メキシコペソ 2月3週目 日経4万円とペソ円9.0が射程圏内

年初から日経にの勢いがすごく週末で38487円。全体的には上向きしたのですが、持ち株で3銘柄ぐらいストップ安近くの下げを食らい全然喜べないものでした。(ストップ高近く上がったのは2銘柄のみでした)
円安と中国下げが終わるまでは株高は続く気配で、個別株を見ればまだまだ上がる銘柄もあると思いますが、全体的に見れば利確の局面のような気がしています。

ペソ円9円の可能性

ペソ円が8.8付近になり9.0をタッチする可能性が出てきました。具体的には
 ドル円=152円、ドルペソ=16.8 
でペソ円9.0いくと思います。
今の日銀では152円まで為替介入はなさそうで、利上げもマイナス金利解除ぐらいしかないのは既出なので、円安傾向が止まるとは思えません。また、ドルペソの16.80は現状では誤差の範囲内。個人的にはいいのか悪いのか何か納得できない感じです。

米国インフレ継続

13日の米国CPIですが、総合インフレ率が前年比3.1%ということで市場は失望し、3月の利下げする可能性はほぼなくなったとのことです。インフレ上昇に寄与した項目は、食品、自動車保険、医療、そして住宅費になるそうでメキシコの傾向とあまり変わらないようです。発表の結果ドル高ペソ安に振れましたが、一時的なものでした。

インフレ要因となっているのは
・野菜果物が零下で高騰
・サービス価格の高止まり
で紅海海運問題での商品価格上昇が予想されるので直近でインフレ率が鈍化するのは厳しそうに思います。FOMCの次回が3月20日、その次が5月1日、6月12日となりますが、現状では5月の利下げも相当厳しいと思います。

話題を変えますが、コロナ前と比べてドル円の価値が40%下落したにもかかわらず、日本のインフレ率が2%あたりで議論されているのは相当おかしく、デフレ時代以上にしわ寄せが偏ってきているように思えてなりません。企業の賃上げに期待するという政治家や経団連の声には虚しく、政治はインフレによる社会格差を広げないようやることが一杯あると思います。

2月8日の金融政策発表

本来ならセハ総裁かヒース副総裁の声明とかX(Twitter) への投稿が欲しいのですが、メキシコ中銀の発表以外音沙汰なしです。

今週、エルフィナンシャリオ誌が「Banxico prevé recortar tasa en marzo... pero expertos sugieren que espere al 2do semestre de 2024」(メキシコ中銀は3月に利下げを準備、しかし専門家は2024年後半まで待つべきと指摘)とのヘッドラインニュースを出したのですが、出典おそらく11月の政策金利会合の議事録で11月~1月のインフレ率上昇を無視しているので情報が古いと思います。

そこで2月8日の金融政策を読んでみましたが要点は以下の通りでした。
・全員一致で政策金利11.25%を維持
・第4四半期は予想以上の景気減速も労働市場は堅調
・総合インフレは上昇で原因は一部品目の供給不足
・コアインフレは低下
・長期インフレは目標を上回る水準で高止まり
・ディスインフレは続くもリスク要因は少なくない
・金融引き締めの継続がインフレ動向に与える影響を検討
・低水準で安定したインフレ環境を定着させるための努力を忍耐強く続ける必要性を再確認

去年の11月頃利下げの雰囲気が盛り上がりましたが、これを読んだ限りでは利下げは視野に入っていないよう思います。

トピック

通貨:
先週17.09から週末は17.05
米国インフレ上昇で一時ドル高も元通り
メキシコ中銀は2024年のドルペソを18.53前後と予想
シティは2024年のドルペソを19.00前後と予想

メキシコ株:
週末株価は57.3から57.3

メキシコ中銀:
現在政策金利11.25%:次回の政策金利は3月21日
2月8日の政策金利会合は全員一致で据置
年末金利予測は9.5%で1.75%、0.25%の利下げ7回分を予測
(メキシコ中銀の政策金利会合は年8回なので3月から毎回連続)
2023年の税収額は4.5兆ペソで前年同時期より0.7兆ペソ、12.3%増収

メキシコ2024年末経済成長率予想
3.0%・・・メキシコ財務省
2.9%・・・BBVA
2.7%・・・IMF
2.5%・・・OECD
2.4%・・・メキシコ中銀
2.3%・・・ムーディーズ
2.2%・・・シティ

金融:
サンタンデール、BBVAは2023年度は過去最高益を記録

消費者物価指数:
1月の年間インフレ率は4.88%、前月4.66%より0.22悪化
1月の年間コアインフレ率は4.76%、前月5.09%より0.33改善

貿易収支・経常収支:
貿易収支 12月:42.4億ドル、11月:6.3億ドル、10月:-2.5億ドル
輸入額 12月:450.1億ドル、11月:496.2億ドル、10月:519.7億ドル
輸出額 12月:492.5億ドル、11月:502.5億ドル、10月:522.3億ドル
2023年度貿易収支は54.6億ドルの赤字、2022年度の268.8億ドル赤字と比べ80%縮小。

12月送金額は54.9億ドル 送金額累計は626.5億ドルで前年同時期より12.1%増加。過去最高と更新。

小売り売上:
メキシコ中銀:メキシコの消費者信用総額1.36兆ペソ、実質年率13.5%増加
ANTAD:1月の売上1252億ペソ、前年同月比6.7%
INEGI:1月の個人消費指標は物価金利高で鈍化

雇用・失業率:
INEGI:12月失業率は2.6%、2023年全体で平均2.8%、18年間で最低
12月末の就業者数は5915万人
年末の不完全雇用(週35時間未満労働でそれ以上の労働を希望する雇用者)は450万人で全体の7.6%
IMSS:メキシコの平均賃金は日給573.4ペソ
AMLOはインフレ率以上に最低賃金を上昇するよう憲法改定を提案

製造業・自動車:
1月までの輸出台数は25.4万台で前年同期比6.8%増加も前月より9.9%減少
1月までの生産台数は30.7万台で前年同期比9.5%増加

フォルクスワーゲンはプエブラ工場へ7億ドルから10億ドルへ投資を増額
2023年海外直接投資は361億ドルで前年353億ドルから過去最高を更新
1月の製造受注指標は50.5

食品:
世界的には肉と穀物は2021年2月以来の安値
カカオが不作のため高値更新
メキシコ国内では野菜果物が急騰

エネルギー:
メキシコバスケットは71.50から73.03
紅海緊張とフーシ派基地爆撃で再び原油高傾向
OPECは2024年度の需要の拡大を予測

USMCA:
エネルギー国有化は引き続き論点
米国遺伝子組換えトウモロコシの使用を禁止するメキシコを提訴
アメリカーメキシコ間の鉄鋼アルミニウム貿易の透明性を協議
メキシコ経由の中国車輸出関税率にアメリカがクレーム
2023年対米貿易割合は、メキシコ15.7%、カナダ15.2%、中国11.3%

USMCA以外:
紅海、アメリカとイランが緊張悪化

観光業:
2023年第3四半期の観光業GDPは前年同期比2.8%増加

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?