見出し画像

私とスタートアップの付き合いの歴史

私は今でこそスタートアップの仕事ばかりしていますが、スタートアップとの付き合いが始まったのはフリーランスとして独立してからです。


スタートアップと縁の無い会社員時代

私はフリーランスになるまでに

  • ソーシャルゲーム会社(2014年4月〜11月)

  • CRMの事業・支援会社(2014年12月〜2018年3月)

  • Web制作会社(2018年4月〜2019年4月)

という経歴を歩んでいます。どの会社も新規事業を立ち上げていたり、ベンチャー企業ならではの風通しの良さはありましたが、VCや市場から資金を調達し、PMFを達成してグロースを狙うというスタートアップ的な会社ではありませんでした。なので、会社員時代はスタートアップの文化にほとんど触れていません。

スタートアップと初めて仕事をする

スタートアップと初めて仕事をしたのが、独立した2019年5月です。仕事を探していたときに、某スタートアップが以前にWantedlyでスカウトを送ってくれていたのを思い出し、「正社員前提のスカウトのようだが、業務委託で契約できないか交渉してみよう」と返信したのがきっかけであり、当時は「スタートアップの仕事を取ろう」という意識は全くありませんでした。

スタートアップで仕事をするうちに、ホリゾンタル・バーティカル・シリーズ・PMF・CACなどの用語を覚え、スタートアップへの理解を深めてゆきます。スタートアップならではのスピード感やカオスを味わったのもこの頃です。

スタートアップ特化戦略を決める

前述のスタートアップの仕事をしつつ、他の案件を徐々に増やしていたのですが、あることに途中で気付きました。成約に至る案件が、ほぼすべて「スタートアップ」「シリーズA前後」「クライアント社内にマーケティングの正社員がいない」という共通点を持っているのです。Wantedlyなどでスカウトが来ることもありましたが、やはり同じような条件のスタートアップからです。

この現象について、クライアントからヒアリングした情報やスタートアップの知識を元に分析しました。

・シード期はPMFが最優先なので、メンバーはCEO、CTO、エンジニア、営業などが中心。マーケターの正社員を採用する必要が無い。

・PMF達成後のシリーズAになると、マーケターの正社員採用のために動き始めるが、マーケター(特にBtoB)はそもそも母集団が少ないため、採用が困難。
→正社員採用を待っていると時間がかかるので、それまでは業務委託でマーケティングを回そうという発想に至る。

・マーケターが社内にいないので、Web広告やMAなどのスペシャリストよりも、幅広い領域を担当できるゼネラリストに仕事を頼みたいとクライアントは考える。
→私は「リード獲得からナーチャリングまで幅広くやっています」を謳い文句にしていたので、それがクライアントに刺さっている。

ここから、「シリーズAのマーケティング担当者不在のBtoBスタートアップに特化すれば、案件を取りやすいのではないか」という仮説を思いつきます。SNSのプロフィールなどを書き換え、面談をする企業もシリーズAのスタートアップになるべく絞った結果、今までより多くの案件を取れたので、この仮説は当たったといえるでしょう。

その後、採用の仕事を始めたり、BtoB特化をやめてBtoCマーケティングを再開したり、戦略の微修正はしていますが、「スタートアップ特化」という大きな戦略は今でも継続しています。

(※)余談ですが、スタートアップは狭い社会なので、「私のクライアント担当者と、別のクライアントの担当者が知りあい」「クライアントの競合他社にあたる人と繋がりができる」といった現象が起きがちです。詳細はフリーランスは「死の商人」になりうるか参照。

スタートアップというゴールドラッシュの横でスコップを売る

私がスタートアップの仕事をしているのは、スピード感やカルチャーが肌にあうこと、自分のスキルセットがフィットしやすいのもありますが、「スタートアップというゴールドラッシュが衰えない限り、自分の仕事は無くならない」という狡い理由もあります。

昨今はスタートアップの起業数が増え続けているので、私のターゲットである「シリーズAのスタートアップ」も増え続けます。いわば、スタートアップというゴールドラッシュの横で、マーケティングや採用というスコップを売っているともいえます。


私のフリーランスの仕事については下記の記事をご覧ください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?