見出し画像

2020 My Favorite Albums 30+20(EP含む)

流行りに乗っかってnoteデビューです。というか、こういうブログ的なものすら初めてです。ふと個人的な備忘録として残しておくのもありかなと。

さて、今年はまあコロナに尽きる年でしたね。自分は飲みにも行かず、趣味でやっていたスポーツも満足にできなくなる一方、在宅勤務となることで音楽を聴く時間が格段に増えました。そして、こんなに積極的に旧譜(新譜じゃないんかい)を能動的に聴いたのは10年ぶりくらいかもしれません。今年は相当聴いたな・・・と自負はしているんですが、それでもインターネットのオ・タ・クたちには全然敵わない・・ほんとみなさん、物知りすぎィ!

というわけで2020年作(12月上旬くらいまで)で私の日常を彩ったベスト30+20です。最初はベスト50にしようと思ったんだけど、後半の方に順位をつけるのは微妙な気がしたんでやめました。簡単に感想という名のコメントを入れてます。

+20

Common / A Beautiful Revolution (Pt 1)

9曲34分とコンパクトにまとまったCommonの新作は、生音感の強いかなり耳馴染みの良い佳曲が並んでいる。ジャズ、ハウスマナーに乗っ取った楽曲にはかなり癒された。

Third Root / Passion of the Poet


テキサスのヒップホップクルー、Third Rootの4thで、ブーンバップとサザンソウルの良いところだけ抽出したクラシックな佇まいのトラックがめっちゃ気持ちいい。自分は結局、こういうのが好きなんだろうなぁ。メンバーにはテキサス大の准教授もいるらしく、ラップの内容はわからんが雰囲気は結構硬派でトラックとかっちりハマってる。

Sauce81 / S8100


Shing02との共作「S8102 (2018)」のプロトタイプである本作で聴けるコズミックインストヒップホップは、トリッピー、ソウルフル、グルーヴィーな良作だった。思えば今年はMadlibとかJ Dillaをよく聴いてたんだけど、その流れでこれもよく聴いた。ちなみに、Sauce81は今作で知ったんだけど、後からceroの「ロープウェー」のビートプログラミング、「Waters」のリミックス、髙木晶平の今年のソロのプロデューサーをしてることを知り、cero大好きクラブ会員としては思わず声をあげた。最後の曲がやたらエモいっす。

Freddie Gibbs & Alchemist / Alfred

去年のFreddie Gibbs & Madlibは素晴らしかったけど、これもなかなかに良い。割と落ち着いた内容だけどコンパクトにまとまっていて聴きやすいし、GibbsのくぐもったラップもヤバいがAlchemistのハードだったりメロウだったりするトラックはかなりドープ。M6のTyler, The Createrも良いアクセントになってる。

Beatrice Dillon / Workaround

ドイツのレーベルPANよりリリース。基本、硬質で金属的なビートやパーカッションのみでそれ以外に余計な音がほとんど鳴っていない。でも、リズムが本当に楽しいのよ。遊び心に溢れてて、最高。

Four Tet / Sixteen Oceans

どこまでもFour Tetでしかないアルバム。ちょっとマンネリで物足りない気もするが、振り返ってみると結構再生回数を重ねていた。メランコリアとダンスミュージックをブレンドさせたら、この人の華麗さはピカイチでしょう。

Shawn Rudiman / Conduit

2020年のストイックテクノ枠。今年はBasic Channel、Deepchord、Monolake、Vladislav Delayとかその辺のダブテクノをよく聴いていた時期があったんだけど、デトロイトのベテランによるこのアルバムも並べてよく聴いた(ダブテクノとはちょっと違うが)。深夜の2時くらいのクラブで軽く酩酊しながら聴きたい。

Sam Prekop / Comma

The Sea and Cakeのシンガー、Sam Prekopの電子音楽プロジェクト。程よいビートとアンビエントな音像が心地よく、とても優しいエレクトロニカで相当に耳馴染みが良い。刺激を求めたい人には物足りないかもしれないが、疲れてる時の癒しの一枚としてはオススメ。ちなみにThe Sea and Cakeは聴いたことがないので今度聴きます。

Foodman / Dokutsu EP

名古屋出身の電子音楽家、食品まつりa.k.a. FoodmanのNew EP。この人は本当に一筋縄ではいきませんね。ジューク・フットワークのイメージが強かったけど、このEPではテクノやハウスのエッセンスも注入されていて、これまでとはまた異なる姿を見せてくれている。継続して追っていきたいアーティストの一人だ。どうでもいいけど、食品まつりって、なんか景気の良い名前だよね。

DJ Python / Mas Amable


ディープレゲトンの第一人者。ディープレゲトンって何?と言われてもうまく説明できないが、ディープハウス×レゲトンみたいな感じです。え、説明が雑?まあとりあえず聴いてほしい。
浮遊感漂うウワモノに強めのビートがシームレスに刻まれているこのアルバムを聴いていると、本当に意識が飛びそうになる。まるで麻薬だ。

tofubeats / TBEP

コロナや大統領選で溢れかえる陰謀論。あの人もこの人も陰謀論の餌食に・・・。そんな混沌とする社会を皮肉るかのようにダンスミュージック回帰、原点回帰なtofubeatsさんのEPの一曲目のタイトルが「CONSPIRACY THEORY(陰謀論)」。ちなみにconspiracyは今年学んだタメになる英単語ランキングの第2位です(1位はquarantine)。
この曲を始めとして、超キレキレのクラブミュージックがこのEPにはズラリ。この人甘いポップソングも作るけど、元々ハウス大好きマンだったね。ちょっと忘れてたよ。

パソコン音楽クラブ / Ambience EP

2019年に一番聴いたのはパ音さんだったかもしれない。「Inner Blue」、「Reiji no Machi」、「Time to Renew」といったアーバンな名曲たちはもちろん、その他のテクノやアンビエント風トラック、特に「Time to Renew」からシームレスに始まる「Swallowed by Darkness」というアンビエントトラックが好きだったんだが、今年出たミニアルバム「Ambience」はそんなテクノ・アンビエント路線の曲で占められており、もうわたし歓喜。
前作「Night Flow」が深夜〜朝のアルバムなら、「Ambience」は早朝〜のアルバムで、ニューエイジっぽいアンビエントなトラックに乗っかるダンスビートが超かっこいい。

Theo Parrish / Wuddaji

Moodymannと並び、ラグジュアリーで漆黒のグルーヴを鳴らすデトロイトハウスの重鎮Theo Parrishの最新作。ディープなハウスビートに乗っかるエレピみたいなウワモノがクセになるんだよなぁ。M3「This Is For You」で聴ける伸びやかな女性ボーカルはとってもエレガント。

Ulla / Tumbling Towards a Wall

去年の終わりくらいからHuerco S.というアンビエントアーティストの諸作にハマっていたんだけど(ノイズアンビエントなこの曲が大好き)、フィラデルフィアのアンビエントアーティスト、Ullaはその辺とつながりがあったので知った(と記憶している)。この作品はミニマルテクノ等のエッセンスも加味した美しいアンビエントで、山の中や森の中を流れる綺麗な小川のせせらぎのようなアルバムだった。

Shinichi Atobe / Yes

埼玉在住、Shinichi Atobe先生の前作「Heat(2018)」は私的2010年代No.1のディープ・ミニマルテクノアルバムだったので、この新作も楽しみで仕方なかった。結果、前作ほどのホームラン級のアルバムではなかったけど、ここにもカッコいいテクノがずらっと並んでおり、それはそれは愛聴させてもらった。Shinichi Atobeのテクノはストイックでありながらも日本人的なメロディセンスが垣間見える瞬間が好き。一回FFKTで拝めそうだったんだけど結局ダメだったので、いつかそのプレイを見たい。ちなみに前作に引き続きDemdike Stare主宰のDDSからのリリースだよ。

Moodymann / Taken Away

今年の1月はKenny Dixon Jr. a.k.a. Moodymannの来日があったんですよね。音楽の歴史をなぞるかのように、ソウル〜ファンク〜ディスコ〜ヒップホップ〜ハウス/テクノというバラエティ豊かな楽曲を自由に、かつ自然に繋いでいく様は圧巻で、その知識量と創造性に本当に驚いた。そんな素晴らしいDJプレイを体験できて「なんて幸先の良いスタートだ!」と幸せいっぱい夢いっぱいな状態から今年は始まったのだよ・・・クソっ、コロナめ・・・。

さて、デトロイトハウスの重鎮、Moodymannはいつだって本物のグルーヴを聞かせてくれる。それは本作も例外ではなく、この腹の底に響くエクスタシーでドープなビートは唯一無二で、これがソウルミュージック・・・ってなる。本当にLove。

ゆうらん船 / My Generation

ミューマガで紹介されていてなんとなく手にとった一枚。内村イタルという若きSSWが率いるバンドの1stで、聴いてみると古き良きロック、フォーク、カントリーなどの要素を現代風にブレンドした単なるグッドソング集だった。ボーカルの素朴さと仄かに香る前衛性がWilco「Yankee Hotel Foxtrot(2001)」を思い出したり。

THE NOVEMBERS / At the Beginning

Twitter上でのレコメンドの嵐に屈して手を出したTHE NOVEMBERS。ずーっと強い気持ちで回避していたんだけど誘惑に負けました。これは凄いね。ニューウェイブ、インダストリアル要素をここまで自分のものにしてる日本のロックバンドを他に知らない。「Angles(2019)」は正直さらにお気に入り。

Blake Mills / Mutable Set

Bob Dylanの最新作でもギターを弾いたり、今年大活躍の一人。今年はBlake Mills的な音響感覚が自分の心の中心に鎮座していたような気がする。なんか常に背後にはBlake Millsがいる‥みたいな。
アコギとボーカルだけでなくピアノ、ベースの音色一つとっても繊細で精緻なアレンジメントがなされており、とても奥行きのある音像が染み入る。最高級のオーディオで聴いたら最高なんだろうなぁ‥。

Sufjan Stevens / The Ascension

このアルバムには非常に複雑な想いを持っている。今作の音楽性は前作の内情的なアコースティックな作風とは異なり全編にエレクトロニクスが導入され、エレポップ的な曲が増えた。そして、音だけの印象としては同じく電子音楽的だった「The Age of Adz(2010)」よりもエレクトロニクスの使い方が洗練され、聴きやすくなったと思う。ただ、歌詞が非常に重く、このような内容を歌わざるを得なかったSufjanの心境を考えると、とても気軽には再生ボタンを押せなかった。当然M15「America」とか相当やばい曲だと思うし、M3, M13, M14とかも超好きですよ?アルバムの中に美しい瞬間は本当に多いし、楽曲としてのクオリティには目を見張るものがあると思いますよ?ただ、ファンとしては次作はSufjanの無邪気な笑顔が想像できるような作品を聴きたい・・・どうしてもそう思ってしまうのです。

Sam Gendel / Satin Doll

これは新しい音楽を見せられている。何回聴いてもよくわかない、故にまた再生ボタンを押してしまうという謎のループに陥っていた。

このアルバムではMiles Davis「Freddie Freeloader」、Charls Mingus「Goodbye Pork Pie Hat」、Duke Ellington「Satin Doll」などの所謂スタンダードナンバーのカバーが収録されているが、その解釈がいやはやなんとも天才の所業といいますか、これが自由っていうやつか・・・って感じ。ジャズに疎いので本当の凄さは理解できてないんだろうけど、言わせてくれ。なんか凄いぞ。


さて、以下からベストの30枚です。

30〜21位

30. Fontaines D.C. / A Hero's Death

アイルランド出身ポストパンクバンドの2ndは1stから大きく飛躍。1stは正直音がスカスカしていて物足りなく感じていた(個人の見解です)が、この2ndはバッチリ。ギターノイズによるサイケデリア味とザラザラとした残響感が加えられたことで音に厚みが増し、より荒涼とした雰囲気を醸し出している。
1stと同じDan Carey(black midiも手掛けてる)がプロデュースしてるようだけど、「もうこんな音作りができるなら最初からやってよ!」と強く主張したい。ちなみにThe Beach Boysからもインスピレーションを受け軽快なコーラスが聴こえてきたりもするが、Grian Chattenの冷淡なボーカルがあるので明るい歌には全くならないところも◎。

29. Okada Takuro / Morning Sun

元「森は生きている」のメンバーでもある岡田拓郎の新作はBlack Millsの今年のアルバムとも共振する(連続で聴くとめっちゃ良い感じだった)。とにかく音響面でのこだわりが強く感じられる今作を聴いてると、自分が楽曲制作にド素人なのが悔やしくなる。穏やかで美しいアンビエントフォークに邪魔しない程度の控えめな岡田拓郎のボーカリゼーションが絶妙。といってももちろん歌を蔑ろにしてるわけじゃないから憎いね。アルバムも素晴らしかったんだけど、彼のBob Dylan評も素晴らしかった(リンク)。

28. Nas / King's Disease

ヒップホップの数多の名盤でいつも歯痒く思うのが「長い」という点だ。ロック畑からリスナーライフをスタートさせた身としては、ヒップホップの名盤によくある70〜80分の尺は長すぎる(もちろん良いものは尺の長さすらも凌駕するのは知ってる)。やはりベストは40分、これですよ。そんな中、今年は40分くらいのコンパクトなヒップホップアルバムが多かったような。Nasの13枚目(そんなに出してるのか・・)の最新作も38分とコンパクト、そして優雅なトラックとライムの組み合わせがとても自然で、さすがベテランと思わせる成熟っぷりだ。ハイライトはAnderson Paak.参加のM8(Anderson Paak.客演の曲はいつだってサイコー)。

27. Caribou / Suddenly

Four Tetと並んで信頼できるアーティストの一人としてCaribouを挙げる人は多いように思う。それは自分も例外ではないんだが、その理由の一つとしてどの楽曲にも彼にしか出せない人懐っこさがあるように感じる。どんなタイプの曲でも、彼の良さそうな人柄が滲み出てるのか、Caribouの曲だと分かる気がするんだよね。実際に、このアルバムでもハウスを基調としつつもヒップホップっぽかったり普通のポップスだったり楽曲自体はバラエティ豊かでユニークなんだけど、ドリーミーで親しみやすい感覚はどの曲でも共通して感じられる。いうならばArthur Russellに感じるユニークさと親しみやすさに近い気がする。

「Swim(2010)」がCaribouとの出会いなので一番思い入れが強いんだけど、今作もそれに負けず劣らずの名盤。これこそが私たちの拠り所となる"Home"だ!!

26. Gil Scott Heron & Makaya McCraven / We're New Again: A Reimagining by Makaya McCraven

Gil Scott Heronの2010年作の名盤「I'm New Here」をジャズ目線で再構築する企画盤。以前にJamie xxによる同様の企画「We're New Here」があったけど、そっちはGil Scott Heronの歌声とJamieによるエレクトロニックなサウンドの組み合わせが正直あまりしっくりこなかった。一方で、こちらはGil Scott Heronの渋い歌とMakaya McCravenのダークでハイセンスなジャズが調和しており、新たな「I'm New Here」としてかなり楽しめた。Makayaも今年は至る所で名前を見たなぁ。

25. Dirty Projectors / 5EPs

今年発表された5枚のEPがコンパイル。

作品ごとに異なるボーカルを起用しており、第1弾EP「Windows Open」はMaia Friedman(Gt.)がボーカルでアコギが美しい音色を奏でる。第2弾「Flight Power」はFelicia Douglass(Per.)がボーカルで、ソウルフルでビート強めのR&B作品集。第3弾「Super Joao」はDavid Longstreth(Lead Vo.)がボーカルで、ボサノヴァリスペクトな内容。これも美しい。第4弾「Earth Crisis」はKristin Slipp(Key.)がボーカル、オーケストラも交えて結構実験的な内容。第5弾「Ring Road」はメンバー全員のボーカルが交差し力強いバンドサウンドを楽しめる。

と、まぁ見事にバラバラな作風だが、まとめてみるとあら不思議、流れがあってとても聴きやすい。これらのEPは日常のサントラとしてリピート率が高かった。EP第2弾シングルのChromeo Remixも最高なので聴いてくれ。

24. Emapea & Kid Abstrakt / Jazzy Vibes

アルバムタイトルとジャケの雰囲気だけで聴いてみたら俺得ジャジーブーンバップだった。音楽的な目新しさは正直ないけど、とにかく好みの音でどう頑張っても抗えない。Bandcampの説明文によると、影響源としてはATCQ、Pharcyde、Pete Rock、J Dillaとのことで、そりゃ好き以外の単語は出てこないでしょうよ。

23. Fiona Apple / Fetch The Bolt Cutters

今年の大きな話題の一つはFiona Appleの今作がPitchfolkで10点満点をとったことだった。「乗るしかない、このビッグウェーブに!」とばかりに、今作を聴いたが(Fiona Apple初体験でした)、いやはや、満点とは言わないが8点以上は固い良作だった。

一番耳を引いたのはその多彩はパーカッションとFiona Appleのパワフルなボーカル。パーカッションは音色からリズムからとても面白くそして躍動感があり、そこにシンプルに乗っかるFiona Appleの力強い歌声がめっちゃ映える。とてもエンパワーメントする音楽だなと思う。

22. Skee Mask / Iss005, Iss006

ちょっとずるいんですが、同日にリリースされたドイツの電子音楽家、Skee MaskのEP2枚をセレクト。まぁ天下のPitchforkさんも同時にレビューしてるし良いよね?

Skee Maskは「Complo (2018)」というアルバムで披露していたドローン/アンビエントの上で暴れるキレキレのダブステップ?ドラムン?ジャングル?ブレイクビーツ?(ジャンルわからん)なビートがカッコよすぎて失禁モノだったんだが、今回の2枚のEPでは「Iss005」がハードなテクノ、「Iss006」がドローン/アンビエントときっちりそのテーマが分けられており、それぞれ前述のアルバムと比較しても遜色ない素晴らしさを見せてくれている。
冷たくて切れ味鋭い強烈なビートは「Iss005」でも健在、片や「Iss006」の不穏で甘さのない美しいアンビエントはもう陶酔しちゃうよね。この人、空間の使い方、聴かせ方が抜群に上手いと思う。このEP間でのオンとオフの差とその内容の充実っぷりに完全ノックアウトだ。

21. Moses Boyd / Dark Matter

近年、その勢いが止まるところを知らないUKジャズシーンから、ジャズドラマーであるMoses Boydの2nd「Dark Matter(暗黒物質)」。まず、タイトルが厨二心をくすぐる。それだけでちょっと心掴まれたし。内容も刺激的で、言うなればアフロビートやUKビートミュージックを通過したジャズという感じ?ちょっと説明が難しいので専門家のレビューを呼んでください。でもアルバムタイトルのとおり、宇宙や重力を感じる音楽だよ。

20位〜11位

20. Kelly Lee Owens / Inner Song

今っぽいテクノトラックがメインなんだけど、そこにKelly Lee Owensの歌声が乗っかると途端にドリーミーなポップソングになる。その辺のバランス感覚が良い。ウェールズ繋がりでJohn Caleとの共作があり、Radioheadの『Arpeggi』のインストカバーがありとロックファンにも刺さりそうな仕掛けもあるが、やはり好きなのはM2、M3、M8みたいなダンストラックだったりする。基本踊りたい人間なので。

19. Phoebe Bridgers / Punisher

各所で大絶賛されている今年を代表するSSWアルバム。儚さの中に浮かび上がる美しいメロディーとダイナミックさの増したバンド演奏が結びついた充実作で、絶賛されるのも納得である。M3「Kyoto」やM6「Chinese Satellite」ではアップテンポな展開で新境地を見せてくれており(これがまた良いんだな)、M11「I Know The End」の壮絶なラストはBright EyesのConor Oberstがかつてみせた叫びと同様に私の心を撃ち抜いた

18. Shohei Takagi Parallela Botanica / Triptych

ceroのフロントマン、高城晶平のソロ。気だるい昼下がりによく聴いた。アルバムは3曲3部構成の計9曲で、ローファイでスモーキーな音像とジャズのエッセンスを交えたフォークソングが絶妙な塩梅を醸し出す。リヴァーブにより常に揺れているような音だからか、聴いていると自分の時間感覚も居場所も不確かな気分になってくる。また、荒野、風、霧みたいに自然の風景が浮かぶ一方で、都会の路地を思い起こさせるアルバムでもある。さらに、50〜60年代にタイムスリップするような感覚にもなる。繊細で不確かだが様々な情景を浮かび上がらせる、ceroとはまた異なる魅力に溢れた一枚で、こういうのを「Wouldn't It Be Nice (素敵じゃないか)」と言うんです。

17. Bright Eyes / Down in the Weeds, Where the World Once Was

Bright Eyes、ここに復活!!

Conor Oberstの歌声がジンときたのは「Cassadaga(2007)」以来だ。もちろん「I'm Wide Awake〜(2005)」や「LIFTED, 〜(2002)」のような壮絶さは薄れたが、今作ではより落ち着き成熟した様が感じられる。それでもM13のように時折見せるドラマチックな展開やConorの震える歌声にはやはりドキッとさせられた

今年とても嬉しかった作品の一つ。

16. Jeff Parker / Suite for Max Brown

Tortoiseのメンバーのソロと聞いて、どんな音楽かと思ったら、ヒップホップ×ジャズ×シカゴ音響の完全なる融合だった。ヒップホップ×ジャズの組み合わせなんて今となってはたくさんあるわけだけど、これはJeffのギターがアクセントになっていて、すごい気持ちいいしカッコいいしオシャレ。前述したMakaya McCravenもM6, M10でドラム叩いてるらしく良い味を出してる。ジャケットは彼の母親。

15. サニーデイ・サービス / いいね!

サニーデイで一番好きなアルバムは?と聞かれたら「Dance To You(2016)」って答えるが、「いいね!」はそれに肉薄する好盤。そしてM4「春の風」とM7「コンビニのコーヒー」みたいなキラーチューンが2曲もある時点で好き確定案件

これくらい普通にロックして、良いポップソングを鳴らしてる曽我部恵一、サニーデイが一番好きだ。音楽的にはここ数作続いていた混沌さから解き放たれたようなポジティブなバイブを感じるけど、歌詞はそうでもないってのがまた良い。

あと誰かが言ってたけど、名盤の条件には①40分で10前後、②キラーチューンが2-3曲ある、の二つがあるらしいよ(異論は認める)。このアルバムは概ねその条件を満たすね!

14. Luke Slater / Berghain Fünfzehn

ドイツのテクノレーベルOstgut Tonの結成15周年を祝うためにリリースされたこのテクノアルバムは、Ostgut Tonの過去の音源155枚分を切り刻んで加工してまた切り出して・・と作成されたらしい。想像するだけでエグい作業量・・・。

Luke Slaterの音楽は今作で初めて聴いたんだけど、様々な音源から再構築されたものとは思えないほどにスムーズで、ドイツミニマルへの尊敬と愛情に溢れている。本当にかっこいいアンダーグラウンドテクノだよ。

13. Fleet Foxes / Shore

今作はRobin Pecknoldが一人で作り上げて他のメンバーは出来上がるまで全く知らなかったそう。そのニュース見た時は「おいおい、Fleet Foxesは大丈夫なのか?」と思ったけど、これまでもスタンスとしてはそんな感じみたいね。スタジオアルバムはRobinのイメージを具体化する媒体、バンドはライブをするための集まり。すごい割り切り方だけど、まあ本人たちが良いなら何も言うまい。

で、肝心の中身だけど、3rdのプログレ風世界観にあまり乗れなかった者としては4thのシンプルな構成と風通しの良い楽曲群は大歓迎。大傑作とは言わないが高い安定感を見せており、日常に優しく寄り添い励ましてくれるようなアルバムだ。そして、このアルバムを聴いていて改めてPet Soundsの偉大さを実感した。60年代に蒔かれた種が50年以上経った今でも色々なところで芽吹いて花咲かせていると思うと、もうすげーよPet Soundsの一言ですわ。

12. Oliver Coates / Skins n Slime

Jonny Greenwoodが絶賛、RadioheadのA Moon Shaped Poolにも参加した若き天才チェリストの2ndアルバム。

本当に弦楽器の音ですか?と思わせるディストーションがかかりまくったチェロ×ノイズが新鮮でたまらなかった。個人的にそれはLowの「Double Negative(2018)」で聴けるノイズの感覚に近く、ブツブツ潰れて凶暴なサウンドがこちらの魂をエグる

最初の5曲とM9「Honey」が個人的ハイライト。

11. Sault / Untitled (Black Is)


突如自分に訪れるSaultブーム。Black Isか・・・Riseか・・・それだけで眠れない夜もあった。

このグループについては本当に情報が少ないみたいで誰がやってるプロジェクトなのかも定かじゃないらしい。どうも英のグループでLittle SmizのGrey Areaのプロデューサーがメンバーの一人らしいが
(と調べてたらele-kingに詳しい記事が!)。BLMの文脈で語らずともこのポストロック〜ファンク〜ソウルサウンドは刺激的だが、やはりBLM文脈で語ってなんぼの作品だろうな。Juneteenth=Freedom Dayである6/19にリリースされたことからも当然狙ってる。多くの人々に闘う勇気を与える内容だと思う。

10〜1位

10. Phillip Sollmann / Monophonie

実験的なミニマルテクノアーティストEfdeminの本名名義のプロジェクト。今作はミニマルテクノの要素が所々に顔を覗かせつつも、基本的には金属音によるポリリズムが印象的なドローン・アンビエント作品という趣

どうも音色を探求していた19世紀のドイツの物理学者Hermann von Helmholtz(誰?と調べたら他にエネルギー保存則を確立した一人らしい。凄い人じゃん)のレアな自作楽器、20世紀前半のアメリカの現代音楽家Harry Partch(誰?と調べたら自作楽器の父で12音階ではなく43音階の音楽を作っていたことで有名らしい)のマイクロトーン楽器、Harry Bertoia(誰?と調べたけどよく分からなかった。芸術家?)の金属彫刻を使用しているとのこと。なるほど、難しいことはよく分からんが、変わった音が鳴りまくってるし、多彩なリズムや繊細で優美なサウンドスケープにはうっとりする。

世俗的なものには興味なさそうな東洋哲学的な雰囲気も感じ、多分この人は根っからの音楽の求道者なんだろう。ライヒやクラウトロックの影響も感じられるので、それらが好きな人にもいいかも。

あ、マイベストアルバムカバーはこれ!

9. Pigeondust / Way Back When

千葉出身のビートメーカー。DJ Pigeonの方が有名かな?たぶんそっちがダンスフロア向けの名義で、Pigeondustがヒップホッププロジェクトの名義(と理解している)。Twitterを見てるとこの人のディグ量は半端なさそうで、まさに真のオタクと呼んでも差し支えなさそう。

全36曲、約80分のこのアルバムは、DJ ShadowやJ Dilla、Madlibといった面々と並べて語りたくなるような素晴らしきサンプリングミュージックで、一時期完全に中毒状態になった。ソウル、ジャズ、ファンク等から作られた極上のループサウンドがあまりに気持ち良く、簡単に昇天できるので、ビートミュージック好きな人は是非。

8. Open Mike Eagle / Anime, Trauma and Divorce

アメリカのラッパー兼コメディアンであるOpen Mike Eagleの最新作。

この人の音楽には前作もそうなんだけど、よく分からないけどいつの間にかリピートしちゃってますみたいな変な中毒性がある。「アニメ、トラウマ、離婚」ってどこかの標語みたいなタイトルだが、実際に彼は離婚を経験したり、自身のコメディショーが中止になりと散々な日々を過ごし、それを払拭するためにこのアルバムが作成されたそう。

内容としては基本ダークなんだけど、さすがコメディアン、ラップからはユーモアを感じる。ちなみに、アートワークには日本語で「壊れた」とあるが、日本のアニメ好きなのかな。だって、M4「Bucciarati」ってジョジョのブチャラティのことじゃん?それだけで親近感沸くわ。

7. Destroyer / Have We Met

カナダのインディバンドDestroyerの13作目。

M3「It Just Doesn't Happen」が狂おしいほどに好きです。
浮遊感があるシンセ、ブリブリいわすベース、キュイーンとキレのあるギター、Dan Bejarのクセがありつつもセクシーなボーカル、アンビエントなサウンドスケープ・・。ああああ!たまらん!

エレガントでドリーミーなエレポップサウンドはKate Bushなどの80年代中盤以降のUKアートポップを彷彿とさせる感も。インディAORの名盤Kaputt (2011年)以来の傑作!!

6. Wool & The Pants / Wool In The Pool

東京のインディーバンドのデビュー作(え、去年のアルバムなの?そんなことは聞いていない!)。

これを聴いた後はSly & the Family StoneやLee "Scratch" Perryを聴きたくなる
(インタビューでもそれらからの影響を公言していた)。めっちゃダブ。ベースのブゥーンって音がでかい!そして、ボーカルから何から全ての音が不明瞭でくぐもっている。iPhoneか何かで録音してるんだっけ?この音は普通のスタジオに入って普通に作ってたらなかなか出せなそう。東京の6畳一間でストイックに好みの音を追求し続けた姿が目に浮かぶ。

M7は暗黒大陸じゃがたら「でも・デモ・DEMO」のカバー
だが、オリジナルとは向かうベクトルが違いすぎて最初一聴しただけでは何を聴いてるかわからなかった。やっぱりこういう自らの個性を音に投影できるアーティストは印象に残るな。

5. 青葉市子 / アダンの風

Sweet Williamとのシングルは聴いていて好きだったけど、アルバムは今作が初めて。長期滞在した沖縄の島々でインスピレーションを得たらしく、架空の映画のサントラがコンセプト。Sigur Rosのように神々しいサウンドスケープ、ギター、ピアノ、ストリングス、環境音、青葉市子の優しいボーカル‥全てが正しく調和が取れていて美しすぎる‥。この美しさはまるで竈門炭治郎の心の中の世界(鬼滅の刃7巻参照)のようだ。

架空の映画のサントラってコンセプトは大成功で、色々な情景が浮かんでくるので(ジブリ映画に出てきそうな神秘的な森とか、三島由紀夫の潮騒とかを思い出した)一本の映画を見終わった後のような満足感を味わえる。震えるほどの傑作。腰を据えて聴くべし。

4. Run The Jewels / RTJ4

怒り狂うRTJ。それでも多少のユーモアは忘れず、今作もキメまくっている。今年はコロナとともにBLMで揺れた世界だったが、本作がリリースされたタイミングはGeorge Floyd氏の事件の約1週間後とあまりに良すぎた。M6「walking in the snow」では「I can't breathe..」とまさにBLMを象徴するラインが出てくるが、もちろん本作はBLM運動再燃の前に出来上がっていた作品で、M6も元々過去の事件(2014年のEric Garner氏の事件)を題材にしていた歌詞だ。そう考えると、また同様の事件が起こってしまったというのは本当にやるせない。だからこそ皮肉にも彼らの曲がより全世界に響くことになったわけだが・・。

本作はあまりに時代とリンクしてしまったのでその側面から語られることが多いが、聴くだけでは歌詞が分からない日本人(少なくとも自分は)にとってはどうなのか。いや、なんの心配もいらない。El-Pが作る従来のブーンバップ的なヒップホップマナーにノイジーでインダストリアルな風味を加えたトラックは超かっこいいし、そこにEl-P、Killer Mikeのバキバキのラップが加わればもう無敵状態。ああ、なんか聴きながらこの文を書いてたら訳もなく昂ってきた。彼らの4枚のアルバムは印象としては大きく変化はしてないんだが、だからなんだ。そんなの関係ねえ!カッコイイものはいつだってカッコいいのだ!!Ooh la la, ah oui oui!!

3. Sault / Untitled (Rise)

正体不明のグループ、Saultの今年二作目。Riseは70年代のソウル、ファンク、ディスコを現代UKのフィルターを通してひっくり返しましたみたいな腰にくるグルーヴ(どんなだ)が自分の日常の欠落部分にバチコーンとハマりました。

このアルバムからは人間の本能に訴えかけるような原始的、プリミティブな匂いがするんだよ。聴いているともう腰から下が動く動く。そして、この音楽は「何もかも忘れて踊ろうぜ!」という享楽的な音楽では決してない。今の黒人の置かれた状況を常に念頭に置きつつ、「人生とは痛みの連続で、それでも前を向いていかなければならない。だから踊ろう!力強く生きていこう!」と鼓舞するエナジーに溢れた音楽である。言葉にしてしまうと陳腐なスローガンみたいになるけど、この感覚を音楽としてここまで説得力を持って表現できているのは本当に凄いと思う。Black Isと合わせて、今年を代表する作品なのは間違いない。

2. 冥丁 / 古風

Lost Japanese Moodのコンセプトで活動する広島出身の電子音楽家。あまりにも唯一無二、そして、平安〜明治の日本をここまで想起させる音楽が他にあろうか?いや、ない(キッパリ)。

前々作の「怪談(2018)」、前作の「小町(2019)」、そしてこの「古風(2020)」と微妙に作風は異なりつつも共通するのは失われた日本の風景への敬意であるが、それは単なるノスタルジーとは全く異なり、既存の文脈の外から日本を捉え直すというかなりチャレンジングな試みだ。その圧倒的オリジナリティにはもう帽子だろうがズラだろうが全部脱ぎますという気持ちだ。

前作「小町」は京都の庭園のような環境や風景を想起させる曲調が主だったが、「古風」ではアンビエント色は少し減退し、声やピアノのサンプリングが使われ、かつビート感のある曲が増えたのでよりヒップホップ的とも言えるかもしれない。M3「花魁」M4「貞奴」M6「女房」といったタイトルからも分かるとおり、男性社会で踏ん張ってきた女性が一つのテーマとしてあり、彼女たちの努力を尊敬の念を持って優しく表現している。この辺の表現力はもう桁違いのクオリティで素直に感動、グッときちゃいました。

Lost Japanese Moodのコンセプトはこれにて完結するようだが、次にどんなテーマを見つけて新しい世界を見せてくれるのか目が離せない。

1. Bob Dylan / Rough and Rowdy Ways

今年はディランの「Murder Most Foul」、これが自分にとっては重要な転機になった。この曲を機に、テクノ、ハウス、エレクトロニカ中心だった自分のリスニングモードがガラリと変わり、数年ぶりに集中して過去の名盤を漁るようになり、そして生涯の友になりうる作品にもいくつも出会えた。それだけでもディランの新曲・新譜のポイントは高いんだけど、そんな個人的な背景を抜きにしてもこのアルバム「Rough and Rowdy Ways」の完成度は高い。
まず、普通に音が良い。奥行きがあり、ディランのボーカルには迫力がある。バンド演奏も円熟味が増し、非常にソリッドだ。一般には60〜70年代の諸作が人気だけど、個人的にはシナトラのカバーシリーズも含めここ20年くらいのディランの作品が大好きで(特に「Love & Theft (2001)」と「Modern Times(2006)」は大名盤だ!)、今作は21世紀のディランの活動を総括した集大成的な内容だと勝手に思っている。

じゃあ何故自分はディランに惹かれるのか。歌詞も追ってはみるけどいつも理解できないし、正直言って変な声だ。でも、今年のリスニングタイムを見ると、旧譜も含めディランだけで100時間くらいになっていた(Apple Music調べ)。いつのまに‥。

昔からそうだけど、特に「Time Out Of Mind(1997)」以降のディランは、ブルース、フォーク、カントリー、ロックンロールといった50年代、60年代の古き良き音楽や文化を現代に伝承させることに重きを置いているように見え、この「過去を語り継ごうとする態度」が自分の琴線に触れるということは一つ言えそう。今作もその流れを汲むアルバムで、過去をディグろうかな?と思わせる仕掛けがとても多い。M2ではBilly "The Kid" Emersonの「If Lovin' Is Believing(1954)」のメロディを引用し、M6では50〜60年代に活躍したブルースシンガーのJimmy Reedへの敬意を表したロックンロールナンバーを披露、もちろん歌詞の中には固有名詞や引用のオンパレードと、そりゃあもうネタには事欠かない。どこかのオタクが「Murder Most Foul」1曲に関連する曲のプレイリストを作成してるんだけど、それが63曲3時間24分になるんだよ?やばくない?これだけで1年間は楽しめちゃうね。


そもそも、現代の楽曲を入り口に過去の偉人の素晴らしい音楽や自分の知らない文化に触れる瞬間というのは、No Music No Lifeの頭のおかしい人間たち(失礼)にとっての最大の喜びの一つである。ディランは自分にとってそんな機会をたくさん提供してくれるアーティストの一人で、だからこそ何度も何度も繰り返し聴いてしまうんだろう。

・・・・一方で、ディランのことを好きな理由なんて一つじゃないしこうやってダラダラと書いてることすら蛇足のようにも思えてきた。だって、変な声とは言ったけどなんかクセになるし、バンド演奏だって豊潤という言葉がピッタリだし、文学的な香りのする歌詞は意味は分からずとも目で追ってるだけで楽しいし・・・。(結論)ディランはディラン故に愛されるのだ。はい、解散!

なお、今年それぞれ傑作をリリースしたFiona Appleが「Murder Most Foul」のピアノとバックボーカルで参加し、Blake MillsがM1、2、3、4、5、7、8でギターとして大活躍していることも、未だにディランがアメリカのミュージシャンから尊敬され、まだ第一線にいることの証のように感じる。ディランも今年で79歳だが、これからも活躍が期待できそうで楽しみだ。頼むからいつまでも元気でいてくれ。



はい、以上が2020年リリース作で僕にとって重要だったベスト30枚+20枚の計50枚です。書くのは想像以上に大変だったけど(ブロガーの皆さん、素直に尊敬‥)、書こうとするには当然アルバムのバックグラウンドを調べようとするインセンティブが働き、自分にとって楽曲と改めて真剣に向き合う良い機会になりました。基本的には自分のために書きましたが、どこかの誰かにとっての新たな気づきになったらこれ以上ない喜びです。泣きます。


2021年も在宅ワークは続くだろうし、更にたくさん聴きたいなぁ。特に、もっとヒップホップと70〜80年代あたりの日本の音楽を漁りたい!と、ここに宣言します。お読みくださった方はどうもありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?