スタートアップにおける「デザイナーのリソースが社内でカニバる問題」
スタートアップがマーケティング施策を進める上で、様々な用途でデザイナーが必要になります。
Web広告のバナー制作
サービスサイトのデザイン
セミナーのLPデザイン
メルマガの画像デザイン
ホワイトペーパーのフォーマットデザイン
etc.
LPはstudioなどのCMSを導入する、バナーやホワイトペーパーはテンプレートを用意するなどで、多少はデザイナーの工数を削減できますが、それらを用意するにもデザイナーの工数がかかります。
一方、シリーズAなどのアーリーステージのスタートアップの場合、Webサイトやマーケティング専任のデザイナーがいることは稀でしょう。プロダクトのUI/UXデザインを担当するデザイナーが数名おり、彼らが片手間にWebデザインなどをしていることが多いはずです。こういう状況の場合、
デザイナーがプロダクトデザインを優先したため、マーケティング側のデザインの進捗が遅れる
逆に、デザイナーがマーケティング側のデザイン依頼をこなした結果、プロダクトデザインの進捗が遅れる
という問題が発生します。プロダクト側とマーケティング側でデザイナーのリソースを取りあっているわけで、これが「デザイナーのリソースが社内でカニバる問題」です。
この問題の解決方法としては、マーケティング専任のデザイナーを1人新規採用か異動させるのがシンプルですが、マーケティング側のデザインの業務量は月によってムラがあるため(広告予算が多い月の前後だけ制作量が増えるなど)、固定費など考えると専任を1人置くのはもったいないこともあるでしょう。
私が支援するスタートアップでよく見かける方法は、正社員のデザイナーはプロダクトデザイン専任とし、マーケティング側は業務委託のデザイナーを活用することです。業務委託なら固定費がかかりませんし、マーケティング側はWeb・グラフィックデザインやstudio・figmaなどの操作ができれば良いので、採用の母集団形成もしやすいからです。
私自身、取引先で上記の問題が発生したことが何度かありますが、私が過去に仕事した知人のデザイナーを紹介しています。中には、A社で業務委託していたデザイナーの人とFacebookで繋がっておき、私の取引先B社に紹介することもあるので、狭いスタートアップ界隈でマーケティングやデザインのネットワークが広がることになります。私自身は法人化や制作チームを作る気はありませんが、いざというときにデザインなどを頼める繋がりは増やしておきたいですね。
私のマーケティングの仕事については下記の記事をご覧ください。
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