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教員ストライキとクリスマスマーケット

今学期に入ってすでに何度目だろうか。もう忘れてしまうくらいの頻度で小学校の教員がストライキをするため休校になる、というのを繰り返している。前回も週に2回、今回も先週1回と今週にも1回。

前々回はフンボルト・フォーラムへ自然や民主主義といったテーマの展示を見に行き、前回はユダヤ博物館へ息子を連れて行ったが、今回はベーベル広場で昨日から開催されているクリスマスマーケットへ足を運んだ。ベーベル広場はかつてナチズムの思想に合わないとされた書物が、儀式的に焼き払われる、いわゆる焚書が行われた場所である。フンボルト大学本館の正面、国立歌劇場の真横という立地だ。クリスマスマーケットのほぼ中央に焚書を抽象的に表している地下の「空の本棚」をガラス越しに見ることができる。

今日のベルリンは昨晩降った雪がまだ溶けずに残るほどの冷え込みだったが、太陽も顔を出してくれたおかげで外出するにはちょうどよかった。同じ寒さでも曇天と快晴では雲泥の差である。もう少し晴れ間が出てくれると嬉しいんだけどなぁ。

平日のお昼すぎだったが思いのほか人出が多かった。立地的に観光客が多いからだろう。まずは目的のフラムクーヘンでランチに。昨年、ここで食べたフラムクーヘンがとても美味しかったのだが、昨年とは違うレストランが入っていたようだ。それでも寒い中移動した後に食べるとホクホクでとても美味しい。

ピザより薄い生地のフラムクーヘン

小学校のプレゼント交換で必要なプレゼントもマーケットで見つけたので、目的のクレープと焼きアーモンドを買って帰ることにした。ベーベル広場のクリスマスマーケットは平日であれば午後2時までは入場無料、それ以降は12歳以上は2ユーロの入場料が必要になるシステムを取っている。

このご時世、人の集まりやすいクリスマスマーケットは避けたいところだが、子どもたちの冬の楽しみを奪うわけにもいかない。それならば少しでもセキュリティーの高いところにしよう、とここに行くことにしたが、初めの2時間は入場無料だというのは知らなかった。ありがたいんだけれど、セキュリティ的にはそれほど意味がなかったようにも思う。

そうは言っても、寒くて暗いベルリンにクリスマーケットは欠かせない。寒い中、ハフハフ食べる焼きソーセージやクレープは最高に美味しい。日本の夏祭りで食べる焼きそばやたこ焼き、かき氷とはまた違った趣がある。息子と夏と冬のどちらが好きか、と議論しながらあまりにも寒いのでトラムに乗って帰途についた。

地面が凍結しているのでサッカーのトレーニングも中止。息子にとってはクリスマーケットに行けて美味しいものも食べられて、とてもいい日だったに違いない。わかるんだけど、もうストライキは勘弁してほしい。


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