会社員でBtoBマーケティングをやっていたときの話
私はフリーランスになるまでに
という経歴を歩んでいますが、今やっているBtoBマーケティングは、2社目のCRMの事業・支援会社(※)での経験がベースになっています。たまに「BtoBマーケティングをどのように勉強したのですか?」と聞かれることがあるので、そのときのことを書いておきます。
(※)不自然な書き方ですが、事業会社と支援会社両方の側面があるということです(詳しくは後述)。
幅広さと専門性の両立
在籍していた3年間の私の主要業務をまとめると以下の通りです(部署異動などもあり、業務がよく変わったので、すべての業務を同時期に行なっていたわけではありません)。
これを見ると、リード獲得・ナーチャリング・インサイドセールス・カスタマーサポートなど、The Modelのほぼ全工程を経験しています(営業が得意な上司がいたので、フィールドセールスだけはほとんどやりませんでした)。担当範囲が広いと各工程に投下できる時間が少なくなるので、今思えばクオリティはそこまで高くなかったですが、BtoBマーケティングの全体像を理解できたのは大きなメリットでした。
もう1つの特徴として、自社プロダクトの仕事と受託案件が両方あります。私がいた会社は、基本的には自社のCRMツールでMRRを積み上げるビジネスモデルなのですが、それとは別に、CRMの受託案件も受けていたためです(例えばLPやメルマガの制作、Salesforceの導入コンサルなど)。前者は事業会社としての側面、後者は支援会社としての側面です。私はSalesforce(途中からPardotも)の支援を担当していたので、SFA/CRM/MAについて詳しくなったというわけです。
私はたまに他のマーケティング担当者の相談を受けますが、事業会社の人は「業務が幅広すぎて専門性が無い」、支援会社の人は「業務が狭すぎて幅広さが無い」という悩みを抱えがちです。当時意図していたわけではありませんが、私は「自社プロダクトのマーケティング」と「受託案件」どちらも経験することで、幅広さと専門性を両立できました。その点では当時の会社には感謝しています。
MAブームの波に乗る
もう1つ運が良かったことは、MAブームの時期にMA(特にPardot)の仕事を経験できたことです。
EloquaやPardotやMarketoなどの日本上陸が相次ぎ、「MA元年」と呼ばれたのが2014年ですが、私がPardotの受託案件担当にアサインされたのが2016年ですから、MAブームがまだ続いていた時期です。展示会でMAのチラシを配ると大体読んでもらえましたし、MA導入支援のメルマガを送ると反応がかなり良かったのを覚えています。
当時はMAの導入・運用のノウハウがまだ出回っていない黎明期ですから、私でも他の人と同じスタートラインで勝負できましたし、未知の領域を手探りで進んでゆくのはとても刺激的でした(これは初学者の特権ですね)。
一方で、「MAが流行っているから」という理由で導入し、結局失敗する会社も見ました。歴史は繰り返すものですから、その後、ABM・DMP・AIなど、色々なものが流行っては多くの会社が導入しますが、ほぼ失敗に終わりました。「流行に乗せられてはいけない」「目的を明確にすべき」という基本を学べたのは良い体験でした。
これだけ色々な体験をしているのに、なぜ2018年にWeb制作会社に転職したのかは次回書きます。
私のマーケティングの仕事については下記の記事をご覧ください。
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