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猫神様

私の住む町には、地域猫さんが多い。
一時期は完全に猫さんの姿を見かけなくなり、同じ団地の一部の棟が建て替えられた時、ネズミの被害がひどかった。
ここ何年かでまた猫さん達を見かけるようになり、掲示板に動物愛護の啓発チラシが貼られるようにもなった。

外出すると猫さんの姿を見かけることが多く、町を見守っていてもらえるような気がしている。

夜、通院先からの帰り道で、川の堤防の上にたたずむ猫さんが、背後から月光を浴びている姿を見て、神々こうごうしい美しさに、思わず手を合わせた。
そして、この姿をえがける画力があれば、どんなにいいことだろうと、頭の中で絵をいた。
スマホでは、上手く写真に収めることはできなかった。

堤防を離れると、私の前に現れた猫さんが「ついておいで」と背中で語り、集会の場に案内をしてくれた。
こんなにも大勢の猫神様がこの町を守っていて下さるのかと思い、また手を合わせた。

身体で触れ合うことはないけれど、姿を見かけるだけで安心感をもらえる存在。
この町が、猫神様達の安全な居場所であり続けますように。

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猫神様を登場させた作品は、オーディオブック配信プラットフォーム「Writoneライトーン」でも公開しています。
ユーザーさんの個人企画参加作品として書いたもので、お正月要素を含んでいます。
表紙画像は、企画主様によるものです。


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猫のいるしあわせ

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