (Chicken Family)の二本立てです。

相模湾に面した近くの砂浜には、たくさんの貝が打ちあげられます。

無傷の完品かんぴんがあるかと思えば、打ち砕かれてバラバラになった貝もあります。
使えるかどうかは不明ですが、破れたイタヤガイは必ず拾っていました。

誰もひろわないイタヤガイの破片

ホタテガイの仲間ですが、明治時代にイギリスの商人が湘南の海で集めた貝殻をロンドンで販売して大繁盛。

その後、息子さんが横浜で石油会社「シェル石油」を創業。初心を忘れないように、社名とロゴに貝殻を用いました。

そんなエピソードを耳にしていただけに、イタヤガイのかけらを捨てずにいたのですが、100回記念をつくろうと思い立った時、ようやく破片が役立つとひらいたのです。

役に立ったぞ
似合うでしょ

「シャチホコ」をつくって公開すると、予想外に好評で、ずいぶんプレゼントしました。

皆さんにプレゼント

2013年6月には、「大型シャチホコ」も制作。割れ砕けた、誰も見向きもしないイタヤガイたちが、喜んでいるのではないかと思っています。

迫力あるでしょ!

貝は「割らない」「塗らない」「削らない」の“3ない”ルール
 

   第100回 「シャチホコ」 使用した貝
:イタボガキ ★:フジツボ ★:ツメタガイ/スガイ
背棘 :マツムシガイ  ★:イタヤガイ

第1回デビュー

そして、第1回目の「ニワトリ親子」です。

母さんニワトリの体に使った貝との出会いが、今も記憶に鮮やかです。

砂浜でチリボタンを見たとたん「ニワトリ」になりたがっていると直感。
貝も、ニワトリになりたいと必死で志願していました。

スカウトされなければ間違いなく、砂に埋もれる運命だったのです。
持ち帰ってすぐに制作。

皆さんに見ていただきたいと思い、家族の反対を押し切って、玄関前に小さなショーケースつくり展示しました。第1回ニューフェース「ニワトリ親子」のデビューは2006年6月のことでした。

ニワトリになりたがったチリボタン
何年たっても歳をとりません

貝は「割らない」「塗らない」「削らない」の“3ない”ルール


    第1回 「ニワトリ親子」 使用した貝
母親:チリボタン/クチキレガイ/スガイ/マメニセザクラ/ツメタガイ/ヒメキリガイダマシ/ウノアシ
ヒヨコ:チャイロキヌタ/キロダカラ/スガイ/キリガイほか

さて、notoへの連続投稿は109日になります。

これから夏の作品展などの準備が始まりますので、
誠に勝手ながらDaily(日刊)からWeekly(週刊)に切り替えます。
よろしくお願い申しあげます。園長




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