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連邦雇用局(BA)からのお誘い

今日の午前中は、ほぼ秋の一時帰国の宿探しで終わってしまった。まず東京に14泊、大阪でも14泊、最後にまた東京…奈良の実家は残念ながら、長らく存在しないので宿泊代だけでも馬鹿にならない。毎回、はぁーっと大きなため息をつきながら、覚悟して最後の確定ボタンを押しているというのが現実なのである。辛い。

そんなわけで、今日はさすがに「そろそろまとまった仕事が入らないとまずいよな」と心底実感したわけだ。大体、先立つものが十分にないのに計画だけをどんどん進めてしまうのがよくないのだろう。でもこれも性分なので仕方がない。ギリギリでもなんでも、楽しそうなことはできるときにやってしまいたい。

あーあ、どうしよう、なんて思いながら気分転換にコーヒーを淹れていたら、携帯電話が鳴った。番号を見ると何度かかかってきていたのに出ることができなかった例の番号である。出てみるとやはり連邦雇用局(BA)からだった。今日の気分とシンクロするかのようなタイミング。よくよく話を聞いてみると、2月末と3月中に問い合わせた件で一度会って話をしましょう、という運びになった。具体的にコマがひとつ進んだわけである。めでたい。

善は急げ、ということで、早速今週の金曜日に迷える私のために90分も時間を割いてくれる担当者に直接会いに行くことにした。オンラインサービスもあるが、対面で相談に乗ってもらうつもりである。電話を切ったあとにメールで予約の確定と履歴書の送付依頼が届いていた。履歴書も先日、うんうん言いながら作成したばかり。すぐに折り返しの返信を出しておいた。面接の前にやる気をみせておいて損はないだろう。

この担当者、ピンポイントで誕生日に予約を入れてくれようとしたのだが、途中で気づいて親切にも予約を今週の金曜日に早めてくれたのである。なんとなくそれも幸先がいいような気がした。まぁ、多分気のせいだけれど、こういうときはなんでも自分の都合のいいように解釈した方がいい。

メールにはQuereinstieg(新たな参入、とでも訳せばいいのだろうか)をテーマにしたセミナー案内も届いていた。せっかくなので(秋休み中だけれど)こちらにも参加してみようかなと思っている。最近は人手不足が社会問題になっているドイツではこれまでのキャリアとは違った分野での雇用に積極的になっている。日本でいうところの「キャリア転向」に近い用語だと思う。

電話で担当者と今後の方向性なんかを少し話したのだけれど、「移民向けのドイツ語教師に興味があるんですが母語がドイツ語ではないので難しいでしょうね」と言うと、「この間、イタリア人と話した時に『ドイツ語で日本語を教えたい』って言っている人もいたんですよ」とこれまた強者の話を教えてくれた。世の中、いろんな人がいるのである意味、自由で安心だし、好きなことをできるかどうかは別としてまずは相談してみるのが良さそうである。

どんな話の展開になるのかはおそらく自分の準備次第だと思うので、今週はそれに専念したい。実際に担当者に会って話すのが今から楽しみだ。それがおそらく今と10年前の自分との大きな違いなのだろう。職業病というか、自分の中ではもはや「面接」すなわち「インタビュー」なのだから。



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