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20030416 メラミンスポンジ

 メラミンフォームのスポンジ$${^{*1}}$$は水だけで汚れがよく落ちるのだが、環境ホルモンが気になっていたので、積極的には使っていなかった。最近は、どうもそういった危険性は少ないと言うことらしい。それを知ってからは、だんだん使いたくなってきた。今まではメラミンフォームのスポンジからは環境ホルモンが溶出する$${^{*2}}$$ので使用には気を付けた方がよい、と何処かで聞いてそれをそのまま鵜呑みにしていた。

 そもそも「環境ホルモン」という概念自体が怪しい$${^{*3}}$$、と喧伝(けんでん)している人もいるので本当は気にする必要が全くないのかも知れない。私は「環境ホルモン」というのを漠然と「性ホルモンなどの働きを乱す外界でできた物質で、極微量でも影響が大きい」と思っていた。「性ホルモン$${^{*4}}$$」「極微量でも影響大」という点が私を恐れさせていたのである。

 環境ホルモンの定義はどうなっているのか。日本でははっきりしていない$${^{*5}}$$らしい。環境省では「動物の生体内に取り込まれた場合に、本来、その生体内で営まれている正常なホルモン作用に影響を与える外因性の物質$${^{*6}}$$」と定義している。漠然と考えていたものとよく似ている。それほど間違っていなかった。

 それにしても解り難い。本当にどう影響があるのかが簡単に想像できない。ただ、奇形や癌を誘発するかもしれない$${^{*7}}$$という恐怖だけが印象に残り、それを基に直截(ちょくせつ)的に行動してしまっていた。一方、食品衛生法に適合$${^{*8}}$$しているとか、学校給食で使われている$${^{*9}}$$から問題がないだろうと判断するのも考え物である。

 身体や財産に対して危害がありそうだという情報を得た時、その真偽を確かめる前にそれらが安全になるように行動するのが常道かもしれないが、それでは如何にもその情報に踊らされているような気がして情けない。

 自分の考えをしっかり持っていれば、情けないと思うことはなくなるだろう。

*1 激落ちファミリー
*2 三信化工ホームページ 給食用食器の素材別安全性情報
*3 環境ホルモン終焉 市民のための環境学ガイド
*4 大東薬品工業株式会社へようこそ
*5 オルガノの環境ホルモン対策 環境ホルモンとは
*6 -環境ホルモン戦略計画SPEED'98-
*7 Environmental Preservation Center, Yamagata University 環境ホルモンのヒトへの影響
*8 食品衛生法
*9 内分泌かく乱物質問題情報提供 学校給食の食器と内分泌かく乱物質問題とはどんな関係があるのですか?

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