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バーティカルSaaSに必要なのはマーケティング経験者よりもセールス経験者

バーティカルSaaSはレガシーな業界をITで変革するというコンセプトであるため、ターゲット企業もレガシー業界になりがちです。中にはWebをほとんど使わないようなITリテラシー低めの業界もありますが、その場合はWeb広告・SNSなどが刺さりづらく、テレアポ・リファラル・展示会・紙DMなど、アナログやオフライン施策のほうが効果を発揮しやすいといえます。

これらの施策を設計・実行する上では、Webマーケティング経験が豊富な人よりも、セールス経験が豊富な人のほうが重宝されます。もちろん、コンテンツやCRMの設計など、マーケティングスキルが必要なこともありますが、電話や展示会で顧客と話すスキルが必要なほうが多いです。マーケティング担当者にも展示会やテレアポに協力してもらうので、マーケティング正社員を採用しても、マーケティング業務だけで100%稼働が埋まらないことがよくあります。

こう考えると、バーティカルSaaSのマーケティングをやるために、必ずしもマーケティング経験者を採用する必要は無いといえます。セールス経験者を採用し、マーケティング知識を入社後に勉強してもらっても良いわけです。もちろん独学やOJTだと学習効率が悪いですが、そこは業務委託でマーケティング経験者を採用し、ノウハウのインプットや壁打ちをしてもらうこともできます。

※マーケティングもセールスも経験豊富な人を採用できれば理想的ですが、それができるのは採用力の強いメガベンチャーぐらいでしょう。

私自身、過去に10社ほどバーティカルSaaSの支援経験があるのですが、シリーズAなど初期のバーティカルSaaSであればセールス経験者を多めに採用するほうがリード数や商談数の成果が大きくなりやすいです。マーケティング経験者を採用するのは、

  • リード数や顧客数が増え、導入事例作成やCRM設計などのマーケティング業務の割合が大きくなったとき

  • テレアポや紙DMなどのハイタッチ施策だけだと顧客にアプローチしきれないため、Webを使ったテックタッチ施策を検討し始めたとき

などが良いでしょう。


私のBtoBマーケティングの仕事については下記の記事をご覧ください。

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