メキシコペソ 8月2週目 とばっちりの後は急上昇

利上げ不感症

正直もう政策金利利上げには不感症になってきました。
7月の年間インフレ率は8.15%で前月7.99%からみてもインフレは継続中、インフレ圧力は予想より強く、上方バイアスがあるので、メキシコ中銀は全会一致で政策金利を0.75引き上げの8.5%になりました。

金融機関や格付け会社は、
・インフレが緩和すれば次回0.75ポイント引き上げで年末9.25%
・今のまま継続だと年末9.50%
・インフレが10%を超える場合は予測不可
と予測しています。石油価格の下落より米国のインフレが緩和されましたが、来月メキシコのインフレが納まっているのかどうかが重要になると思います。

石油価格が米国のOPEC政策で価格が納まっているものの、世界経済が再成長した場合、天然ガス不足が顕著になった場合は、エネルギー価格上昇。

AMLOは白色とうもろこしと豆の自給自足に成功と報告しましたが、それが真実なら食料価格据え置き、もし違っていればウクライナ騒動はさておいても、今年も一部地域の災害と農薬・肥料不足で農作物価格は上昇

どう転ぶか分からない要素はいくつもありながらも、アジアやヨーロッパと比べると楽観的な状況で、インフレが限界に近づいた期待感が強まっています。

ペソ強しと言うよりドルガタガタ

メキシコペソが他の新興国通貨と比べて強い理由は、
・アメリカの下請け工場
・アメリカと労働力依存関係
・アメリカ出稼ぎからの送金
・(一応)資源国
・ヨーロッパやアジアの影響を直接受けにくい

ぐらいが思い浮かぶのですが、今回ペソ20.00割れは米国消費者指数発表後の世界的なドル売りが原因で、特にペソが強いわけではないと思っています。前回の指標で米国物価指数も収束し始めたと想定すると長い目で見るとドル買い方向になるので20.20ぐらいはすぐ戻ると思います。ただ、ドル円が138円レベルだとペソ円7越えもあったと思うので残念です。
世界的株高の中、メキシコ株式指数は、リース会社大手のUNIFIN社の債務不履行で同社株価88%暴落が足を引っ張って45から47ぐらいの緩い上昇ですが、今のところ食指は動かないです。

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