日本一周107 「お祭り」を愛しているんです、私。
このnoteは…
ゲストハウスが好きすぎて47都道府県のゲストハウスとライブ配信、のちクラウドファンディングで100万円のご支援を頂きながら大学を休学せずゲストハウス日本一周をするノマド女子大生、ゆずの日本一周日記です。
ゆずの誕生日まで後三日
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今日は弘前最終日!せっかく石場旅館さんに泊まっているので、朝ご飯でも。。と思い今日は朝ごはんを追加。
めちゃくちゃ豪華な朝ごはん。奥様手作りです。
と、朝ごはんを食べていたんですよ。すると今日たまたまご一緒に宿泊していた方と一緒になり。
「あ、おはよーございます。。!ご旅行ですか??」
「あ、いえいえお仕事で…私ディスカバージャパンという雑誌社に勤めているのですが、それの取材で、八甲田山でスキーしてたの」
ディスカバージャパン。実は無知すぎる私はその存在がよく分かってなかったのですが、日本の旅メディアの一つ。しかもかなり有名なそうで。えぇー。。すごい。。
て、てかこの人
八甲田山って言った。。?
八甲田山。私はその名前を授業内でしか聞いたことがないのですが。
それはそれはえげつない山すぎて沢山の死亡者がいたという山。今でもスキーはめちゃくちゃ大変なんだという。
イメージ図
に、登ってたってこと??
そうなんですというパワフルな女性はりんさんと名乗りました。今日はせっかくきたし、ということで1日伸ばして滞在してるそう。
「私ね、太宰治が好きで。今日はストーブ列車に乗って彼の博物館の斜陽館に行こうと思って。」
ストーブ列車。そういえば…
えーここで皆様、昔から読んでくれてた方にはもう再三言ってしまってる話ですが私の父。は、もう尋常じゃない鉄ヲタであり親バカです。
旅する!というとスケジュールが動くごとにこちら👇が送られてくるというマネージャーぶり。なんでこの人こんな電車熟知してるの。
で、青森にいるーと言うと
マネージャーさん、ガチでマネジメントしてきます。
割とこーゆーのいつも届いていたのですが、鉄道にめっきり興味のない私はごめんいけねえやっていうようにいうのがデフォルトだったんですね。まあでもなんか折角だし乗ってやろうと。最後だし。親孝行でもするかと。
乗りました。
ストーブ列車は1日片道三便しない上、弘前から約1時間電車で移動した先からの発着。
ゆるゆると電車の発着を待つ間に散策したりしてました。
はてさてこのストーブ列車。実は一度廃線の危機にも陥った電車なんだとか。
その記念キャラのつてっちーというキャラがいるそうなのですが
チャリティー缶バッジ。しっかり購入した。
マスクが…雑コラなんよ…
地方キャラクターではあるある(?)なこの雑コラに癒されつつ
電車到着!!
さていざ乗り込むとします
お
おお、、!
ストーブだーーーーーー!
その名の通り電車の中に大きなストーブの置かれた観光列車。中はお酒が販売されたりするめが売られたりとなまじお祭り気分。このコロナに逆行してる感は満載ですが、それでもいい味を出しております。てかこれに500円課金するだけで乗れるっていいよな。
せっかくだしスルメを購入することに。
コロナだからかなんなのかわかりませんが、駅員さんが一枚一枚丁寧に焼いてくれます。
車掌さんとの連携プレー。
を見ほれてると
「あっすみませんちょtっと道を開けてください!」
おもむろに車掌さんが立ち上がり
「次は〜OO駅〜OO駅〜」
1人の人が何役も兼任してるあたりからギリギリさを感じました。でもこのバタバタ感が文化祭みたいでいいよね。いやこの表現あってるかわからんけど。
ほら、AKBもプロり切らない部分を愛する感じの売り方だと思うんですけど、それ的なね(?)うん(?)
とかなんとか言ってる間にするめが焼きあがりました。うまほう、、!
で
実食。いや〜雪を見ながらのスルメはいいもんですなあ
我ながらここまでスルメが似合う女子大生はいないと思う。
ミス・スルメがあれば絶対優勝だと思うんですよね。まあそんなコンテストないんですけど。はい。
はてさて。斜陽館のある金木駅まではおおよそ30分程度の道のり。スルメを味わってるうちに到着しとりました。はやあ
てな訳で、金木駅です。
ここは太宰治の実家がある街。そして津軽三味線の街でもあります。
こんな感じでいろんな見るべきスポットが。津軽三味線博物館に、太宰治の疎開の家。
まあせっかく来たわけですよ。どうせならね。色々回って4時間くらいいたいなーと
とりあえず、やってる時間を調べんとな
「あの、この太宰治疎開の家って…」
「あ、冬季休業です」
「(ええ…)えーとじゃあ津軽三味線博物館はどこに…」
「冬季休館です」
「もう自然に頼るしかねえ!芦野公園とかの山って…!」
「閉山してます」
そ、、
そりゃあ廃線危機なるわ!
青森県の冬は雪がやばすぎてもう殆どやることなんぞないんですよ。はい。まさかの電車で行った先にやることがないという大問題。そりゃ、、鉄道好きしか冬はこんよなあ、、
まさかの4時間滞在予定を1時間に短縮しつつ、太宰治の博物館へ。
え〜とですね。私は文豪作品はかなり疎いんですよ。だから太宰もまあ自殺した病んでる作家さんやな〜程度にしか知識がなかったのですが、
豪&邸。
え、、城、、?っていうぐらいにある部屋の数。多分10LDKはあるぞこれ、、ゲストハウス二個分くらいはあるやん(カウント方法)
いちいち豪華な作りに圧倒してると凛さんが
「まあさ、当時の時代背景を考えるとそもそも物書きなんて職種の選択ができる時点で実家は裕福なのよね。だから没落している人も多いんだけど。」
なるほど、、だから小綺麗な人が多いし往往にして自殺してしまうのかもしれない。やっぱり基礎的生活医環境が多少なりとも落ちると、心の内部ではストレスになるんじゃないか。
なんて考えながら見ていたのです…が…
太宰、だいぶクズで草
いや、だいぶ想像の倍はクズでした。はい。え、だってシンプルに正妻がいるんですよ。ずっと。ほ〜って思って年表みてると唐突に別の女と子供作ってるし最終的にはまた別の女と自殺してるし。
そんなに顔がいいのか。。?わ、わからねえ、、?
そういえば2年前くらいにめちゃめちゃ小栗旬主演の人間失格の映画がバズってたんだけど、もうめちゃくちゃ見たくなりました。それこそ死ぬほど。って思わせてる時点で太宰の勝ちなのでしょうか。わかりません。
そういえば、太宰治記念館に某サンドイッチマンのゲイに見えると一時期話題だった広告が貼ってありました。私これ見てみたいな〜って思ってたから嬉しかったです(?)
さて、記念館を後にし駅に戻る途中、凛さんがここは寄りたい!とふらふら吸い込まれて行ったのは
たこ焼きやさん。
この青森県の隅っこにそっと置かれていたたこ焼きののれん。わざわざこの青森で売るあたりのギャップに2人で惹かれ、入ってみることに。
「いらっしゃい。たこ焼き1パックでいいの?」
と、おばあちゃんが私たちに尋ねる。はいと答えるとおばあちゃんは「焼き」へのストロークには入らず炊飯器に手をかけ
「はーい、これね。」
と、保温機能をつけた炊飯器の中からパックたこ焼きを取り出してきました。
この、このゆるさよ、、
まさかの新聞紙に入ってる
と
「あなたたち、どこからきたの?ここら辺じゃないわよね」
おばあちゃんが尋ねてきました。ちょうどいまは私はバックパックを抱えていない。どうしようどうしよう、と2秒ほど数えて
「あっ…いま、青森の知り合いに会いにきてて…」
「ふうん。学生さんも大変ねえ…」
すごく不甲斐ないなあって思った。私は自分の旅すらまともに言い張れない奴なんだよなあ。
人間誰しも本音と建前がある。人に優しい嘘、ってあんまり使いたくない言葉だった。そもそも正直に生きて行きたかったから。
でもこの旅では何度もその優しい嘘とやらに向き合わさせられる。いちいち罪悪感を感じないほうがいい嘘、ってのはわかるけどいい心地はしなかった。
幸い、そんなに頻繁ではなかったと思う。嘘をつかなきゃいけないシーンは。それだけが幸いだな、と思いながら電車に揺られてました。
「凛さんは、なんで編集者になったんですか?」
「え〜笑本が好きだったからなあ。本当に、そこだけ。あとはそれで地域とのつながりがえれるような仕事ってなったら、こういうカルチャー地域雑誌の編集者だったの」
凛さんは楽しそうに続けます。
「そう笑笑しかもこれは来年の2月の号だから、撮影の時はマスクとか外してるのよ。次のシーズンの発売日までに写真がもたないから一年前に撮るの。」
本を紡ぐのに一年かかるんだ…!
これが、プロ。
私も毎日、きゅんってきたものを文字に紡いでるけど、プロはそれに対するスケジューリングや、本気度がなんか、違う。もはや。
そうして電車に揺られ約2時間。滞在時間の約1時間の四倍近くの往復時間をかけて戻ってまいりました。まあでもさ、思うんよ。旅ってその往復時間こそ大事な部分あると思うんです。よね。
そんなこんなで宿に戻ると、石場さんがとあるモノを取り出してきました。
「おお!これを見せたかったんだよ!」
え〜なんですk
「幽霊の掛け軸。」
へ?
ゆ、ゆうれ、?
「あ、そうそう前言ったかもしれないんだけどさ」
「うち、出るんだよね」
っっっっっっ
声にならない叫びをあげるゆず。え?どゆこと?霊?れい?レイ?零?
「もう僕は慣れてるっていうか、家主だからみないんだけど。ここに宿泊してたお客さんから着物の女の子がいたとかおじいさんがいたとか髪のながい女性がいたとかタレコミがあてさ〜。」
「近所の子供達には幽霊屋敷って呼ばれてるよはっは〜」
わ、笑い話じゃねえ!
どういうことだってばよ、、霊って、、霊って、、
以前の投稿でもわかるとおりゆず、霊は喜び勇んでホラー映画を見て一番引きずるタイプでして。はい。
「大丈夫笑ゆずちゃんの部屋は出ないから笑だし、結構人なつこい幽霊なんだって。だから大丈夫だって笑」
何が大丈夫なのかさっぱりだが、とにかくここにくるお客さんはこの状態すら受け入れて楽しんでいるお客さんなんだろう。そりゃ古いお屋敷に幽霊の1人や2人や3人やは当たり前なのかも、、
「ゆずちゃんが朝入ってたお風呂でも目撃情報あったけどね笑」
わーーーーーー!言うんじゃねえ!!!!!
※この辺は全部自称の意見であり、ふつうにあったかい歴史ある旅館です。巻物もいいものですし。そんな幽霊屋敷!って感じじゃないので普通にいらっしゃってください。
お詫びに(?)お菓子屋さん巡りをしてくれることに。
まずはパン屋さんといとい。これはみんな大好き櫻谷さんセレクトです。月に10日ほどしか開かない隠れ家的なパン屋さん。ハードパンが人気。あんバターを買いました。
で、こちらは大阪屋さん。350年ほど前創業の老舗で、その時から変わらない製法で作ってる
びびりちらしたところでもう夕方。そういえば、と昨日の夜を食べた日向ぼっこさんで出会った男性がマスターだと言う喫茶店へ。
「あ〜今日はもう、、って君か。いいよいいよ。折角だし食べていきな」
ちょうど閉店ギリギリだったらしく。ギリギリだったにもかかわらず入れてくださりました。申し訳ねえ、、
昔ながらの喫茶店、煉瓦亭さん。マスターの父の代からのお店なんだそうです。
おすすめは、と聞くとなんでもいいよ、とおっしゃるので折角の弘前だし、、とアップルパイを選択。
「え〜美味しいです!」
と言うと
「そりゃよかった。これ、俺が作ってないんだけどね笑」
近所のケーキ屋さんのものだそうです。あとから聞いたところ本当のお勧めはて作りドリアなんだとか。そ、そんなあ、、笑
まあでも閉店前に入れてくださってるわけだし、わがままはいえね〜よなああ
今度また食べに来よう。どんどん私は旅先に宿題を残して言ってるみたいだ。
と、お会計をしようと立ち上がると
「あ〜いいよ、いいいい。このアップルパイはおごりだ」
ニヤッと笑いながら言うマスターが本当に本当にカッコよかったんです。
はてさて、本日私は夜行バスで帰るのですが、ちょうど本日は雪祭りの日。折角だし、とオランドの皆様と行くことになりました。
いや、正直舐めてたんですよ。札幌じゃない雪まつりでしょ?って
これがですね。侮るなかれ。
ハイクオリティ銅像!(天ぷら)
かまくら!!
弘前城!!
で
たくさんのねぷた!!(弘前はねぶたではなくねぷたならしい。可愛いっす)
まあまあな規模感とかなりのクオリティに息を飲みます。
と、端の方からおっちゃんが声をかけてくれました
「君!ランタンいらない!ランタン!」
へ??ランタン???
なんでも、この雪祭りのかまくら部分はいらっしゃったお客さんがランタンを自由においてデコレーションするらしく。そのランタンをくださりました。
すげえな地方って、、これ東京だったら1ランタン五百円だよ、、と思いながらも受け取ると
「一個でいいの!?もう、ほらたくさんあるから何個でももってき!!!ほら!!!」
い、いや、大丈夫です流石に、、
こんなところにも田舎独自の気前の良さが出てるのか、、と思いつつ飾り付けたり会場を一回りして戻ると
ランタンははけ終わり、テントがもぬけのからでした。
な、なるほど、、おっちゃんたち早く帰りたかったのね、、
本日二度目、人の建前に気づく。
と、するとアナウンスが。ランタンとばしをするそうで。飛ばす側は事前予約が必要だけど、観覧する分には飛び入りOKとのことで見に行くことに。
会場はもはや密とかそう言う概念がないのかなってくらい盛り上がっていて、みんなおもいおもいにランタンを持って待っていました。
なんどもなんどもアナウンスで統制し、やっとこ予定時刻の20分後に打ち上がったランタンたち。
…まあ環境に配慮してか凧揚げみたいに糸はつきっぱなしだったんだけど。
そんな光景を見ながら感慨深くなったりしてたんですよ。
これは「お祭り」だなあって。
そして私は「お祭り」が本当に好きだなあって。
お祭りは、誰のためのものでもない。確かに由来とかいろんなものはあるとは思うけど、でも少なくとも参加者も運営者も、そのいっときとその先の打ち上げを楽しむために全力を尽くす。作り上げる。たとえその完成度ははたから見たら低かったり高かったりしても、誰も性懲りもなく翌年の祭りを待ちわびる。
一瞬のトキメキの感情のためにみんなが本能的になる。当然スケジュールなんか押し押しになる。でもその瞬間が心地よかったりするんだ。
高校の時、吹奏楽部に入っていた。毎年4,5回コンサートを運営するんだけど、当たり前のように押す。巻くことなんてない。タイムテーブルなんてあってないようなもの。でもみんな、押してる事やら統制が取れない事やら、打ち上げのしゃぶしゃぶ屋さんに送れる連絡入れなきゃやら、イライラしながらもその一瞬を心に刻んでる。心のどっかで、一生続けばいいのに、って思う。
ああ、そんな時が私は本当に好きだ。旅の最後の夜にして、私はそんなことを反芻していました。
スケジュール通りにいかない、予定なんて調和するわけがない。それがむしろ、楽しい。
そう、あの、修学旅行の帰り道のバスが渋滞に巻き込まれた時のような。表面的な怒りのその先の高揚感。これを、私は愛しているんだ。
ランタンとばしが終わりました。まだまだ祭りは続いてるけど、私は夜行バスの時間。帰らなくては。
石場さんに帰り道を送ってもらう。
「結局見えなかったですね、岩木山…」
そういえば、初日からずっと石場さんは岩木山を推していた。弘前市民の心の住処的なシンボルならしい。霧が曇ってて見えなかったんよね。
まあ、また見にくればいいですよ。
そう爽やかに言って、青森駅でバスを待つ。
「ね、、バス、、全然こないけど、大丈夫?」
バスの発着もう五分前。なぜかロータリーにはバスも車も何一つない。
「え、、でもここですよ、、弘前バスターミナルってとこで」
「待って」
へ?
「弘前バスターミナルって言った?」
え、ええ、、
「ゆずちゃんそれここじゃない!!ええい、走るぞ!!」
ええええええええわーーーーーーーごめんなさああああああい
結局最後の最後まで私はバタバタしてしまっていたのです。こんなん、まあ私らしいといえばらしいけど。でも、ヒヤヒヤするからやめて欲しい!ああああ!
ギリギリ1分前に間に合いました。走ってくれた石場さん、ありがとう。
さあ!後は帰るのみ!ゴールは東京!浅草橋だ!
続く…
余談1
数日後、石場さんからメールが来ました。
今度は岩木山、見に行きたいな。
余談2
ちなみにこの日乗ったのはパンダ号って言う上野着のバスだったのですが、これに乗る!と言う人いう人憐れまれるというバスでした、、、なんつーか、ただのバス。寝るのにふさわしくなさすぎるバス。普段どこでも寝れるマンなゆずが3時間眠れませんでした。はあ。
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