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20060209 理科年表

 家にある理科年表$${^{*1}}$$が真っ二つに割れた。理科年表は糸で綴じずに接着剤だけで製本$${^{*2}}$$されている。年月が経つと接着剤が硬化して割れてしまう。しょっちゅう開いたり閉じたりするような本を接着剤だけで綴じている$${^{*3}}$$と直ぐに壊れてしまう。ちゃんとした手帳や辞書は糸綴じになっている。

 1991年度版だったので相当古い。この際だから新調することにした。内容が大きく変わるとは思えないが、十五年も経つと新たな知見が出てきて、それに基づいた修正が少しづつなされているだろう。

 光の速度は定義値$${^{*4}}$$だから十五年前も今でも秒速$${299792458m}$$である。万有引力定数$${^{*5}}$$はどうか。十五年前は$${6.67259±0.00085×10^{-11}}$$で、今年度版は$${6.6742±0.0010×10^{-11}}$$$${^{*6}}$$となっており、結構変化している。しかも誤差が大きくなっている。年月が経てば測定精度が高くなって誤差が小さくなるような気がするが、万有引力定数の場合は大きくなっている。電子の質量は、十五年前は$${9.1093897±0.0000054×10^{-31}kg}$$だったが、今は$${9.1093826±0.0000016×10^{-31}kg}$$$${^{*7}}$$となり誤差が小さくなっている。

 これらの値はCODATA$${^{*8}}$$という物理化学の定数の質や信頼性の向上を推進している国際的な機関が提供している値である。

*1 理科年表 平成18年版
*2 本の綴じ方
*3 ニシキプリント印刷講座・製本について
*4 19991002 光の速度
*5 1 万有引力定数の測定 ーキャベンディッシュ装置の原理と実験ー
*6 CODATA Value: Newtonian constant of gravitation
*7 CODATA Value: electron mass
*8 機関:CODATA

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