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歌詞

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歌詞|ペトリコール

歌詞|ペトリコール

花の香りが濃くなって
また一つ季節が過ぎたことを知りました
三度目の春

桃色の花びら地面に咲いて
俯いていたことに気付きました
何度目かな

どうでもいい話をしよう
物語なら台詞にもならないような
そんな話をしよう

あなたの影を追っている 今でも
呆れるくらいに
漂っている 彷徨っている
手を伸ばしても触れられやしないのに
忘れたくて 忘れたくなくて
曖昧なまま抱えている
霞んでいく あなたの

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歌詞|まだ青い

歌詞|まだ青い

月曜日午前10時2分
ベッドの上で絶望
目覚ましを止めた記憶はないのに

急いで顔を洗う
とりあえず口にパンを詰め込む
コーヒーを淹れる余裕なんてない朝

メイクをする時間もない
前髪直せば及第点
どうせ駅まで走って崩れるけど

これは多分遅刻コース
ちなみにこれでもう4回目
笑って許されるのが逆に辛い

あの頃の僕が見ていたら今の僕をどう思う?
理想に恋したその眼差しで叱っておくれよ

思い描い

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歌詞|鮮紅色のワンルーム

歌詞|鮮紅色のワンルーム

微かに揺れた光で目が覚めた
甘くて不気味な香りがする知らない誰かのワンルーム
いつもより軽い左手が何故だか重く感じたの

いつかは後悔するなんてこと分かりきってるよ
だから そんな微笑みを向けないで

愛されたかった
愛はなかった
それだけ覚えてる
満たされないまま 空白が広がって
咲き乱れた薔薇の花びらを嘆いても
全て後の祭り

Hey, baby
「口だけの奴は信用しちゃダメだ」って
擦られす

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歌詞|溶けてく

歌詞|溶けてく

夏の面影の中 夜風に秋が香った
左側を歩く君の瞳に映る立待月

私の顔を覗き込んで淡く微笑んだ
揺れる前髪 消えそうな輪郭
「ねぇ、」
いなくならないで

君の一挙手一投足が私の心を掻き乱すから
どうせならミルクを混ぜてよ
甘く甘く夢心地でいさせてよ

ねぇDarling
好きだよ、なんて上目遣いで服の裾掴んで
可愛らしく言えたら良かったな
Darling
意地悪な君は気付かないフリするんでしょ

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歌詞|白地図

歌詞|白地図

大きすぎた赤松も今では馴染んでる
当たり前の日常も希釈されてぼやけてく

並べられた背表紙に描いた未来図
背伸びして触れた先で広げる白地図

綺麗すぎた校舎も
いつも寝て過ごした授業も
サラダボウルのような教室も
いつかは

放課後につまんだポテトも
塩味滲んだ帰り道も
セピアになる

桜はまだ咲かない
僕の目に映るこの広い景色は真っ白だ
何色に染めようか
重ね描け 自分色に染まれ
あとがきでお会

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歌詞|19歳なりの結論

歌詞|19歳なりの結論

知りたいことよりも
知りたくないことの方が多いし

知ってほしいことよりも
知られたくないことが多すぎるの

大切にしたいものほど
抱き締めすぎて壊してしまうし

届けたい気持ちは
言葉に迷って言えないの

虚像に恋をして
実像は見ないフリ

そんなことを繰り返して
足踏みの連続で
前に進めてないよな

矛盾ばっかで曖昧なまんまでゆらゆら
大人になりきれない僕を許しておくれよ
一番に守りたいものは

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歌詞|ブルームーン

歌詞|ブルームーン

先頭車両に揺れる
サブロク線
吹き抜けた風
香る姿

対角線を結ぶ
瞳の先追いかけ
溜め息また一つ

台詞は増えない癖に
情景描写だけはやけに豊かだ

サイダーで割っても苦さが増すだけ
水玉柄にも酔えないまま

白を告げたってさ、月は青く光る

分かってるよ、そんなこと
気付いてたよ、最初から

書きかけの文字が散らかって消えてゆく

今日も星が綺麗だ

掴めないから綺麗でした、だなんて
ありきた

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