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日本一周103 プロジェクトW〜ヤマアカガエルを追え〜

このnoteは…
ゲストハウスが好きすぎて47都道府県のゲストハウスとライブ配信、のちクラウドファンディングで100万円のご支援を頂きながら大学を休学せずゲストハウス日本一周をするノマド女子大生、ゆずの日本一周日記です。
「カズさん、今日朝はアレっすよね」

と言うトオルさん。彼が泊まるときにはおきまりのアレ、があるらしい

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どん!これです、トマトとナスのごま油で炒めたやつ!朝から完璧な朝食に舌鼓を打ちつつ、カズさんと今日何しようか、を話していると

「あ、今日は、、もしかしたら、アレの日かもしれないな」

アレ??

カエルの大産卵だよ。毎年1日だけ、立春から最初の雨の日の翌日にカエルが近くの田んぼに何匹も一斉に産卵するんだよ。本当に見ものっていうかすごいカオスな状態だと思うから、もし面白いと思うなら、、」

行きます(速攻)

そうか、じゃあ田んぼまで行くからこいつらと一緒にこれ乗って。


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デデンデンデデンデデン…

そして、私たちは車を走らせ、湿地帯(たんぽ)へと向かっていったーーーーーーー

プロジェクトダブリュー・・・

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今回狙うのは、ヤマアカガエルの一大産卵。年に一度のその時のために、調査団はカメラを構える。

まずは、ベースキャンプを貼る。"その時"は突然やってくる。いつ何時でも対応できるように、五感を張り巡らせておく必要性がある。

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ここは湿地帯。また気温も高くはないため、椅子を張る事で体力温存を狙うーー。

と、ここで調査隊長のカズが、驚愕した表情を浮かべた。

「な、なんてこった、卵がすでにあるぞ」

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「そういえば、雨が止んだのは昨日の正午過ぎだった・・・もしかしたらもう既に産卵は終えてしまっているのかもしれない・・・」

あぶら汗を額に浮かべる一同。

しかし、卵の産卵量が例年と比べて少ない。まだ希望が持てるのではないかと自分たちに言い聞かせ、ベースキャンプ(キャンプ椅子)に腰を下ろす。

大産卵はそこにヒトの気配を感じられては、起こらない。じっと息を殺し、一度カエルの鳴き声が聞こえれば一つ、また一つとその合唱は続き、最終的にものすごい数になる。

ひとまず待つしかない。隊員は一言も発さず、ただこの静寂に身を預ける。

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「どうしましょう、もう諦めますか」

相変わらず静寂が包みこまれる湿地帯の中心で、今村隊員が弱音を吐く。

このままでは、何も変化はしないのではないか。意味はあるのか、わざわざ大多喜にまできて、何も撮れ高のない時を過ごしてしまうのか…

「いや」

スッ…と胸の中に手を入れるカズ隊員。な、何をしようとしているのか、、

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す、スマートフォン!??ま、まさか…

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や、ヤマアカガエルの産卵BGM…!

「これしか…もうこれしか方法はないんだ…」

自然の摂理と逆行した耐久BGMを聴きながら再度待機を始める。

何より、この鳴き声だけの耐久BGMを作成した投稿主の神経がわからないが、もしかしたこのために投稿したのかもしれない。私たちのような、挑戦者が、その時を垣間見るために…

クルッ…

その瞬間であった。明らかにスマートフォンのマイクを通していない鳴き声が微かに聞こえた。

ヤマアカガエルはゲコッ、とは鳴かない。おそらくバレエのリズムのように軽快な、雨粒が鉄琴を鳴らすような、軽やかなクルル、クルル、という声で鳴くのだ。

そして、今確実に聞こえた。なんということだ。人工物に自然は凌駕されるというのか。

音量を一気に上げるカズ隊員。

そしてーーー

そしてーーーーーーーーーーーーーー

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何も、起こらなかったーーーー。

ただ一瞬、一瞬の鳴き声を捕らえたのち、あたりには再び静寂が訪れたのだーーー

そこから約1時間、再びあの鳴き声を耳にすることはなかった。

そろそろ潮時だ、と立ち上がる隊員一同。

また、この神秘的な光景が見ることのできるチャンスは、来年である。

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車に戻ると、でんすけとのりおが座って待っていた。主人の帰りを心配していたのだろう。

そして、私たちのプロジェクトは、幕を閉じた・・・

プロジェクトダブリュー…

・・・はい!

見れませんでした!!

この失敗談をいかにコンテンツにするのか、日頃から慣れているであろうイッテQをリスペクトっすわ、、まじで、、

気を取り直して、ジープに乗り込むと、カズさんが

「わとやスペシャルツアーをしてやるよ」

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ありと

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あらゆる

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ところを

乗せてくれました!

ジープすごい、、インディージョーンズよりはるかに怖いし楽しい、、迫力がちげえんだわ、、

なんやかんやとお昼も過ぎ、宿に戻ると何やらものすごいセットが。

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「これから俺のレコーディング兼ライブ兼MV撮影なんだ」

というトオルさん。今彼は日本各地をめぐり、ロードムービーを撮りながらベースで弾き語りをしているミュージシャン。


毎日弾き語りも行なっています

きもともとこのわとやが主催のフェスで演奏したことからわとやにはとても縁深いトオルさん。たまにヘルパー的なことをしてたこともあるんだとか

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たまたま運よく私はトオルさんのライブ日に居合わせた(宣言もあることから集客などは行わずに密にならないようやってました)ので、見学させてもらえることに!

にしても本当にプロ。うまいとか技術ってより、言葉が直に届いてきて、これがポロフェッショナルなんだ、、って感じた

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で。彼のロードムービーを撮っているカメラマンさんはヨネさん。トオルさんとはタイのゲストハウスで出会ったんだそうです。

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映像の一環として犬と戯れるカズさんの絵が欲しい、とのことでみんなで散歩に行くことに

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そうそう、この二匹の犬両方とも大型犬なんですが全然キャラが違くてですね

こう、ボールを投げてあげるとすると

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のりおくんはもうすごいのよ。電光石火。基本カメラで追おうとしてもブレる元気っぷり。

で、でんすけくんは

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MU☆SHI!!!

いやあもうとんでもなく清々しい無視っぷりですよ!マジで!

え、ほ、ほんまにええん、、?ぼ、ボールやで?あそべるよ??とう興味のなさ。この二匹の違いって、、

「まあ、でんすけはだいたいおっさんの年齢でのりおは20代くらいだからそれもあるけど、基本的には犬種の違いかな。」

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崖を登るのりお
犬ってそもそも人と共に狩猟するどうぶつだろ。だから犬種によってもそれに見合った特徴がある。でんすけの種は水に入った魚を撮ったり、だからでんすけは水が好きだ。だし、のりおはその脚力を生かして動くものを追いかけたり。ダックスが足が短いのだってなんだって、れっきとした意味がある。それを考えずにアクセサリー的に飼うのは、無責任だろう?」

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「こいつらは元々保護されていた犬だったんだ。だから世間一般にみれば、俺はこいつらを助けているように見える。だけど、ふと思うんだ。俺の方がこいつらに助けられているのかもな

カズさんが大多喜に来た理由。一つは東日本大震災での都会暮らしの脆さに気づいたこと。もう一つは離婚による、息子との離別があるんだという。

直接伝えられない「お父さんのかっこよさ」を生き方から伝えるために、カズさんはこの大多喜で楽しんで生きている。

「次は、トレーラーハウスを作ろうと思ってんだ」

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まだ作り途中のトレーラーハウスを眺めて楽しそうにいうカズさん。YouTubeも全て自分でやりながら田舎暮らしと楽しい生き方を発信しています。

「そうだ、俺が作った酵素ジュース、飲んでみない」

と、おすすめ。一杯400円でかなりの量いただけるという大破格。

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私はトマトにしてみました。いやマジでうまい。トマト好きじゃなくてもこれは甘くて美味しいんよ

そうそう、トオルさんの手伝いにきていた羽根web..netのお二人も一緒に酵素ジュース飲みました

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このPVのサンドアートも全て独学で作っているのだそう。しゅ、しゅげえ、、

ここで、音羽根dot..netさくぽんさんの趣味がDIYということが明らかに。カズさんとも話が弾みます。

「このわとやはさ、もうほんといろんな工夫でできてるんだ。移住して宿をやるってなった時いろんな道具屋を友人伝いで回って。ホームセンターで買ったら何十万もするものを安く譲ってもらったり自分で作ったりしてる。」
「ここの階段が曲がってるのも、元々二階がないところに二階を作るとき、友人の設計しのやつが不意に思いついたアイデアなんだ。結局さ、ここの家ものは一点もんばかりだけど、それぞれに工夫が凝らされてるんだよな」

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カズさんがカズさんらしく入れるわけ。このわとやがあったかいわけは、なんでもめんどくさくても自分で考えて創り出しているからなんだな

お金や便利なお店がない。そうすると自分でいかに自分を楽しませるか、で生きていける。それで彼は自分自身が楽しむことで周りもワクワクさせているのかもしれない。な

さて、夕飯を囲みながら今日は久々に銭湯にでも行くか、ということに。そうか、、昨日のシャワー攻防戦は、もう最後か、、あばよシャワー、、温度調節はまた今度な、、

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「あ、あれ、、?閉まってね??」

再☆戦☆決☆定

でも今日ちゃんともう一つの方のシャワー浴びたら割と調節しやすかったのよねっていう

昨日の攻防戦の様子はこちら↑

なんだろうね、別にさ、元々シャワーだったらなんの文句もないのよ。でもさ、なんというか、銭湯に浸かる!っていうように体が準備しちゃうんだよね。うん。その結果としてなんかう”ん”ってなるんだよね。みんなわかって。

もうむしゃくしゃしたので生クリームパーティーを再度開催することに。しかも今度はちゃんと手で泡立ててるぞ!

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まあ、銭湯がやってなくても

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カズさんが幸せそうだからいっか!!!

続く!

余談

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カズさん「リッツってのはさ、、ボウルにのこたクリームをすくいにくい形してるだろ?あれが唯一の設計ミスだと思うんだよな、、」


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