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  • 読んだ本と読書計画

    放っておくと読むべき本があるのに手当たり次第に読みたい本を読んでしまうので、少しでも計画的、体系的に本を読んでいくための試み。

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2024年の目標

 プロ―ジット! 新年明けましておめでとうございます。  年が明けたからといって心機一転というわけにもいきませんよね。まあでも、目標でも立ててみようというわけです。「果たしてこれまで新年の誓いを叶えたことはあっただろうか?」と問うてみると、うーん、たぶんなかったなあ、と。強いていえば新年に誓いを立てずとも勝手に毎年本100冊は読んでいますね。これはべつに言語化して明確にするまでもないささやかな目標のようなものですが、きちんと言葉にして立てた誓いは叶えられず、言葉にしていない

    • 2024年6月の読書計画

       こんにちは。柚子瀬です。  最近『ようこそ実力至上主義の教室へ』(以下「よう実」)の原作に入れ込んでいて、なかなかほかの本を読めていません。きっかけはアニメのシーズン2・3をみたことです(シーズン1はすでにみてました)。どうしても2年生編が気になってしまい、2年生編の原作既刊すべてをKindleで購入して読み進めています。今9巻まで来たのであと2,3日もあれば既刊は11巻までなので読み終えられると思います。そうしたら、またいつもの読書スタイル(?)に戻っていくことでしょう

      • 2024年5月に読んだ本

         こんにちは。柚子瀬です。  今、トーマス・マンの『魔の山』を読んでいて、そのなかで時間と空間の関係に思いをめぐらせたりしています。時間の流れは絶対的にも捉えることができる一方で、きわめて主観的、相対的なものだと捉えることもできます。『魔の山』では、空間的隔絶──それはすなわち環境の違いともいうことができますが──が時間の流れに与える影響が象徴的に描かれていてたいへん興味深いです。時間は絶対的でもあり相対的でもある。この両義性がおもしろく感じられます。  というわけで、気

        • ハンカチ

           理性ではなく涙を信頼したあのころの私に思いを馳せる。理性ではみずからの価値観との葛藤でどうしようもないのに、それでもなにかをあきらめたくないと望んでいたころの私だ。ずいぶん経ったけれど、私のある部分はあのときからなにも動いていないのかもしれない、と思うことがある。いまさらなのかもしれない。けれど、私にとっては大切な部分だった。返せという資格はないかもしれないけれど、できるなら私は拾い直したい。変わらないこと、変わりゆくこと──。けっきょくのところ私は、どうがんばってみてもな

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        2024年の目標

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        記事

          シモ—ヌ・ヴェイユと社会的抑圧

           生きていくうえではさまざまな社会的抑圧がある。このごろ、抑圧について考える。これまでは抑圧という言葉に注意を払うことはほとんどなかったけれど、状況や環境が変わっていくなかで視座も変わったのだろうと思う。そういえば、シモ—ヌ・ヴェイユの著作に『自由と社会的抑圧』というのがあった。ヴェイユは厳しい時代に行動と思索のひとだったからそういうことに思いを致さずにはいられなかったのだろう。時代は違えど、いつの時代にも社会的抑圧はある。個人と社会は切り離せないものだが、社会の要請と離れて

          シモ—ヌ・ヴェイユと社会的抑圧

          ペルソナとありのまま

           前回の記事の続きです。  もうひとつルルーシュをみて考えたことがあります。それはタイトルのとおり、「ペルソナとありのまま」についてですが、もっといえば「嘘のない世界は幸福なのか」という問いをめぐるものです。この問いは多分に抽象的です。「嘘」という言葉の定義はなにか、そして「嘘のない」という状態は具体的にどのような状態を指すのか、また「嘘のない」とは誰の誰に対する「嘘のない」状態なのか(主体と客体の問題)、「幸福」とはなにか──。私はこれらに逐一答えを出さないで、あいまいに

          ペルソナとありのまま

          結果とプロセスと

           こんにちは。柚子瀬です。  ここ数日でルルーシュをあらためてみました。正確にいうと『コードギアス 反逆のルルーシュ』という作品です。昨年にひととおりみたのですが、もう一度みたくなり、み返しました。  R2までひととおりみて感じたこと、考えたことがいくつかあります。まず訴えかけてきたのは「『銀英伝』と似てるな」ということです。言葉にしていうと野暮なことかもしれませんが、とにかく扱われているテーマが酷似しています。ほぼ同じといってもいいかもしれません。似ている部分がきわめて

          結果とプロセスと

          時計と同じ速度で歩く

           こんにちは。柚子瀬です。  私は昭和記念公園の年間パスポートを持っています。だからなんだといわれたら返答に困ってしまいますが、とにかく年パスを持っているというわけです。3月の終わりに入手して、4月は心身ともにだいぶ参ってしまっていてなかなか外に出られなかったのでせっかく年パスを持っているのにほとんど行けていないです。そして今は5月です。「もう」なのか「まだ」なのかは知りませんが5月です。以前「歳を重ねるということ」という記事を書きました。そこに私の時間に対する考え方みたい

          時計と同じ速度で歩く

          初夏、風強し

           こんにちは。柚子瀬です。  GWでしたね。私は人混みが苦手なのでいつもどおりおうちで珈琲を淹れて音楽を聴きながら本を読む日々を過ごしていました。そのような日々を過ごすなかで、やはり私にとってはささやかな喜びこそがなによりも大切に感じられました。  今月はけっこういいペースで本を読めているんじゃないかな。量はまったく問題ではないのですが、読みたい本が無限にあるので読めるときに読むのは大きな喜びです。それよりも読むべきときに読むべき本に出会えること、そして読むことのほうを価

          初夏、風強し

          2024年5月の読書計画

           こんにちは。柚子瀬です。  昨日、4月に読んだ本を振り返りました。  5月の読書計画を書いていきます。振り返りと計画はそれぞれ月の下旬と上旬のうちに更新できればいいのかな、とこれまでの更新を通じて考えています。  『検察側の証人』はすでに読んでしまいました。いちおう挙げておきます。  以上の12冊です。  このほかにも5月は雑誌を読みたいです。雑誌を逐一挙げることはしませんが、体のケアを考えるうえで参考になるような情報を集めるためです。  そういえば先月からKi

          2024年5月の読書計画

          2024年4月に読んだ本

           こんにちは。柚子瀬です。  4月も終わりですね。ちょうど本を読み終えてきりがよいので4月に読んだ本を書いていこうと思います。  4月は以上に挙げた12冊を読みました。  計画ではクリスティ―作品ほか小説を多めに挙げていたのですが、実際に読んだのはノンフィクション作品のほうが多くなりました。これは以前書いた記事に少し書きましたが『フェルナンド・ペソア伝』をはじめとする作品に出会ったことでノンフィクション作品に惹かれたことが大きいです。計画は自分との約束という点で軽視して

          2024年4月に読んだ本

          悲観的で肯定的なライフスタイル

           変わらぬ日々を過ごしている。過ごしているとはいえないのかもしれない。時間のほうがのしかかってきて私には選択の余地なんてないのだから。そんななかでもなるたけ本を読むようにしている。長年の積み重ねで強固に習慣化されているものでも状況が変われば継続するのがむずかしくなることがある。あらゆることは相対的なものだと強く思う。  ストア派の哲学によれば、みずからのコントロールの及ぶ範囲にフォーカスすることが肝要だとされる。そのとおりだと思うし、少なからぬ場面において実践してきた。けれ

          悲観的で肯定的なライフスタイル

          2024年3月に読んだ本と4月の読書計画

           こんにちは。柚子瀬です。  3月は心身ともに参ってしまっていてあまり本を読めませんでした。読書計画に挙げていた本は図書館で借りていた本が大半を占めていたのですが、どれも返却期限以内に読めず、読んだ本はほとんど計画に挙げてない購入した本です。  以下、読んだ本を載せていきます。  以上7冊です。  けっきょく、読書計画に挙げた本のなかで読めたのは『ジェイン・オースティンの手紙』だけでしたね。  続いて、4月も中旬に差し掛かっていますが読書計画を立てていきます。  

          2024年3月に読んだ本と4月の読書計画

          失うべからざるものを失うとき

           まっくらやみのなかにいる。出口のない迷路のなかにいるような日々で参ってしまう。どんなかたちでもいいから出口をつくってあげることが大切なんだろうけど、どうにもみつからないし、そもそも求めているのかさえわからない。思い返してみれば、これまでの私の人生は獲得よりも喪失のほうが多かった。今はこれからのことは考えられないし、考えたところで行動に移せる力がないのだからわからない。でも、もし私にこれからがあるのだとしたら、これからはこれまでよりももっと多くを失うことになるだろうと思う。私

          失うべからざるものを失うとき

          生きることに価値を見いだす偏見

           いくつもの言葉が呪いのように渦巻いて、私を捕らえて離さない。その一方で、言葉を使いつくしても自分にも他者にも伝えられないことがあるような気がして、途方に暮れる。声にならない言葉とともにあることは存外疲れるものだ。  言葉にするということはなにかを決めること、可視化すること。書かれなかったこと、いわれなかったことと区別されるもの。なにを書いたか、あるいはなにをいったかではなくて、ほんとうに大切なのは書かれなかったこと、いわれなかったことなのに、書いてしまったこと、いってしま

          生きることに価値を見いだす偏見

          2024年3月の読書計画

           こんにちは。柚子瀬です。  先日、「2024年2月に読んだ本」をアップして2月に読んだ本を振り返りました。  そもそも、読んだ本と読書計画をnoteにアップしようと思い立ったのは、2024年の目標のひとつである「歴史(学)を学ぶ」をめざすにあたって、少しでも計画的、体系的に本を読んでいくためでした。noteの記事「2024年の目標」では、わかりやすいひとつの基準として「歴史にまつわる本を20冊以上読む」を挙げました。同記事でも書いたとおり、「歴史にまつわる」という表現は

          2024年3月の読書計画