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ベルリンの日常と師走

たった5日間の充実したUK滞在もあっという間に過ぎ去り、またベルリンに戻ってきた。日常生活に戻ったので、いつものように平日は朝7時過ぎに起き、子どもたちを学校に送り出す。そして、ゆっくりとコーヒーを飲みながらジャムを塗ったパンをかじる。イギリス滞在中は朝食に目玉焼きを作ったりもしていたのだが、なぜかベルリンに戻るとそれすら億劫になっている自分がいる。

明日はもう少しきちんと朝ごはんを食べようかな。

数日間、朝のトレーニングをお休みしていたので久しぶりにゆっくりストレッチをしてから筋トレをする。苦手なメニューを避けてばかりいたので、敢えて腹筋を中心にしたメニューを休み休み行う。20分くらいやったところでダウン。このくらいがちょうどいい。

象印の水筒に入れておいたコーヒーにプロテインの粉を混ぜ、シャカシャカと振って飲む。この飲み方は果たして正しいのだろうか。味はまぁ悪くないんだけど。それにしても象印の水筒は長持ちするし、中身もなかなか冷えないのがすごい。

プロテインで甘ったるくなったコーヒーを飲みながら、なんとなく息子のクラスのPadletという学習プラットフォームを確認してみる。「ん?明日、ドイツ語のテストがあるじゃないか」。昨日はサッカーのトレーニングもなく自宅にいたが、勉強していたような形跡は全くなし。机の上に印刷されたプリントがあるだけで、手をつけられたのは最初の2枚だけ。ざっと見た感じだと、ちゃんと理解しているようには到底思えない。

そういえば、さっき娘にもこう言われたんだった。「〇〇くんのテスト前になるとママがストレス溜まるな、自分で勉強しないから」。そんなことを言った娘はテスト前になるとストレスで体調を崩しがちなのである。果たしてどちらがいいのやら。

仕方がないので、その8枚ほどある問題に一通り目を通し、最後のページにある単元のまとめテストのような問題をまずやってもらうことにした。どの程度、この文法テーマについて理解しているのか見たいからである。

主語(Subjekt)と述語(Prädikat)、形容詞(Adjektiv)、副詞(Adverb)のような話と動詞によって3格の目的語(Dativobjekt)が来たり、4格の目的語(Akkusativobjek)が来たりするといった内容である。この程度の文法であればまだ説明はそれほど難しくはなさそうだ。Adverbiale Bestimmungenくらいになると、副詞規定と訳せばいいのか、要は時間や場所、理由やどのような、といった追加情報を表す表現のことを指すらしい。文法用語は何語でも難解に聞こえるものだ。はぁ。

プリント8枚分の問題の答えも残念ながら見つからなかったので、自分で解いてみてあやふやなところだけ答えを確認する。ドイツ語のネイティブ話者ではないので、当然そういう箇所がいくつか出てくるわけだ。

なんでドイツの学校に通っている息子のドイツ語の勉強を日本人である私が見なくてはいけないのか。これについては過去にも散々揉めたのであるが、結局教えるのがあまりうまくはない相方に頼んだところで、プリントした教材を渡すところで終わってしまうわけだ。もう何も言うまい。自分のドイツ語の文法の復習だと思って、最近は息子の勉強を見ることにしている。

一度は日本で英語教員になろうかと考えたこともあるし、日本では英語の家庭教師をしていたこともある。ベルリンでも来たばかりのときに大学の日本語学科のチューターや語学学校で日本語の教師をしていたこともある。元来、教えるのはそれほど嫌いではないのだ。

ただドイツで教育を受けていないので、小学校の教育課程は教えられても、それ以上の教育課程になってくるとさすがに厳しくなってくる。息子よ、そろそろ自分で勉強できるようになってはくれまいか…

そんなことを思う師走のベルリンであります。



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