メキシコペソ 11月1週目 ペソは強し、円は不安定


FOMC

今回のFOMCでは予想通りの0.75ポイント利上げでした。利上げペース低下の願望から、金融引き締め緩和、景気回復の願望からドル売りが進み、その後乱高下となりました。ドル円に関しては、金利差があってもドル売り円買いが恒久的に起こるのは貿易黒字ぐらいしか思い浮かびません。介入や資産売却は一時的にドル安円高を誘発するだけ、昔みたいな巨額の対米貿易黒字もないので政治的に円高を強要される可能性も低いと思います。140円でも十分以上に円が安いと思いますが、金融緩和を転換、あるいは日本の貿易黒字が復活したときが円高への転換点だと考えてます。ただ、円安は歯止めが見当たらないのでどこまでいくのか見当もつかないです。
ペソの方ですが、一時的に19.50を抜けたのはビックリしました。記事では中国のコロナ対策変更期待と予想外の米国雇用創出の結果と書いてあるのですが、今ひとつ理解できません。19.65を抜けることはないと考えていたのは素直に間違いでした。パンデミック前の2020年1月頃に18.50ぐらいをつけていたのですが、そのラインを意識する日が来るとは思ってもいませんでした。11日がメキシコ中銀政策金利の発表ですが、明確なインフレ終焉のサインがないことと欧米の状況から考えて0.75%利上げの10%で固いと思います。ただ、この金利で債権不安が起きず、貸し渋りもなく銀行が記録的な利益を更新していることは想像できません。アジアの国なら破綻間違いなしでしょう。

送金額過去最高更新

2022年1月から9月までの送金額は430億ドルで前年同月373億ドルと比べ15%増加し、年末には580億ドルを超える可能性が高いと言われています。専門家によるとペソ高は、送金と対米輸出にあると主張していますが、アメリカ側から見た貿易額首位もカナダとデッドヒートしながらも今のところキープしています。
アメリカ回帰と北米ブロック化でメキシコ投資自体も好調で推移しそうな雰囲気です。現在、インフレの終焉が明確に現れていないことと治安問題ぐらいがメキシコの不安要素なのかと思います。

経済成長

メキシコの第3四半期の実質GDPは1.03%とINEGIが報告しました。メキシコ銀行のジョナサン・ヒース副総裁は、「第3四半期のタイムリーなGDPの数値はまだ推定値である(最終数値は11月25日に発表される)と述べ、第4四半期の成長率が0%と仮定しても2022年のGDPは2.6%成長したことになる」とつぶやきました。
今四半期はサービス業が前年同期比4.3%増、工業が同4%増、第一次産業が同3.5%増とどれもいい数字で、来年の経済成長率が1%ぐらいと予想されているのですが、大幅に上方修正が入るのかもしれないです。

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