山本雄樹

両親の介護をするため2週間は山口の実家、1週間は福岡の自宅でテレワークをする会社員です…

山本雄樹

両親の介護をするため2週間は山口の実家、1週間は福岡の自宅でテレワークをする会社員です。そんな生活での気付きを記録していきます。

最近の記事

父と二人の生活

父とニュースを見るのが好きだ。 日本でオミクロン株感染2例目のニュースをみたとき。 「南アフリカからの帰国者だけじゃないんじゃね」と僕が言うと、 「もう世界各国に感染者が増えよるからのう」と父が返す。僕は納得して、年老いたがまだしっかりしている、そんな父に安心する。

    •  福岡正信、自然に任せて育てるため、色んな種類の種を中に入れた泥団子をばらまく、あとは環境に適したものが育つのを待つのみ。  そういう自然農法を考えた人。  曰く、年月日、時分秒、「時」は人間が作った概念、自然界に「時」はない。  カエルもヘビも鳥やイノシシ、木も風も「時」を知らない。  人間以外の生き物に過去や未来はなく、ただ今を生きている。  人間は納期に追われて仕事をし、流行に追われてモノを買う、過去に縛られ、将来を心配する。  なるほど、その通り、なんだかバカげている

      • 今年の稲刈り(3)

        いよいよ稲刈りだ、トラブル続きで本当に大変だった。 どんなトラブルかというと、 ・コンバインから煙がでて、Vベルトが切れる ・Vベルトの在庫がある店を探すも、どこにもなく、部品の卸店まで行ってようやく手に入れる ・カッター周りに稲わらがつまり小1時間かけて取り除く ・稲わらを取り除く最中スマホを落とす、3日後、稲刈り後の田んぼの中に埋もれていたスマホを見つけ、泥だらけのスマホを復活させる ・脱穀機械がまともに動かず脱穀できない ・ライスセンターに脱穀を依頼、600kg以上あ

        • 今年の稲刈り(2)

          8月は長雨が続き、お米の出来が心配されたが、幸い稲は順調だ。父は思うように体が動かせず、やる気がでないのか、とうとう朝の味噌汁を作らなくなった。田んぼの見回りも息子にまかせっきりだ。 9月になると稲はだいぶ色づき始めた。稲穂の先の茎が緑から黄色に変わったら熟れた証拠、教えてもらったとおりチェックしてみる。あと一週間ぐらいだな?と思っていると、タイミング悪く台風がくる予報。台風前に刈ってしまうか迷ったが、うちは焦らず、台風後に稲刈りしようと父と決めた。去年までなら有無を言わさ

        父と二人の生活

          今年の稲刈り(1)

          実家と自宅の二重生活を始めて三年半。 父の作るコメ作りの手伝いが年々大変になっていく。 今年の夏、父は軽い脳梗塞にやられた。先生から一週間入院が必要と言われたが田んぼの用があるから入院しちゃあおれんと言い、点滴を受け、薬をもらって帰ってきた。顔をみると右半分がダランと下がっている。二次発症も心配だ。これは大変なことになった。デイサービス?家政婦さんを雇う?母の脳梗塞を見てきたためか色んなことが頭をよぎる。病院から帰ってすぐ母のケアマネに相談してみた、「まずは介護申請の手続き

          今年の稲刈り(1)

          梅と柿

          田舎に行けばどこの家にも昔から梅と柿の木がある。昔の人は梅と柿が体に良い優れた食品ということを知っていた証拠。今の子どもたちは、安くていつでも簡単に手に入るお菓子の方が美味しいと、梅や柿には見向きもしない。アトピー、花粉症などアレルギーの原因は現代の食品事情からきているという話を良く聞く。 自由競争、経済優先の社会が昔ながらの日本人の食文化、風習を壊し子供たちの健康を害してきている。いや子供たちの健康の問題だけにとどまらない。 動物は小動物や植物を食べ、その排泄物を微生物が食

          パワーワード

          ・企業の論理を押しつけられて働く意欲がわかず(顧客満足度って顧客のパワハラに耐え忍ぶこと?それが世の中のためになるとは思えない、みたいな)、出世の目がなくなったことに気づき、このまま、フェードアウトするのは情けないよなあとか考えていたとき ・カナエさんから、ヨガ哲学では、この世界のモノには全て役割がある、存在しているだけで価値があると説いていると聞いた。 ・存在しているだけで価値がある、これは他人がどう思うかなんて関係ない、絶対的な自己肯定、 ・この言葉に勇気をもらった。 ・

          パワーワード

          介護、色即是空の教えが必要だったのは母ではなく僕だった

           母は脳梗塞を患い、左半身麻痺になった。 祖父、祖母の介護を行ってきた母は、まさか自分が脳梗塞にかかり、介護される側になるなんて夢にも思わなかっただろう。今の状態をとても悲しんでいる。「こんな生活には夢も希望もない、早う死んだほうがええ」たまにそんなことを口にする。  母はもう74歳だ、問題が起きたのは4年前だ。一人息子を育て、自営の父を支え続けてきた。余生の生活に十分な蓄えもでき、父とのんびり旅行したり、たまに帰ってくる息子夫婦や孫たちと会ったり、そんな平和な暮らしの中、

          介護、色即是空の教えが必要だったのは母ではなく僕だった

          10/7-20 ショートステイが気になる

           先日、母がデイサービスから、ズボンを履き替えて帰ってきた。そういうこともあるだろう、ぐらいにしか思っていなかったが、替えのズボンを返す際、いつも親切なスタッフさんから、オムツの替えを増やしたほうがいいかも、と母には聞こえないように小さい声でアドバイスを受けた。  夜のおもらしについてはもうしようがないと覚悟を決めていたのだが、吸収量の多いオムツパッドに替えたとたん、漏れなくなった。ちょっとした違いだが、大きな効果に驚いた。  今回もよく考えてみよう。ショートステイから帰

          10/7-20 ショートステイが気になる

          母の生きがいと介護の喜び

           最近よく健康年齢が大事とかピンピンコロリが理想、そうなる前から健康に気をつけましょう!などという話をよくきく。  まあそうなんだろうけど、私の母はそうではない。左半身麻痺の重度要介護者だ。3年前の夏、脳梗塞で右脳がやられてしまったのが原因だ。今までどおり普通にしゃべれるのはありがたかった。同じような人でも喋れなくなることもあるようだ。  車椅子で生活をしているが、トイレも一人ではいけないし、車椅子からベッド、またはその逆の移動も補助が必要だ。家のお風呂は無理で施設の整っ

          母の生きがいと介護の喜び

          母の気持ちと私の覚悟

           勤めている会社にテレワークの制度があり、家族と離れ実家に戻り母の介護を始めて6ヶ月がたつ。  少しずつ衰えがみえる母は、なかなかトイレで用を足すことができず、オムツをしていても、お漏らしをする日が増えてきた。その度にシートやパジャマを洗って干すのだが、雨だと乾かず、替えがなかったり、乾ききらない洗濯物で物干し竿が一杯になったりする。だから、朝起きて、晴れているとホッとする。  そして母を起こしにいく。そこで布団が濡れてなければひと安心。布団が濡れていても、それを口にして

          母の気持ちと私の覚悟