「安さ」と引き換えにするもの
ここ数日で、何社かの引越し業者に見積もりをしてもらった。
毎回、3社ほど見積もりをしてもらって安いところに決めている。会社から補助が出るか不透明なので、決め手は金額にならざるを得ない(出る額は、だいたい夫と上司との相性による様子)。
家に来てもらい、荷物を見てもらうのだが「2人分にしては多いですね…」と言われる我が家。長距離引越しになるのでお値段もそれなり。
ただ、いつも何社か来てもらう中でひとつ「破格の安さ」を出してくださる業者さんがいる。破格すぎて、他社に名前を出しただけで諦めモードになるレベル。
当然、私たちにとって「安さ」は大助かり。そこは安い上、気持ち良い対応をしてくださる。見積もりに来る営業さんも、当日くる作業員の方も作業が的確で助かっている。というわけで、今回もお願いすることに。
しかし、他社の営業さんのドン引きを立て続けに見たので「果たして利益は出ているのか?」と、人ごとながら不安になった。
引越しには最低でも2人くるし、長い時間その人たちを拘束する。危険も伴う作業だし、長距離運転もあるし…。
とても利益が出ているとは思えない…。
果たして、それ相当のお給料を貰えているのかな…。
そんなことを思いつつ結局「安さ」で選んでしまう自分にも、なんだか残念な気持ちになった。
最近はなんでも高い。スーパーに行っても、ガソリンを入れても。我が家の家計も決して楽ではない。だから「安さ」はとても魅力的だ。
でも、そのせいで売る方も安くせざるを得ないし、安くしたら当然利益が出ないし…結局、働いている人にしわ寄せが来る。そんな世の中に、私たちは生きているんだなぁと感じた。
私は経済とか全然詳しくない。お金の計算も、生きていく上で必要なスキルも弱い方だと思う。
その中でも自分にできることとして、
なるべく国産のもの・近くで採れたものを買うこと、応援したい作家・出版社の本は必ず定価で買うこと、外食は個人商店を使うこと……などをひっそりと、お財布の許す限りで心がけている。
生活のなかで、自分なりのこだわりを持って生きることは、意外と他に繋がることもあるんじゃないかな…と信じている。本当に、小さな範囲だけど。
ともあれ、引越し業者が決まって一息。段ボールが来れば荷詰め地獄が始まるから、それまでに力を蓄えたい。
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