メキシコペソ 10月1週目 ポンド暴落ヨーロッパの危機は波及?

利上げ

予想通りメキシコ中銀は3回連続満場一致で政策金利を0.75ポイント上げの9.25%に引き上げました。そしてメキシコ中銀はインフレ予測を2022年末を8.1%から8.6%へ、2023年末を3.2%から4%へと引き上げました。
頑固なインフレ、需要のゆがみ、サプライチェーンの中断、原材料の高騰からフィッチのアナリストは 年末政策金利は10%になると強調しました。また、別の専門家は、次回FRB次第で11月に0.75、12月にさらに0.5上げで、年末政策金利が10.50%。再建曲線は2023年第1四半期が10.75%になると予想しています。
正直言って 政策金利上昇=利子の増加 で、利子が増えラッキー以外の何物でもないのですが、企業的には融資の厳しさよりも配当を10%以上にしないと株主離れがおこるプレッシャーの方が厳しそうです。鉱工業やエネルギー産業、外国企業の下請的工場などはインフレ転嫁しやすく問題なさそうですが、それ以外は生き残りが大変そうに思えます。
個人的には年末政策金利10%になると思いますが、それがどういう世界になるのか想像できません。またメキシコETFは高値52ぐらいから45ぐらいまで下がっていて、購入意欲をそそられるのですが、今は我慢しています。
原油生産減少と価格減少で、メキシコペソの下落も考えられるのですが、メキシコ原油の採算はバレル55ドルぐらい、65を割ったらペソ赤信号、それまでは資源がらみの対ドル暴落はないと思っています。FX的には通貨安定とスワップ益の増加でメキシコペソはおいしい状況ですが、円安から円高に振れる時期の対処を見誤ると悲しい結果になると思っています。

ヨーロッパの景気後退

今週、イギリスポンドの暴落ドイツのインフレ率10%越え経済成長率予測を1.4%引き下げ、来年は-0.4%、厳冬でガス不足の場合は-7.9%という経済的に良くないニュースがありました。今までヨーロッパのことは対岸の火事ぐらいに思っていました。つられて株が下がったりペソが下がったりすることも多々ありましたが、割とすぐに回復してきました。今回のヨーロッパ状況は長期的影響を避けられない気もしてきましたが、メキシコって金融がスペインやイタリア、自動車産業がドイツとフランスぐらいのイメージで、中国からの投資がしぼみ、ほぼアメリカや南米で完結。結局「どうなんだろう?」と疑問ですが対岸の火事で終わって欲しいです。

日銀介入

ブルームバーグの記事によれば9月の為替介入は2.8兆円とのこと。ネットでは5兆とか8兆、果ては20兆との噂もあったので具体的な数字が出てきて、予想より安くて驚いています。たかだかこの程度でドル円が5円動くなら10円ぐらいは簡単そうです。もし10円動かしたら投機筋や個人投資家は焼き尽くせるので、財務省はピストルを突きつけている状態。
貿易赤字は続きそうでインバウンドがそれを覆さない限りは 円>ドル にならないのですが、投機や円キャリーを牽制すれば急激な円安は防げるので財務省の政策は間違っていないと思います。ただゼロ金利政策はもともとカンフル剤として行ったはずで、何年もバーゲンセールし続けることはおかしいと思っています

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