メキシコペソ 9月3週目 ドル円一瞬で3円

ブリンケン国務長官訪墨

今週、ブリンケン国務長官が訪墨し、半導体生産(のアメリカ投資)と電気自動車充電設備の推進を促しました。
内容的には、電気自動車充電設備(impulsar la electromovilidad)の普及は全然理解できるのですが、半導体生産はどこを探しても抽象的で、メキシコがアメリカへ投資するのか?アメリカ企業が半導体工場をメキシコに建設するのを支援するのか?不明です。
また民間レベルでのUSMCA(T-MEC)のエネルギー協議が開始されたようですが、ソノラ鉱山のリチウム利権にアメリカが食い込もうとしているなら納得です。
これとは別にボッシュが部品工場(シリコンウェハー?)を2億ドルで建設するようです。サムソンやTMSCが直接メキシコへ半導体工場を出すとは思えませんが、周辺の素材工場や部品工場が増設、あるいはアジアから移転されることになれば、メキシコ経済はすごいことになるかもしれないです。今の時点では空想レベルですが、モルガンは製造業アメリカ回帰政策に上手く便乗できればGDPを2.6%引き上げると試算しています。

小売りと雇用

BBVAのレポートによると8月の消費は1.5%減少、小売り販売は2.3%ほど前月と比べ減少で2020年12月以来の悪さのようです。実際は21日の指標発表までは分からないですが、小売り販売が6月の4%からマイナスに転落することはないと思うのですが、独立記念日というイベントのある9月小売り販売が悪ければ黄色信号と思います。また製造業雇用者数も0.2%減少したそうですが、飲食業と観光業が回復しているので気にするほどのものではないと思っていますが、年末までじりじり続くようであれば経済自体が危険信号になるのかと思います。ドル円が読めないのでペソ円はわかりませんが、ドルペソは21日ぐらいに少し下がって29日の政策金利で元に戻すぐらいのイメージになるのかと思っています。

さらなる円安

今週のアメリカ消費者物価指数が悪く、FOMCでのさらなる利上げ懸念から米国債金利上昇でドルが買われいきなり3円の円安。個人的には次回米金利は0.75上げで決まりで市場は織り込み済みと思っていたので、パニックになったことのほうが驚きでした。怖いのでドル円には手を出していなかったのですが、良い気持ちはしません。円安になってメキシコ程度の物価高になると思っていたのですが、個人的にはそれほど値上がりの被害に遭っていないのが不思議な感じです。

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