ちいかわなぞなぞ王にはなれなかった
小さい頃から、なぞなぞを好きになったことがない。
学校の勉強はそこそこできたほうだが、なぞなぞのように頭をひねるタイプはてんでダメ。
昔「IQサプリ」という番組が人気を博していたが、うっかり見てしまったときは毎回ストレスを溜め、あからさまに不機嫌になっていた。
学校の勉強も「できた」とは言ったものの、得意なのは暗記科目。効率全無視、100点を目指して教科書の欄外まで丸暗記。
逆に暗記が効かないもの、特に確率はものすごく苦手で、どの公式を使えばいいかわからないときは1つずつ書いて数えていた。数学は美しく解くのが良い、と仰る先生がいらっしゃったが、私の解答用紙は美しさの欠片もなかった。
たぶん全然違うのだろうけど、私の中で確率の問題となぞなぞは同じカテゴリーに入っている。
頭の中で問題文を分解してぶわーっと回転させて新しいものを生み出さないといけない、空中戦のような感じ。対して暗記問題や計算問題は地上戦のイメージ。
どちらが上とかではない。ただ私は茶色い土の道を主戦場としているゆえ、空を飛ぶのは苦手なのだ。
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そのため、子ども向けのなぞなぞ本もできれば触れたくないのだが、突然夫がLINEでなぞなぞを出してきた。それも「ちいかわ」の。
現在くら寿司で絶賛コラボ中のちいかわ。
グッズになっていないものはないのでは、というくらいの人気ぶりなので、なぞなぞ本が出ているのは何の不思議もない。でも夫が持っているとは思わなかった。
なぞなぞはイライラしちゃうんだよなあ、と思いながら一応問題文を見てみる。すると、なんと、わかったのだ。前に出題してきた他のクイズ本には歯が立たなかったのに(夫、なぞなぞ好き説)。
まぐれ、あるいはビギナーズラックかと思ったのだが、その後3連続で正解。もしかして私はちいかわなぞなぞ王になれるのかもしれない……と一気に調子に乗り、ちいかわなら出題してくれても構わないよ?くらいの気持ちになったのである。
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しかしその栄華は長くは続かない。
ちょうど仕事が立て込んでいたこともあり、その日はほぼ1日中頭を使っていた。
ヘトヘトになった晩、いつものようにLINEが届いた。すると、まったくわからないのだ。問題文を文字通りにしか読めない。ハァ?って感じだ。
解けない悔しさ、なぜ今出すのかという理不尽な怒り、子ども向けなのに‥‥‥という悲しみ。
一度王になった(なってません)からこそ、そのショックはかつてのなぞなぞ人生のなかで最も大きかった。対抗馬はIQサプリくらいしかないけど。
肉体はすでに大人なので、放っておくと脳は衰えていく一方。
脳トレの一環としてなぞなぞも挑戦していくべきなのかもしれないが、挑戦する度に頭に血がのぼり、しばらく落ち込むので、別のもので補おうと思う。
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