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#185 チーム時短奮闘記2 時短実現に必要な3つの要素

いかがお過ごしでしょうか。林でございます。

今年度から取り組んでいる管理職としての新たなチャレンジとして、「チーム時短の実現」があります。

私は、昨年度より今の部署に異動となり、直属社員としてはメンバー3名のチームのマネジメントを担当しています。

昨年度は「労働時間の削減」を積極的にコントロールできているかと言われれば怪しく、「各メンバーが一定の総労働時間が積み上がる傾向が見えたところで、個別に仕事量を調整したりしてブレーキをかける」というくらいしかやれていませんでした。

結果として昨年度は、チーム全体としての労働時間はそこまで多くなかったものの、一部の有識者メンバーの労働時間が多くなってしまいました。
また、昨年度はキャリア採用が1人、新入社員が1人いたこともあり、はじめからいきなりエンジン全開で仕事をするということもありませんでしたが、その方たちも一定仕事が慣れてそれぞれのペースで仕事ができるようになってきますから、今年度は自然体だと労働時間が昨年度比で伸びる可能性が高いと見ています。

そこで、「チーム時短に本格的に取り組み、時間が長くなってきたら仕事量を調整して抑える」という受け身のマネジメントではなく、予め仕事の仕方から見直すことで、「そもそも事後の労働時間調整が不要になるように労働時間とパフォーマンスをコントロールしよう」というスタンスに変えることにしました。

一般的に、会社全体としての労働時間か、という情報は、触れる機会もあると思います。しかし、実際に企業の中でチームを率いる一人の管理職が、On-goingでどういう取り組みをしたら労働時間が下がったのか、あるいは効果がないのか、ということを知れる情報は意外にないのでは?と考えています。

一方で労働時間削減は、仕事をする人にとっては永遠の課題であり、身近な関心事項です。日本経済団体連合が2020年に発表した『2020年 労働時間等実際調査』によると、フルタイムの一般労働者の実労働時間は年間平均2,000時間に及びます。「仕事量そのものが減るわけでなくこれ以上削減できない」という悩みを抱えた方も多いのではないでしょうか。

私のチームの4月実績は、目標としていた「全員が月45時間残業を超えない」は達成。メンバーの労働時間は、全体としては前年度比と同じくらいにとどまりましたが、昨年度最も多かったメンバーは、前年度比マイナス9時間を達成できました!
月の後半にチーム全員がかかりきりで対応した大きなトラブルがあり、今回はさすがに難しいかな・・と思っていたので、それを加味するとまずはよくできたと評価しています。

まだまだ進行中の取り組みであるものの、実際にこの1ヶ月取り組んで見て感じた「時短実現に必要な3つの要素」をご紹介します!

4月頭にまず取り組んだことについては、以下の記事でまとめていますので、ぜひご覧ください!


1 チーム全体で取り組む短期目標設定

まずは、4月頭にメンバーを集めて「なぜ私が時短をしたいと思っているのか」ということを伝えるところから始めました。
そして、メンバーとディスカッションする中で「スタートダッシュが大事!」ということになり、「4〜6月で月45時間以上の時間外勤務はしないところから目指そう!」というゴール設定に至りました。

私はここがミソだと感じていて「達成可能そうな目標を自分たちが設定して言語化した」というのが良かったところです。

「働き方改革」が叫ばれて5年以上経ちますから、会社からキックオフなどの場で労働時間削減の話をされたことがある方は多いのではないでしょうか。
でも、私個人レベルで考えると、会社のメッセージとして「労働時間削減しよう」と言われても、イマイチピンとこないというか、実際の日々の仕事の仕方まで落とし込まれて腑に落ちることがあまりなかったんです。

ただ、この「会社のメッセージを、各現場が実行可能なように噛み砕いて伝える」は、管理職の仕事そのものですよね。私の場合、管理職の役割だからそうした、というわけではないのですが、個人的な自然な気持ちとして「長く働くだけの人生は嫌だ」という感情があり、「それを自分のチームに強いているのであれば、そんな自分は嫌だ」という「個人的な課題」という感覚が強いのです。

結果として、各メンバーも「会社が言っているから」ではなく「自分がそうしたいから」という「各個人の課題」として認識されたこと。そして一人でやるのでなく、チームで達成するもの、との認識でスタートできたのが、良かったのかなと。

仕事を早く切り上げて「ジム通いやダンスをはじめ、ドンドン人と会うようになった」というメンバーもいて、仕事以外の人生の時間を充実させてほしいという思っていたので、非常に嬉しいフィードバックでした。

2 メンバーの労働時間経過状況の通知

1〜2週間に1回、「現在の労働時間状況です」ということで、各メンバーの労働時間推移をアナウンスするようにしました。
これは、「痩せたければ、まずは毎日体重を測るところから」というように、まずは現状を正しく理解することが出発点だという考え方で始めたものです。

仕事に集中していると、今の労働時間が多いのか少ないのか、何となくの感覚でしか分かりませんよね。でも、やはり物事をコントロール可能なものにするということは、数字を抑えるということだと思います。そして数字の遷移を見れば、月初に設定した目標のリマインダにもなりますし、「仕事の時間に対する意識付け」にもなります。

同じような例で、私はここ4年ほど週に2回程度の6kmランニングを継続しているのですが、これも数字を計測しているから続いている実感があります。何も測らずにただ走っていても、多分続いていないんだろうなと。そして計測して続けているから、最初は1Km6分程度かかっていたのが、今では1Km4分40秒前後で走れるようになりました。

単純ですが、配下のメンバー全員が今どれくらいの労働時間推移なのか認識するだけで、時間に対する意識は変わったところだと感じています。

3 定期的な振り返りと見直し

最後は、振り返りと見直しの時間を作ることです。
昨日は、月1回の「チームメンバとの働き方の振り返り」の日でしたが、4月にどういう変化があって、5月はどうしていきたいのか、議論しました。

私からは「時間をかけるべきコミュニケーションの時間」と「できるだけ早く終えた方が良い、判断や決定だけの時間」を分けた上で、「会議案内を出す前に、本当に1時間かけるべき打ち合わせなのか。30分では本当にできないのか」自分に問うようにしてほしい、という話をしました。

メンバーからは「一人作業をするためのテレワーク活用が効果的だった」、「仕事を振られた瞬間に決裁者の予定を押さえてしまう(段取りを組んで締め切りを自分で設定してしまう)」、「明日できることは、明日の自分を信じて今日やらないようになった」というような声が上がりました。

このように、単に「労働時間削減」だけでなく「仕事のやり方」自体に対する具体的な気付きを自分で話して言語化する機会が大事なんだと改めて感じたところです。

今後、抜本的な業務量の削減などにも手をつけていきたいですが、まずは上記3点のような簡単な工夫だけでも、「働く時間に対するメンバーの意識って結構変わるもんだな」ということが発見できました。
ぜひ、みなさんの職場でもヒントになる情報があれば幸いです。5月の残りこれからどうなっていくのか?については、来月またお伝えします!

それでは、今日もよい1日をお過ごしください。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

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