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147【営業失敗からの学び。】元銀行員・地方在住・財務コンサルタントの思索

皆さんこんにちは。元銀行員で融資・財務コンサルタントの中村と申します。岡山県倉敷市にて独立系融資・財務コンサルタントとして活動しています。都市銀行に中小企業向け融資の担当者として5年半勤務したのち、外資系生命保険会社の営業マンを経て保険代理店として独立し、2022年まで経営していました。そして、約5年間(2015年~2020年迄)で廃業しましたが、焼肉のエリアチェーン店を作り、5店舗経営していました。経営者としてトータル約7億円借入した経験があります。

コンサルテーションの主な対象は年商10億円規模までの中小零細企業のオーナー経営者と後継者様です。顧問先の経営者の年齢は30歳~50歳くらいと割と若いです。

主な仕事内容は、
①インタビュー・対話形式での銀行からの評価が高まる経営計画策定支援
②銀行借入の再編による資金繰りの改善

となっています。
お問い合わせはメールもしくはfacebookへのDMでお気軽に。
直近3期分のご決算書類と借入返済予定表を無料で分析後、
45分無料経営相談承ります。

nori.nakamuraconsul@gmail.com

https://www.facebook.com/norihide.nakamura.18

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【本編ここから】

はじめに


今回のブログではちょっとした失敗談を書きます。

経営者・事業主・ビジネスマンであれば誰しも受注・販売に失敗することはあると思います。あたりまえです。私は社会に出て約20年弱、一貫して営業畑からはほとんど離れたことはありませんので営業には自信があります。しかし、完全無欠な人間はいるはずもなく、相手が意思決定するわけですから全てを完全にコントロールできることはなく、失敗することも多々あります。ご縁が無かった…というぼんやりふわふわした感覚的な話ではなく、できる限り断りの理由を聞くようにしています。ただ、日本人には本音と建て前があるため、完璧に真意を掴むことは難しいと言えます。

直近の失敗事例から、今後の対策を考えてみたいと思います。特に営業分野に少しでもタッチされている方に気づきを得てもらえたらと思っています。

紹介案件だったのに…


いきさつを書きます。既知の間柄にあった、不動産業の経営者と士業の方から立て続けに先月、ご紹介をいただき、経営相談の機会を得られました。1社は運輸業をサポートするサービス業の企業。もう1社は事務関連用品の販売業の企業でした。両社、売上総利益(粗利)は1億円に満たないものの、法人としてきちんと商流を確立されていて、業歴も25年を越える老舗とまではいかないものの、しっかりとした営業基盤をもつ企業でした。

(サービス業の企業のケース)


財務面では数年後に少し大きな設備投資を控えているため、対銀行との付き合い方を相談したいとのことでした。ただ、実際に面談してみると経営課題は組織体制の再編でした。大手企業から業務を受注しており、資金回収への懸念はほとんどなく、財務的な体力も良好でした。オーナー直系一族と、親族社員の関係性を明確化することや、経営の進むべき方向性を記載した経営計画の策定と内部再編の間に立ってお役にたてるかと思いましたが、財務分析と一歩目の処方箋となるすべき事を示した簡易レポートを提出した段階で、「コンサルティングは時期尚早と判断させていただきました。申し訳ございません。」とのお断りをいただきました。実は無借金経営で優良な財務状況でしたが、出費が増える点については渋っておられました。

➡振り返り
端的に言えば、相手の期待値を超えるプレゼンができなかった点につきると考えます。もしくは、示した内容のレポートで「これならできるな。」と思われてしまったことも可能性はあると思います。コンサルティングを生業とする身として、対策を示せば示すほど「なんだそんなことか。だったら自分たちでできるな。」と思われてしまうリスクは高まります。言うは易く行うは難しが世の常ですので、実行支援段階ともいえる伴走支援が重要なのですが、その対価を出来る限り節約したいという心理も分からなくはないです。今後の行動変化としては、①提案対象の企業規模を少しだけ上げる。②具体的な解決策の核心の手前までに内容を抑えたプレゼン資料(レポート)にする③もっと、財務的にヘビーな段階にある経営者へアプローチ主体にする。などの対策を考えております。

(小売業の企業のケース)


表面上は3か月後に資金ショートするのでどう経営判断していけば良いのか不安でたまらないという後継経営者が主たる相談相手でした。決算書3期分と借入返済予定表を預かり、7時間ほど費やし、現状分析シートと資金繰りの改善策を2パターン示しました。紹介者が恩人でもあったので、通常よりも踏み込んだ具体的な内容でレポートを作成、顧問契約の条件提示をさせていただきました。面談に同席された先代経営者からは「費用面は問題ない。お願いしてもいいんじゃないだろうか?」とのご発言もあり、少し安心していましたが、「銀行さんへいただいた資料をお見せしたところ、良い反応をいただきました。ただ、費用面のお支払いが不安です。今回はご契約は見送りさせてください。」とのお断りを頂戴しました。

振り返り
➡相談相手を奮起させる意図で、通常よりも強い表現で今の課題と進むべき方向性を示しました。叱責されたように感じられたのかもしれません。結局は、費用対効果がしっかりと見込め、「この人と一緒に頑張っていきたい。」という状況にまで至らなかったのは私の力不足でした。何度も、財務的な改善策を示し、事業リストラの方策など提示しましたが、信頼関係が育っていない状況での経営の根幹へ対するコメントの匙加減に難しさを痛感しています。6か月以上の期間が無ければ経営の根幹から改善していくことは困難です。場当たり的な改善は結局、元の木阿弥になります。長期契約にするのか期間限定契約にするのかはコンサル業従事者である以上、ひとつの永遠のテーマかもしれませんが、信念をもって今のスタイルを続けようと考えています。

まとめ

その他、弊社全体のレベルアップするための課題を公開できる範囲で列挙します。失注原因を整理すれば、

①価格
②ニーズの深層に対応できていない
③信頼関係の弱さ
④めんどくささ・意思決定への気力が不足(経営者側)
⑤期待値の低さ

顧問先は永続が理想ですが、企業経営者の考え次第では顧問契約は終了します。つまり、一定数入れ替えがあるスタイルです。どちらも、ノウハウを提示し過ぎたことが反省点です。自社単独でできるかも?と判断された可能性があります。どちらの企業さんも、「体制が整いましたらお願いさせていただくかもしれません。今後とも”何か”ありましたらお願いします」との主旨をおっしゃっていました。今後「何か」が起こることはまずほとんどあり得ず、限りなく受注の可能性は低いでしょう。

そもそもの弊社の営業スタイルにそもそもの戦略のミスもあるかも知れません。こちらからプッシュする場合は、たとえコンテンツが優れていたとしても、相手からすれば”値打ちが下がる”というデメリットがあります。やはり王道はユーザーからの口コミ、紹介。満足されている顧客からのおすそ分け的なご紹介がベストと考えます。

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【融資・財務コンサルタントの仕事をかみ砕いて言うと…】

岡山倉敷市という地方都市で、独立系の融資・財務コンサルタントというニッチな業態を生業としています。

得意な分野はやはり「融資」です。貸すと借りるの両方を経験し、その道のコンサルタントとして活動している人はまだまだ少ないと思います。

実務としては、インタビュー・対話形式をメインで、銀行などの金融機関の評価が高まる、改善施策を行動計画にまで落とし込んだ「経営計画」を作るお手伝いとなります。実はこの「経営計画」を作っていく中で、自社の情報を体系的に整理するというメリットを得られます。そして、銀行から自社の財務状況がどう評価されているのか?(財務格付と言います)を算定するノウハウが弊社にはあります。この財務状況がどういう状態なのかをコンサルテーションの中で、分かり易く説明させていただきます。少しだけ踏み込んで言えば、この財務格付の算定プロセスの中に、自社の改善ポイントを見つけることができます。

「経営計画」以外には、銀行借入の再編プランを作り、金融機関への説明資料を経営者と一緒に作成し、場合によっては銀行の許可を得た上で、交渉の場に立ち会わせていただくことも頻繁にあります。銀行融資の再編だけでびっくりするくらいの資金繰り改善に繋がることが多くあります。

色々と書きましたが、年商10億円規模までの中小零細企業の経営者には、頼りになる右腕的幹部社員もいなかったりするケースが一般的です。つまり、私(弊社)は外注幹部社員としての役割を担うことになります。

融資・財務改善を軸としたコンサルタントは多いようで実は少ないと考えられます。このnoteを読まれたことも何かの縁ですので、自社の財務面や戦略面でモヤッとしていることがあればお気兼ねなく、質問などお問い合わせください。メールとfacebookへのDMでどうぞお気軽に。

直近3期分のご決算書類と借入返済予定表を無料で分析後、
45分無料経営相談承ります。

nori.nakamuraconsul@gmail.com

以下、個人facebookです。

※KOKUYO社が運営する経営お役立ちサイトでコラムを寄稿しています。もし良ければこちらもごらんください。無料でダウンロードできるツールもあります。



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