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【全文無料】白抜4cモモキングダム退化の話【供養】

1.序文

こんにちは、小判(@zakoban2nd)です。

試しにパワポを活用してサムネ画像をそのまま内容が簡単に分かるような構図にしてみました。どうすかね。

さて、今回は先日公開したブログ(https://zakoshikoban-dm.hatenablog.com/entry/2021/10/07/161108)の続編です。

選手権とは全く関係ないですが、【モモキングダム退化】と呼ばれるデッキについてしばらく研究していたので、その顛末や考察の過程で生まれたものについて文章として残しておこうと思い、筆を執りました。


2.【モモキングダム退化】と【ジョー星ゼロルピア】

現環境におけるコンボデッキの顔役として一命を轟かせている【ジョー星ゼロルピア】、【モモキング退化】が環境に見られる(というより名が知られる)ようになって以降、それぞれ比較されるようになりました。

実際、これら二つのデッキの内、CSに持ち込むべきデッキはどちらなのでしょうか。

結論から言うと、【ジョー星ゼロルピア】一択です。

この一文で一蹴してしまうほど、私は【モモキングダム退化】を否定する気はないので、改めてこの二つのデッキのコンボデッキとしての特徴を見直してみます。

【ジョー星ゼロルピア】

・(実質)2枚コンボなため、要求値がそこまで高くない。

・速度も安定4~5tと十分速い。

・自由枠が多く、対応力も高い。

・同一ターンに《ジョー星》と《ゼロルピア》を揃えるのに基本6マナ必要なため、《ジョー星》未設置状態で攻め込まれると厳しい。


【モモキングダム退化】

・3枚コンボ、それ故に要求値も相応に高い。

・手札にパーツさえあれば無の状態からでも4マナあれば起動できる。

・クリーチャーのみが絡むギミックのため、動きの幅が広い。

・メタがささりにくく、メタの採用もしやすい。

・手札に来ないといけないカードと、手札に来ないでほしいカードが混ざっている。


要は、もし【モモキングダム退化】を優先して使うのであれば、【ゼロルピアジョー星】にはない強みを活かした構築にするべきだということになります。

《零MAX》や《一王二命三眼槍》などの受け札を多めに取ってカウンター要素を強くする、《パルテノン》のようなメタを入れて全体的にゆったりとしたゲームプランを取れるようにする、など色んなアプローチを取れるのが良いポイントです。「おれは【モモキングダム退化】をCSで使いたい!」という人がいればこの点に注目しておいた方がいいでしょう。

では、これだけの可変性と理不尽要素を兼ね持つ【モモキングダム退化】がなぜ使われないのか、それは【モモキングダム退化】側というより、【ジョー星ゼロルピア】側に理由があります。

というのも、【ジョー星ゼロルピア】の完成度が高すぎるんです。

このデッキタイプそのものが抱える数少ないデメリットを、自身の自由枠で補完できてしまうほどに、純粋なコンボデッキに留まらないものに変容していきました。その最たる要因がこれ

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「【ジョー星ゼロルピア】は時にリソースが途切れ、ソリティアが止まってしまう」「《ジョー星》と《ゼロルピア》が揃わない」「《パルテノン》がいて盤面展開できない」などなど、その全ての問題を全部解決できるようになりました。コンボデッキのはずが、メタとリソース拡張を絡めた高速の《ゲンムエンペラー》着地という最早別デッキのような動きをし始めるようになり、デッキとしての強さがまた跳ね上がったと感じてます。(この《ゲンム》着地に大きく貢献する1コストのメタクリーチャーなんかもいる訳ですが)

こうして【モモキングダム退化】は、コンボデッキとして【ジョー星ゼロルピア】の弱い部分を補った万能の存在になり得ず、現環境の理不尽地雷デッキとして腰を落ち着けざるを得なくなってしまったという訳です。


3.【モモキングダム退化】の可能性

【ジョー星ゼロルピア】との差別化を付けるのが難しくなってしまったこのデッキが目指すべき方向はどこなのか、その答えは【ジョー星ゼロルピア】というデッキの存在に惑わされず、【モモキングダム退化】というデッキ単体と向き合うことにブレイクスルーがあります。

【ジョー星ゼロルピア】と【モモキングダム退化】は別の時代にそれぞれ存在するべきだったのです。

このデッキは成立からまだ日が浅く、未だ至る所にコンボデッキとして成長の可能性を宿していると感じています。かつて【ジョー星ゼロルピア】が「赤青万軍投軸」「青黒ムゲンクライム軸」「青緑ニヤリーライヤ軸」「アナカラー軸」と移り変わっていったように、【モモキングダム退化】がどう変遷していけるか追及してみたくなりました。

その過程で生まれたのが冒頭で軽く触れたモモキングダム退化選手権だったりします。私は日々あんな具合で頭こねくり回して変なこと考えている訳です。調整相手無限募集中。

話が逸れましたが、【モモキングダム退化】を従来の「クローシス基盤」「緑バルカディアNEX基盤」からどう進化させるのかが問題です。

コンボパーツの回収効率、地盤の強化、ロングゲームを見据えた安定したリソース源など様々な側面においてコンボデッキを支えてくれる一つの魔法のようなカードがあります。

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《天災 デドダム》。効果の説明は不要でしょう。このカードはとにかく低コストクリーチャーの中では圧倒的な足回りの良さ、コスパの良さを発揮してくれます。このカードと【モモキングダム退化】をどのように繋げられるか、白抜き4色のカラーリングについて探求しました。

従来の理不尽ムーブの可能性も残しつつ、リソースを保ちロングゲームや奇襲性を持たせること、そしてこのデッキタイプの強みであるコンボ起動の幅広い戦略を有していること、この3点を加味して一つの構築が出来上がりました。


4.【白抜きモモキングダム退化】

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(株式会社カーナベル DECK MAKERより画像作成)

*解説部分では簡潔な文章の方が伝わりやすいため常体を用います。

青:15
黒:16
赤:9
緑:15

自壊札:6

赤枚数は手打ちをあまり目指さない方向性で構築した都合上抑えてある。《デドダム》の存在を重く考え、アナカラー色の枚数についてそれぞれ15以上を目安に調整した。

◎各カード簡易解説

4x《モモキングダムX》《タイムチェンジャー》
コンセプトカード。基本減らすことは考えない。

4x《ブラックフェザー》、2x《ジャニット》
自壊札。速度重視の構築ではないため枚数を減らした。
《ブラックフェザー》は1コスト、黒単、1体破壊の3要素が他のカード以上にくっ付きが良いため優先して採用。
《ジャニット》は青の枚数の嵩増しと一応の受けとして採用。《ライヤ》などでも構わない。

4x《デドダム》
今回の主役のようだが、あわよくば出せれば程度に捉えても良い。《赤決断》から出すことも多く、《母なる星域》の種や《ナーガStar》の進化元としても活用する。

3x《アリス/不埒な再侵入》
《デドダム》と合わせてリソースを減らさない小型として採用。《ジルコン》と差し替えても良いが、《アリス》でトップ固定した不死鳥を《モモキングダム》が無作為化することがしばしばある。

4x《偽りの名13/種族選別》
《デドダム》を入れる案を現実にするキッカケとなった一枚。とにかく種族の散ったデッキなため回収効率も良く、かつ好きな数回収できることから、不死鳥を山札に閉じ込めておくこともできる。このデッキが拾いたいカードと拾いたくないカードが入り乱れているという課題を解決し得る有効札と考え、4枚採用。


4x《幻緑の双月/母なる星域》
《モモキングダムX》が盤面に進化元がなくても場に出せるため《母なる大地》と似た感覚で使える。後述の《種族選別》で増えた手札をマナに変換することも多い。山札に《ユニバース》がない時にマナから引っ張り出す役も任せている。

4x《赤決断》
ブレ要素を満たすだけでなく、色マナのごまかしもしてくれる。赤単で最も他カードとのくっ付きがいいため4枚。

1x《ナーガStar》
引けたときにプランの一つに組み込めるようにしたかったため1枚のみ。もっと言えば、無の状態から《緑決断》一枚で勝てるケース、《母なる星域》から即死を狙うケースなどを想定した。

1x《緑決断》
基本打ったら勝つ。

1x《ナスオ》
色マナ補完、ピン投2種の2枚目。

3x《ユニバース》、1x《キリン》
《ユニバース》は最悪2枚までなら盾落ちが許されるだろうと考え3枚。《母なる星域》が小回りが利くため不死鳥の枚数を控えてもさして問題なかったため、色基盤としての役割、一応の手打ち進化の可能性を加味して《キリン》を一枚採用。《HDMGS》や《メテヲシャワァ》が差し替え候補。


5.総括

このデッキはあくまで現環境で勝てるほどの強さがあるとは保証できません。あくまで【ジョー星ゼロルピア】というコンボデッキの頂点とも言える存在に目を瞑り、【モモキングダム退化】というデッキのみに焦点を当てた末に私が辿り着いた一つの結論のようなものだと心得てください。

実際、この構築は従来のそれとは全く以って別物の動きが可能になり、自力も以前のものより高いんじゃないかなと思っています。
それでいて、未だ変化の可能性を残しています。気になった人はちょっとだけ触ってくれると嬉しいです。

この構築や思考の過程が役に立つかどうか分かりませんが、読んでくれた人の思考の一助になれば幸いです。


モモキングダム退化選手権、終わり。


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