メキシコペソ 4月4週目 日銀は円安容認

正直155円超えた辺りで為替介入が入ると思っていました。予想は完全に外れた上に「基調的な物価上昇率に、円安が今のところ大きな影響をあたえいるということではない」との日銀総裁発言には絶句しました。土曜日の朝にはドル円158円ってもう160円目前になりました。恐らくゴールデンウィークには160円になっているのでしょう。個人的には基本ロング、高速道路の小銭拾いの姿勢は変わっていませんが、ちょっと虚しいです。

私は民主党支持者ではありませんが
【ブチギレ】国民に向き合え!庶民の生活は無視して、上級国民を優遇し続ける植田総裁を原口議員が追い詰める!
9000社も潰れているのに好循環だと?ふざけるな!
には共感しました。

ロスカット祭り

El peso mexicano se subió a una montaña rusa(ペソはジェットコースターに
先週のドルペソフラッシュクラッシュ、ペソ円も瞬間的に8.4まで下がったみたいで後からX(旧Twitter)をみると #強制ロスカット が賑わし、正直ムゴイと思いました。
CIBancoのアナリストは中東の地政学的な緊張が強まれば再び1ドル=18ペソに達する可能性は排除できないと主張しましたが、現在のファンダメンタルレベルは17で、そこに戻る可能性が高い考えているアナリストが多数派になるようです。
今週ペソ円で見た場合はペソが上がっているように見えますが、ドルペソでは低調です。地政学的問題さえなければ、経済指標とアメリカーメキシコの金利差から、まだまだペソ高方向に回復する可能性が高いと思います。

インフレ加速

24日インフレ中間速報によると
・総合インフレ率 4.42%→4.63%
・コアインフレ率 4.55%→4.39%
ですが
・ノンコアインフレ率 4.23%→5.38%
とノンコアインフレ率は記録的な上昇をしました。農産物価格の6.98%上昇(うち果物と野菜の18.22%上昇)が原因との主張ですが、正直よく分かりません。ちなみにエネルギー価格は1.66%下落です。また、
・サービス価格 5.17%→5.21%
と相変わらず高止まりで、今回は住宅、映画、散髪等が値上がりを牽引しているようです。

サービス価格に関しては、サービス業が10%、製造業が4.9%、給与所得者総合で5.0%と給与も健全に成長しており、アナリストによると依然としてサービス価格への上昇圧力は高いとのことです。
失業率も2.3%と記録的な数値をたたき出しています。実際にメキシコで生活しているわけではないので真偽は分からないですが、ちょっと異常な感じがします。

日銀総裁会見に失望

26日の日銀会見見ていましたが、ひとこと「円安の影響は無視できるレベルか? → 物価目標2%に与える影響という意味ではそうだ」と明言。利上げはないにしても国債買い入れの縮小か何か為替を是正する発言があると思っていたのですが完全な肩透かしに終わりました。

生鮮食品とエネルギーは無視して、あくまで賃金上昇を伴う基調的な物価上昇が確かなものにこだわっているみたいで、一般庶民のことを考えていないことはよく分かりました。本来庶民生活の保護は政治の問題なのでしょうが、明るい未来が見えません。メキシコの中央銀行幹部が日本より優れていると思う日が来るとは感慨深いです。

トピック

通貨:
先週17.10から週末は17.16
中東危機の小休止で16台に戻るも米国債金利上昇で結局はペソ安

年末ドルペソ予想
財務省・・・17.80
メキシコ中銀・・・18.53
シティ・・・18.20
メキシコ株:
週末株価は55.9から57.3

メキシコ中銀:
現在政策金利11.00%:次回の政策金利は5月9日
3月21日の政策金利会合は4対1で0.25利下げ
メキシコ中銀:5月利下げは検討外、5人中3人が否定的発言
ヒース副総裁:年末政策金利は10.00~10.50%の予想
INEGI:3月の経済成長率は年率2.1%、月次で0.2%

メキシコ2024年末経済成長率予想
3.0%・・・メキシコ財務省
2.9%・・・BBVA
2.5%・・・OECD
2.4%・・・メキシコ中銀、IMF
2.3%・・・ムーディーズ
2.2%・・・シティ

金融:
1~2月の銀行利益は483.7億ペソで前年同期比12.8%増加

消費者物価指数:
3月の年間インフレ率は4.42%、前月4.40%より0.02悪化
3月の年間コアインフレ率は4.55%、前月4.64%より0.09改善
4月中間の年間インフレ率は4.63%
4月中間の年間コアインフレ率は4.39%
ノンコアインフレ率が5.38%で2週間前の4.23%から記録的上昇
サービスは5.21%で高止まり

貿易収支・経常収支:
貿易収支 3月:21.0億ドル、2月:-5.8億ドル、1月:-43.2億ドル
輸入額 3月:486.5億ドル、2月:513.1億ドル、1月:462.7億ドル
輸出額 3月:507.5億ドル、2月:507.2億ドル、1月:419.6億ドル
中間財と投資財の輸入減少で結果として貿易黒字
ブルームバーグは内需停滞を警告

2月自動車輸出が反転好調、石油輸出増、輸入減が顕著な傾向
輸入は投資財が牽引で市場から好印象
シティは2024年の送金総額を670億ドルと予想
BBVAは2024年の送金総額を前年633億ドル割れすると予想
2月送金額は45.1億ドル 前年同月より3.8%増加

小売り売上:
ANTAD:3月までの累計小売り売上3663億ペソ、前年同期比6.9%増加
3月の消費者信頼感指数は47.3で楽観的
INEGI:2023年通年のメキシコ個人消費は4.39%増加
ALSEA:売上は2.7%増加、FEMSA:売上が11%増加、外食飲料水は堅調
ウォルマート:最低賃金引き上げで可処分所得増加、消費は拡大

雇用・失業率:
INEGI:3月失業率は過去最低更新の2.3%、前月より失業者が9.7万人減少
非正規雇用が54.3%で前月より0.2%改善
IMSS:メキシコの平均賃金は日給573.4ペソ

製造業・自動車:
3月の輸出台数は28.6万台で年間累積82.5万台で前年同期比11.3%増加
3月の生産台数は30.2万台で年間累積92.8万台で前年同期比0.1%増加
自動車産業は2024年の生産台数を400万以上と予測、そのうち輸出は300~350万台を想定
ボルボ、2026年稼働に向け大型車両工場建設を発表
INEGI:2月の産業活動は0.1%低迷、製造業が増加も建設・鉱業が減少
3月の製造業受注指数は52.9で好調を継続
3月の景況感は前年同月比54.3%で好況を維持

食品:

エネルギー:
メキシコバスケットは76.97から77.73
米国企業活動の冷え込みで原油価格は低下
中東危機で原油が高騰も自産自消のメキシコ原油は安定

USMCA:
エネルギー国有化は引き続き論点
米国遺伝子組換えトウモロコシの使用を禁止するメキシコを提訴
メキシコ政府は鉄鋼アルミの中国迂回貿易回避のため製錬鋳造の産地情報のより厳格な監視をアメリカ政府と協議

USMCA以外:

観光業:

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